48 / 486
第1章
第103話 ダンジョンのバランスと管理責任
しおりを挟む
叔父さんも同じことを思ったみたいで、それをギルド職員さんたちに告げていた。
「Fランク以上であれば問題ないことになっているのですが、そんなことを……。」
「すべての階層の魔物をバランスよく倒さなければ、ダンジョンの安定は保たれません。
ニナナイダンジョンは自主性にまかせていましたが、介入の必要がありそうですね。」
冒険者ギルドが介入するとなると、受付の料金が村や町に入らなくなるんだそうだ。
冒険者ギルドの拠点を置いて、人を雇うお金がかかるからなんだって。
だからきちんと管理する前提で、ルールを取り決めているんだけど、レアドロップしやすいとされるダンジョンほど、人が来た時に魔物がいないことをさけるために、こういうことをする村や町が出るらしいよ。
管理をしている村や町では、ダンジョンの中に入らないから、今どの程度湧いているのか分からないし、お金を払って中に何もいなかったら、お客さんが怒っちゃうもんね。
だけどその結果として、ダンジョンブレイクがおこったり、ましてやスタンピードがおきたりなんかしたら、真っ先にやられちゃうのは近隣の村や町なのに。
目先のお金の為に、なんて危ないことをするんだろう!と僕が言うと、叔父さんは、ヤレヤレ、と肩をすくめながら教えてくれる。
「それだけじゃない。そのまま王都にスタンピードが向かいでもしたら、無事に生き延びたとしても、全員責任をとらされて、首をはねられることになるだろうな。」
「管理ダンジョンにおける、ダンジョンブレイクやスタンピードは、管理している側に責任が要求されます。もしもそんなことにでもなれば、当然そうなるでしょうね。」
「ニナナイダンジョンは歴史も長く、こちらとしても安心していたのですが。」
管理したての最初の5年間は、冒険者ギルドも様子を見に行くらしい。
だけど管理に慣れてきたら、あとは地域の発展の為に、地元の管理に任せるのだそう。
ダンジョン成金なんて言葉があるくらいには、ダンジョンはお金になるからね。
「そもそもダンジョンボスを倒せば、しばらくは他の魔物もわきません。ダンジョンボスを倒さなくとも、フロアを一掃すると、他の階でわきやすくなるものです。」
「管理ダンジョンに常に魔物がいることのほうがおかしいんですよ。恐らくはボスを倒せそうな人を拒絶していたんでしょうね。」
ギルド職員さんが僕にそう教えてくれる。
「灼熱の長剣・通常(ノーマル)クラス✕6が、1つにつき中金貨2枚と小金貨8枚。
ぜんぶで大金貨1枚と、中金貨6枚と、小金貨8枚です。久しぶりに見ましたよ。」
「灼熱の長剣・粗悪(インフェリオリティ)クラス✕2が、1つにつき小金貨5枚。
ボスリザードマンの兜✕1が、1つにつき小金貨5枚になりますね。」
「え?灼熱の長剣って、粗悪(インフェリオリティ)クラスでも売れるんですか?」
僕はてっきり、値段がつかないものだと思っていたんだけど。
だってアイテムボックスの海から取り出す時に、スキルがステータスを教えてくれて、通常(ノーマル)クラスの攻撃力が+50、炎攻撃力+100なのに対して、粗悪(インフェリオリティ)クラスは、攻撃力が+9、炎攻撃力+10って出たんだ。
炎に弱い魔物相手じゃなければ、普通の武器を買ったほうがまだ強いもの。だって1番弱いナイフで、攻撃力+10だよ?普通の長剣でも、攻撃力+30はあるのに。
「はい、鍛え直すのにいい素材になりますから。いちからうつよりもいい武器が作れるようになるので、買い手がいるんです。」
と冒険者ギルド職員さんが教えてくれる。
「場合によっては、通常(ノーマル)よりも良い仕上がりになることもあるくらいです。
さすがにどれだけ鍛え直しても、希少(レア)クラスには負けますけどね。」
なるほど、鍛冶職人さんに人気があるってことなんだね。その職人さんの腕が良ければむしろ高く売れるものが作れるのか。
ほんとなら中白金貨1枚と、小白金貨6枚と、大金貨9枚と、中金貨3枚と、銀貨2枚と銅貨9枚なんだけど、状態がとてもいいということで、きりよく中白金貨1枚と、小白金貨7枚をくれることになった。
スクロールは、この先僕がレベル上げをしていくのに必要だから、1つも売らないことにしたんだ。何よりじゅうぶん稼げたし。
特に大事なのがスキル経験値のスクロールだよね。僕は魚を出すだけで経験値になるからさ。毎日魚屋をやってるだけでも、たくさんレベル上げが可能が可能になるからね。
僕の冒険者レベルは、FランクからDランクへと変わることになった。昇格試験を受けない状態で、一気にレベルを引き上げるのには、Dランクまでが限界なんだって。
「Fランク以上であれば問題ないことになっているのですが、そんなことを……。」
「すべての階層の魔物をバランスよく倒さなければ、ダンジョンの安定は保たれません。
ニナナイダンジョンは自主性にまかせていましたが、介入の必要がありそうですね。」
冒険者ギルドが介入するとなると、受付の料金が村や町に入らなくなるんだそうだ。
冒険者ギルドの拠点を置いて、人を雇うお金がかかるからなんだって。
だからきちんと管理する前提で、ルールを取り決めているんだけど、レアドロップしやすいとされるダンジョンほど、人が来た時に魔物がいないことをさけるために、こういうことをする村や町が出るらしいよ。
管理をしている村や町では、ダンジョンの中に入らないから、今どの程度湧いているのか分からないし、お金を払って中に何もいなかったら、お客さんが怒っちゃうもんね。
だけどその結果として、ダンジョンブレイクがおこったり、ましてやスタンピードがおきたりなんかしたら、真っ先にやられちゃうのは近隣の村や町なのに。
目先のお金の為に、なんて危ないことをするんだろう!と僕が言うと、叔父さんは、ヤレヤレ、と肩をすくめながら教えてくれる。
「それだけじゃない。そのまま王都にスタンピードが向かいでもしたら、無事に生き延びたとしても、全員責任をとらされて、首をはねられることになるだろうな。」
「管理ダンジョンにおける、ダンジョンブレイクやスタンピードは、管理している側に責任が要求されます。もしもそんなことにでもなれば、当然そうなるでしょうね。」
「ニナナイダンジョンは歴史も長く、こちらとしても安心していたのですが。」
管理したての最初の5年間は、冒険者ギルドも様子を見に行くらしい。
だけど管理に慣れてきたら、あとは地域の発展の為に、地元の管理に任せるのだそう。
ダンジョン成金なんて言葉があるくらいには、ダンジョンはお金になるからね。
「そもそもダンジョンボスを倒せば、しばらくは他の魔物もわきません。ダンジョンボスを倒さなくとも、フロアを一掃すると、他の階でわきやすくなるものです。」
「管理ダンジョンに常に魔物がいることのほうがおかしいんですよ。恐らくはボスを倒せそうな人を拒絶していたんでしょうね。」
ギルド職員さんが僕にそう教えてくれる。
「灼熱の長剣・通常(ノーマル)クラス✕6が、1つにつき中金貨2枚と小金貨8枚。
ぜんぶで大金貨1枚と、中金貨6枚と、小金貨8枚です。久しぶりに見ましたよ。」
「灼熱の長剣・粗悪(インフェリオリティ)クラス✕2が、1つにつき小金貨5枚。
ボスリザードマンの兜✕1が、1つにつき小金貨5枚になりますね。」
「え?灼熱の長剣って、粗悪(インフェリオリティ)クラスでも売れるんですか?」
僕はてっきり、値段がつかないものだと思っていたんだけど。
だってアイテムボックスの海から取り出す時に、スキルがステータスを教えてくれて、通常(ノーマル)クラスの攻撃力が+50、炎攻撃力+100なのに対して、粗悪(インフェリオリティ)クラスは、攻撃力が+9、炎攻撃力+10って出たんだ。
炎に弱い魔物相手じゃなければ、普通の武器を買ったほうがまだ強いもの。だって1番弱いナイフで、攻撃力+10だよ?普通の長剣でも、攻撃力+30はあるのに。
「はい、鍛え直すのにいい素材になりますから。いちからうつよりもいい武器が作れるようになるので、買い手がいるんです。」
と冒険者ギルド職員さんが教えてくれる。
「場合によっては、通常(ノーマル)よりも良い仕上がりになることもあるくらいです。
さすがにどれだけ鍛え直しても、希少(レア)クラスには負けますけどね。」
なるほど、鍛冶職人さんに人気があるってことなんだね。その職人さんの腕が良ければむしろ高く売れるものが作れるのか。
ほんとなら中白金貨1枚と、小白金貨6枚と、大金貨9枚と、中金貨3枚と、銀貨2枚と銅貨9枚なんだけど、状態がとてもいいということで、きりよく中白金貨1枚と、小白金貨7枚をくれることになった。
スクロールは、この先僕がレベル上げをしていくのに必要だから、1つも売らないことにしたんだ。何よりじゅうぶん稼げたし。
特に大事なのがスキル経験値のスクロールだよね。僕は魚を出すだけで経験値になるからさ。毎日魚屋をやってるだけでも、たくさんレベル上げが可能が可能になるからね。
僕の冒険者レベルは、FランクからDランクへと変わることになった。昇格試験を受けない状態で、一気にレベルを引き上げるのには、Dランクまでが限界なんだって。
772
お気に入りに追加
3,025
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
スライム10,000体討伐から始まるハーレム生活
昼寝部
ファンタジー
この世界は12歳になったら神からスキルを授かることができ、俺も12歳になった時にスキルを授かった。
しかし、俺のスキルは【@&¥#%】と正しく表記されず、役に立たないスキルということが判明した。
そんな中、両親を亡くした俺は妹に不自由のない生活を送ってもらうため、冒険者として活動を始める。
しかし、【@&¥#%】というスキルでは強いモンスターを討伐することができず、3年間冒険者をしてもスライムしか倒せなかった。
そんなある日、俺がスライムを10,000体討伐した瞬間、スキル【@&¥#%】がチートスキルへと変化して……。
これは、ある日突然、最強の冒険者となった主人公が、今まで『スライムしか倒せないゴミ』とバカにしてきた奴らに“ざまぁ”し、美少女たちと幸せな日々を過ごす物語。

【完結】魔王を倒してスキルを失ったら「用済み」と国を追放された勇者、数年後に里帰りしてみると既に祖国が滅んでいた
きなこもちこ
ファンタジー
🌟某小説投稿サイトにて月間3位(異ファン)獲得しました!
「勇者カナタよ、お前はもう用済みだ。この国から追放する」
魔王討伐後一年振りに目を覚ますと、突然王にそう告げられた。
魔王を倒したことで、俺は「勇者」のスキルを失っていた。
信頼していたパーティメンバーには蔑まれ、二度と国の土を踏まないように察知魔法までかけられた。
悔しさをバネに隣国で再起すること十数年……俺は結婚して妻子を持ち、大臣にまで昇り詰めた。
かつてのパーティメンバー達に「スキルが無くても幸せになった姿」を見せるため、里帰りした俺は……祖国の惨状を目にすることになる。
※ハピエン・善人しか書いたことのない作者が、「追放」をテーマにして実験的に書いてみた作品です。普段の作風とは異なります。
※小説家になろう、カクヨムさんで同一名義にて掲載予定です
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)

貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。