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第1章
第122話 奴隷市場の解体職人探し
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どこか他の国の……って言っても、他の時空の扉がどこにつながってるのかも、まだ分からないわけだし、何よりスキルを知られるわけには行かないから、リシャーラ王国に来る時は、馬車で移動して貰うことになる。
そうなると、僕の住むところはレグリオ王国寄りだから、やっぱり一番近いレグリオ王国が一番現実的なんだよなあ。
両隣のナドミン王国とエイベリン王国は、どちらも海のない国だし、リシャーラ王国の解体職人と大差ないだろうなと思う。
それに反対側の海の近くのドッパーナ王国は、過去に戦争をしかけてきた国の1つだから、正直友好国とは言い難いんだよね。
僕がどうしようとうなっていると、
「それなら奴隷はいかがですか?」
「──奴隷?」
「はい。さまざまな理由で奴隷になった者たちがおりますが、なかには解体職人もいる可能性がありますよ。」
奴隷かあ。あんまり気はすすまないなあ。でも、僕の考えているお店のイメージには、魚について詳しい解体職人さんは必須だし。
──あ!待てよ?奴隷って、1度なってしまったら、自分のことを買えるお金が手に入らなくて、一生奴隷になってしまうと、叔父さんが言っていたよね。
なら、働かせて賃金を支払うことで、自分を買い取れるようにしたら、それはもう奴隷ではないよね。よし!なら積極的に奴隷を雇うのもありだね!見に行ってみようかな。
「奴隷市場はどこですか?」
「あちらの角を曲がって、まっすぐ行ったら4つめの角を更に左に曲がって下さい。」
職人ギルドの職員さんに場所を教わって、僕は奴隷市場に行ってみることにした。
市場は店舗タイプのものから、布の屋根を幕にしただけの簡易な店まであった。
店舗タイプのお店はとてもきれいで、とても明るくて入りやすい雰囲気だった。
奴隷市場はいかがわしい場所なんかじゃなく、法律で定められた商売だからね。
奴隷商人なんてスキルもあるくらいだし。
僕はきれいな店舗タイプのお店の中に入ってみることにした。
「いらっしゃいませ。」
叔父さんくらいの年齢の、茶色のベストを着た男性が出迎えてくれる。
「……すみません、魚を扱える解体職人のスキル持ちの方を探してるんですが……。」
「魚を扱える解体職人スキル持ちですか、はい2人ほどおりますよ。」
「ほんとですか!?」
「少々お待ち下さいね。」
そう言って、男性が店の奥に消えて行く。
「──この2人になります。」
そう言ってさっきの人とは別の男性が連れて来たのは、2人の若い男性だった。2人とも両手首と右足に拘束具を付けられている。
たぶん、逃げられなくする為なんだろうなあ。ひと目で普通と違うと分かるし、重たそうな鉄球を引きずって走るのは無理だよね。
1人は黒髪に青い目の、細身で白シャツに灰色のズボンを履いていて、もう1人は茶色の髪に青い目の、少しガッチリしていて、白シャツに茶色のズボンを履いていた。
茶色の髪の男性のほうは、目付きがちょっと悪いことをのぞけば、結構ハンサムな人だよね。騎士ほどじゃないにしてもスタイルがいいから、貴族女性に人気が出そうだね。
黒髪の人のほうも、ちょっと遊び人風というか、女好きそうではあるけど、好きな人は好きだろうなって感じがするね。それなりにモテそうって感じがするよ。
2人とも、店に立たせたとしても、お客さんから悪い印象は持たれない気はするな。
うん、あとは実力だけだね。
「──性能をお確かめになりますか?」
と、奴隷を連れて来た店員さんが言った。
「あ、はい。この場で出来ますか?」
そう言うと、黒髪の男性も、茶色の髪の男性も、なぜだかビクリと体がはねたよ。
自分が買って貰えるか不安なのかな?
まあ、確かにここでずっと過ごしてたら、いつどんな人に買われるか分からないだろうし、スキルをアピールしておきたいよね。
僕もそれは見て判断したいかも。
「もし見れるなら、見せてもらえますか?
それで判断したいので。
それ次第で、どちらか、または2人とも買いたいと思っています。」
「──あなた自身がお使いに?」
「はい、僕が買うつもりです。」
僕はニッコリと微笑んだ。
「分かりました。聞いたな?お前たち。
いつものように早く服を脱ぐんだ。」
──なんで!?
「おい、アレを持って来てくれ。」
男性たちを連れて来た店員さんが、店の奥に声をかけると、お前、何言ってんだ、と言いながら、さっきの店員さんが出てきた。
「い……、嫌だああぁ!!」
「逃げろ!逃げるんだ!!」
そう言って男性たちが突如走り出した。
店の外に出る直前で、店員さんが、後ろから奴隷の男性たちにムチをふるった。
「ああっ!?」
奴隷の男性たちがバタリと倒れ込んだ。
そうなると、僕の住むところはレグリオ王国寄りだから、やっぱり一番近いレグリオ王国が一番現実的なんだよなあ。
両隣のナドミン王国とエイベリン王国は、どちらも海のない国だし、リシャーラ王国の解体職人と大差ないだろうなと思う。
それに反対側の海の近くのドッパーナ王国は、過去に戦争をしかけてきた国の1つだから、正直友好国とは言い難いんだよね。
僕がどうしようとうなっていると、
「それなら奴隷はいかがですか?」
「──奴隷?」
「はい。さまざまな理由で奴隷になった者たちがおりますが、なかには解体職人もいる可能性がありますよ。」
奴隷かあ。あんまり気はすすまないなあ。でも、僕の考えているお店のイメージには、魚について詳しい解体職人さんは必須だし。
──あ!待てよ?奴隷って、1度なってしまったら、自分のことを買えるお金が手に入らなくて、一生奴隷になってしまうと、叔父さんが言っていたよね。
なら、働かせて賃金を支払うことで、自分を買い取れるようにしたら、それはもう奴隷ではないよね。よし!なら積極的に奴隷を雇うのもありだね!見に行ってみようかな。
「奴隷市場はどこですか?」
「あちらの角を曲がって、まっすぐ行ったら4つめの角を更に左に曲がって下さい。」
職人ギルドの職員さんに場所を教わって、僕は奴隷市場に行ってみることにした。
市場は店舗タイプのものから、布の屋根を幕にしただけの簡易な店まであった。
店舗タイプのお店はとてもきれいで、とても明るくて入りやすい雰囲気だった。
奴隷市場はいかがわしい場所なんかじゃなく、法律で定められた商売だからね。
奴隷商人なんてスキルもあるくらいだし。
僕はきれいな店舗タイプのお店の中に入ってみることにした。
「いらっしゃいませ。」
叔父さんくらいの年齢の、茶色のベストを着た男性が出迎えてくれる。
「……すみません、魚を扱える解体職人のスキル持ちの方を探してるんですが……。」
「魚を扱える解体職人スキル持ちですか、はい2人ほどおりますよ。」
「ほんとですか!?」
「少々お待ち下さいね。」
そう言って、男性が店の奥に消えて行く。
「──この2人になります。」
そう言ってさっきの人とは別の男性が連れて来たのは、2人の若い男性だった。2人とも両手首と右足に拘束具を付けられている。
たぶん、逃げられなくする為なんだろうなあ。ひと目で普通と違うと分かるし、重たそうな鉄球を引きずって走るのは無理だよね。
1人は黒髪に青い目の、細身で白シャツに灰色のズボンを履いていて、もう1人は茶色の髪に青い目の、少しガッチリしていて、白シャツに茶色のズボンを履いていた。
茶色の髪の男性のほうは、目付きがちょっと悪いことをのぞけば、結構ハンサムな人だよね。騎士ほどじゃないにしてもスタイルがいいから、貴族女性に人気が出そうだね。
黒髪の人のほうも、ちょっと遊び人風というか、女好きそうではあるけど、好きな人は好きだろうなって感じがするね。それなりにモテそうって感じがするよ。
2人とも、店に立たせたとしても、お客さんから悪い印象は持たれない気はするな。
うん、あとは実力だけだね。
「──性能をお確かめになりますか?」
と、奴隷を連れて来た店員さんが言った。
「あ、はい。この場で出来ますか?」
そう言うと、黒髪の男性も、茶色の髪の男性も、なぜだかビクリと体がはねたよ。
自分が買って貰えるか不安なのかな?
まあ、確かにここでずっと過ごしてたら、いつどんな人に買われるか分からないだろうし、スキルをアピールしておきたいよね。
僕もそれは見て判断したいかも。
「もし見れるなら、見せてもらえますか?
それで判断したいので。
それ次第で、どちらか、または2人とも買いたいと思っています。」
「──あなた自身がお使いに?」
「はい、僕が買うつもりです。」
僕はニッコリと微笑んだ。
「分かりました。聞いたな?お前たち。
いつものように早く服を脱ぐんだ。」
──なんで!?
「おい、アレを持って来てくれ。」
男性たちを連れて来た店員さんが、店の奥に声をかけると、お前、何言ってんだ、と言いながら、さっきの店員さんが出てきた。
「い……、嫌だああぁ!!」
「逃げろ!逃げるんだ!!」
そう言って男性たちが突如走り出した。
店の外に出る直前で、店員さんが、後ろから奴隷の男性たちにムチをふるった。
「ああっ!?」
奴隷の男性たちがバタリと倒れ込んだ。
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