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第3章
第494話 オフィーリア嬢に秘密を打ち明けよう④
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「ちょっと……、僕の気持ちは!?」
「キリカさんが言ってたよね。アレックスの加護を受けているのは、1番が私、次がレンジアさん、そしてオフィーリア嬢だって。」
「申し訳ございません、お話の途中なのですが、その……、アレックスさまの加護というのは、なんのお話なのでしょうか?」
オフィーリア嬢が首を傾げている。
「あ、申し訳ありません。そこをまだお話していませんでしたね。僕は実は、半分神さまなんです。僕の母、オリビアは、僕を半神半人とする為に地上に降り立った、女神アジャリベさまの化身だったのです。」
「アレックスさまが……、半分、神?」
「はい。神や精霊の加護は、対象を特別に愛することで与えられるようになるものです。
ミーニャはその話をしていたのです。」
「え?加護は神や精霊の愛が向けられた相手にだけ、ということですか?気まぐれで与えられるものとされてきましたが、実際は神や精霊から特別に気に入られた人間が、加護を得られるということになるのでしょうか。」
「はい。大なり小なり、そういうことになりますね。祝福は、与えたいと思えば与えることの出来るものになりますが。」
「わたくしも……、神としてのアレックスさまの加護をいただいている……?ヒルデさんは、得ていらっしゃらないのですか?」
オフィーリア嬢がミーニャを見る。
「そうみたいです。ヒルデさんには気持ちがないと、アレックス自身も言ってたし、実際加護は得ていない。つまり、アレックスが今好きな女の子は、私、次にレンジアさん、そしてオフィーリアさま、あなたなんです。」
「先程のお話ですと、アレックスさまの加護をいただける人間は、アレックスさまに愛されているということよろしいのですか?」
「はい。アレックスの今の気持ちは、アレックスの加護によって筒抜けだってことです。
今はたったの3人です。その中に、オフィーリアさまも、いらっしゃるんですよ。」
正確にはリニオンさんのところのドラゴン一族、バルヒュモイ王国も国全体で加護を与えているけどね。まあ、あそこは人ってわけなないし、好感を持ってるってだけだけど。
「アレックスさまは……、わたくしのこともちゃんと、愛してくださっている……?」
オフィーリア嬢の表情が、どんどん期待するかのように紅潮してゆく。
「アレックスさま……アレックスさまの本音を、お気持ちをお聞かせいただけませんか。
アレックスさまの口から直接お伺いしたいのです。わたくしを、どう思っているのか。」
「う……。言うんですか?」
「どうしてもお願いしたいのです。
駄目……でしょうか?」
「うう……。」
ミーニャの前で、他の女の子に対する気持ちを告白しろって言うの!?
なにそのちょっとした拷問!!
僕は思わずミーニャをチラリと見る。
ミーニャは、ふう、とため息をつくと、
「私が目の前にいたら、言いにくいよね。
グレースさん、どこか案内してもらえませんか?私ちょっと、時間を潰したいので。」
と言うと、ソファーから立ち上がった。
「はい、この家は狭いですので、ご案内出来る別の部屋がございませんが、庭に作っておいた花壇が見頃になっております。」
「なら、それを少し見て来ようかな。アレックス、ちゃんとオフィーリアさまとお話してね?これはとても大切なことだからね?」
「ミ、ミーニャ!?」
僕にひらひらと手を振って、グレースさんに案内されて、部屋を出て行ってしまうミーニャ。僕はオフィーリア嬢と2人っきりで、部屋の中に取り残されてしまった。
……いや、廊下にジャックさんが控えているとは思うけどさ。僕らの会話はジャックさんに恐らく筒抜けになるだろうね。
【さすがですね、ミーニャさん。
第1夫人としての覚悟と矜持。私の中でミーニャさんの価値が爆上がりです。
私は兄さまや姉さまたちのように、人間の心の中が読めませんから、たまたまそばにいて、たまたまオニイチャンに運良く好かれただけの人だと思っていましたが、そうでないということが日々わかっていきます。】
キリカ!?見てたの!?
【私は情報と通信の女神ですよ?しかもオニイチャンに情報を提供する為に、常に情報の海でつながっているんです。
オニイチャンの周辺の出来事は、水鏡をつかわなくてもわかりますよ?
エッヘン。】
ミーニャを評価してくれるのは嬉しいけどさ、のぞくのは程々にしてよね?
【検討しておきます。】
多分やめるつもりがないな、これは。それにしても、なんて言ったらいいのだろう。
「……。」
「……。」
言い淀む僕と、僕の言葉を待って、無言になって俯いてしまうオフィーリア嬢。
────────────────────
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「キリカさんが言ってたよね。アレックスの加護を受けているのは、1番が私、次がレンジアさん、そしてオフィーリア嬢だって。」
「申し訳ございません、お話の途中なのですが、その……、アレックスさまの加護というのは、なんのお話なのでしょうか?」
オフィーリア嬢が首を傾げている。
「あ、申し訳ありません。そこをまだお話していませんでしたね。僕は実は、半分神さまなんです。僕の母、オリビアは、僕を半神半人とする為に地上に降り立った、女神アジャリベさまの化身だったのです。」
「アレックスさまが……、半分、神?」
「はい。神や精霊の加護は、対象を特別に愛することで与えられるようになるものです。
ミーニャはその話をしていたのです。」
「え?加護は神や精霊の愛が向けられた相手にだけ、ということですか?気まぐれで与えられるものとされてきましたが、実際は神や精霊から特別に気に入られた人間が、加護を得られるということになるのでしょうか。」
「はい。大なり小なり、そういうことになりますね。祝福は、与えたいと思えば与えることの出来るものになりますが。」
「わたくしも……、神としてのアレックスさまの加護をいただいている……?ヒルデさんは、得ていらっしゃらないのですか?」
オフィーリア嬢がミーニャを見る。
「そうみたいです。ヒルデさんには気持ちがないと、アレックス自身も言ってたし、実際加護は得ていない。つまり、アレックスが今好きな女の子は、私、次にレンジアさん、そしてオフィーリアさま、あなたなんです。」
「先程のお話ですと、アレックスさまの加護をいただける人間は、アレックスさまに愛されているということよろしいのですか?」
「はい。アレックスの今の気持ちは、アレックスの加護によって筒抜けだってことです。
今はたったの3人です。その中に、オフィーリアさまも、いらっしゃるんですよ。」
正確にはリニオンさんのところのドラゴン一族、バルヒュモイ王国も国全体で加護を与えているけどね。まあ、あそこは人ってわけなないし、好感を持ってるってだけだけど。
「アレックスさまは……、わたくしのこともちゃんと、愛してくださっている……?」
オフィーリア嬢の表情が、どんどん期待するかのように紅潮してゆく。
「アレックスさま……アレックスさまの本音を、お気持ちをお聞かせいただけませんか。
アレックスさまの口から直接お伺いしたいのです。わたくしを、どう思っているのか。」
「う……。言うんですか?」
「どうしてもお願いしたいのです。
駄目……でしょうか?」
「うう……。」
ミーニャの前で、他の女の子に対する気持ちを告白しろって言うの!?
なにそのちょっとした拷問!!
僕は思わずミーニャをチラリと見る。
ミーニャは、ふう、とため息をつくと、
「私が目の前にいたら、言いにくいよね。
グレースさん、どこか案内してもらえませんか?私ちょっと、時間を潰したいので。」
と言うと、ソファーから立ち上がった。
「はい、この家は狭いですので、ご案内出来る別の部屋がございませんが、庭に作っておいた花壇が見頃になっております。」
「なら、それを少し見て来ようかな。アレックス、ちゃんとオフィーリアさまとお話してね?これはとても大切なことだからね?」
「ミ、ミーニャ!?」
僕にひらひらと手を振って、グレースさんに案内されて、部屋を出て行ってしまうミーニャ。僕はオフィーリア嬢と2人っきりで、部屋の中に取り残されてしまった。
……いや、廊下にジャックさんが控えているとは思うけどさ。僕らの会話はジャックさんに恐らく筒抜けになるだろうね。
【さすがですね、ミーニャさん。
第1夫人としての覚悟と矜持。私の中でミーニャさんの価値が爆上がりです。
私は兄さまや姉さまたちのように、人間の心の中が読めませんから、たまたまそばにいて、たまたまオニイチャンに運良く好かれただけの人だと思っていましたが、そうでないということが日々わかっていきます。】
キリカ!?見てたの!?
【私は情報と通信の女神ですよ?しかもオニイチャンに情報を提供する為に、常に情報の海でつながっているんです。
オニイチャンの周辺の出来事は、水鏡をつかわなくてもわかりますよ?
エッヘン。】
ミーニャを評価してくれるのは嬉しいけどさ、のぞくのは程々にしてよね?
【検討しておきます。】
多分やめるつもりがないな、これは。それにしても、なんて言ったらいいのだろう。
「……。」
「……。」
言い淀む僕と、僕の言葉を待って、無言になって俯いてしまうオフィーリア嬢。
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