旦那様は魔法使い

なかゆんきなこ

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幼馴染は魔法使いの弟子

黄色い薔薇の物語編 24

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※このお話は性描写を含みます。苦手な方はご注意ください。
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 灯りを少しだけ落とした、薄暗い部屋の中の寝台の上に。
 二人は向かい合って、互いの服のボタンに手を掛けた。
 ゆっくりと、肌蹴られていく身体。
 露わになっていく、互いの肌。
 やがて晒された、アニエスの真っ白い肌に、サフィールは感嘆の息を吐いた。
 こんなに綺麗なものが、他に在るだろうかと。
 アニエスもまた、目の前に在るサフィールの褐色の肌に、息を呑んだ。
 自分は、今から。
 確かにこの男に、抱かれるのだ。
 アニエスももう十八歳。経験こそ無いが、知識として、これから自分の身に降りかかることを知っている。
 アニエスは羞恥に顔を赤らめ、サフィールの視線から隠すように胸元を腕で隠した。
 そんな彼女の、ささやかな抵抗に。
 サフィールはさらに、笑みを深める。
 なんて愛らしいのだろう、と。
「どうして隠すの?」
 どうして、なんて。
 わかっているくせに、そういうことを言う。
「だって、恥ずかしいもの…」
 アニエスはぎゅっと自分の身体を抱きしめるように、言う。
 お互い裸のまま、向き合っている自分達。けれど恥ずかしくて、目の前のサフィールの身体を直視できないでいる。
「…可愛い、アニエス」
「っ」
 サフィールはぎゅっと、アニエスを抱き締めた。
 自分の胸元に、彼女の柔らかい胸が当たる。
「んっ」
 触れるだけの、優しいキス。
 ちゅっと音を立てて、一度離れてはまた口付ける。
 さらに、アニエスの不安を和らげるように。
 ゆっくりと、優しく、彼女の頭を撫でた。
 まるで、「大丈夫、怖くないよ」と。
 囁くように。
「…今ならまだ、やめられるよ…?」
 ぽんぽんと、頭を撫で。
 サフィールはそう言った。
 アニエスは、優しく自分を見つめる彼の瞳をじっと見つめ返した。
 胸に触れる、彼の胸の鼓動。
 それが自分と同じように、熱く、早く、脈打っている。
 余裕に見えるサフィールもまた、緊張しているのかもしれない。
 自分と、同じように。
「…やめないで」
 アニエスは、初めて自分からキスをした。
 こういう時、どうやったらいいかなんて、わからなかったけれど。
 自分の気持ちを、伝えたかった。
「………わかった」
 サフィールは、静かに、頷いて。
 アニエスの気持ちに応えるように、キスをした。

 寝台の上に、仰向けに寝かされた身体。
 その胸元を、サフィールの唇が愛撫していく。
 肌に触れる、柔らかい銀の髪のくすぐったい感触と。
 舌で舐め上げられる、感触に。
 アニエスはただ身を震わせていた。身体の奥が、熱くなっていく気がして。
 自分の身体が、何か違う物に変わっていくような気さえして。
 どうしていいか、わからなかった。
 どうして涙が出てくるんだろう。悲しくなんて無い、嬉しいのに。
 アニエスは目尻を伝う涙を擦りながら、思う。
「ああっ」
 どうして、こんな声が出てしまうのだろう。
 鼻に掛ったような、高い声。自分の声とは思えなくて、恥ずかしくて。
 堪えるように、手で口元を抑える。
「……」
 ふるふると身体を震わせながら、声を堪えているアニエスに気付いたサフィールが、顔を上げる。
 そして身を起こすと、口元にある彼女の手を取って、言った。
「声、聞かせて?」
「や…恥ずかしい…」
 アニエスは顔を真っ赤にして、いやいやと首を振る。
「恥ずかしくなんてない。可愛いよ、声も」
 サフィールは言って、彼女の手をぺろりと舐める。
「あっ」
「ぜんぶ、可愛い」
 涙で潤んだ瞳も、熱でほのかに赤く染まっていく肌も、シーツの上に零れる漆黒の髪も、何もかも。
 サフィールの中の雄を、刺激してやまない。
 彼は再び身を沈めると、今度はアニエスの秘所に顔を近付けた。
「やっ」
 かすかに濡れそぼるそこに、口付けて。
 舌で、舐め上げる。
「アッ…だめ…そこは…」
 アニエスはふるふると、首を横に振った。
「どうして駄目なの?」
「だって…、汚い…」
「汚くなんてないよ」
 言って、サフィールはさらに愛撫を深めていく。
 この初々しい反応からして、アニエスはこれが初めてなのだろうと察する。
 そのことを心の底から喜んでいる自分に、サフィールは苦笑した。そして、初めてだからこそ、これから彼女を襲う痛みを考えると、慎重にもなる。
 本当はすぐにでも、一つになりたい。けれど、できるだけ、彼女を苦しめたくない。
 サフィールの丁寧な愛撫に刺激されて、アニエスの秘所が次第に潤んでいく。
 彼は名残惜しげに唇を離すと、今度は指で、そっとそこに触れた。
 柔らかく、熱い花弁を優しく押し開くように、奥へ奥へと。
 そして、人差し指をゆっくりと、中へ押し込んでいく。
「んんっ…」
「力を抜いて、アニエス」
「…は…っ」
 サフィールの指は、ゆっくりと中に沈んでいった。
 でも、まだキツイ。もう少し、慣らさなければ。
「…痛い?」
 サフィールは聞いた。女性のこの痛みは、男の自分にはわからない。
「ん…、ちょっと、だけ…」
「指、増やすよ?」
「ン…」
 こくりと、アニエスは頷く。
 サフィールは、今度は中指も一緒に、ゆっくりと中に沈めて、ほぐすように動かす。
「っ…ぁ…っ」
 くちゅりと、水音が響く。
 ある場所に指が触れると、アニエスの身体がびくっと震えた。
「ここがイイの?」
「や…」
 アニエスは恥ずかしそうに目を瞑る。
 その反応からして、そこが彼女の性感帯の一つであることは間違いないようだ。
 サフィールは、そこを中心に時間を掛けて、アニエスの身体をほぐしていった。

「~っ!!」
 びくびくっと、アニエスの身体が震える。
 これが、彼女が初めて迎える絶頂だった。
「気持ち良かった?」
 唇と舌と指とで、アニエスの秘部を愛撫し。
 絶頂を迎えさせたサフィールは、満足気に微笑む。
けれど、その微笑みの下で、サフィールもまた限界を迎えそうになっていた。
 我慢、の。
 絶頂を迎えたアニエスのソコは、しっとりと濡れそぼっている。
 これならもう大丈夫だろうかと、サフィールは彼女の足に手を掛け、
「…ごめん、もう…」
 挿れるよ? と。
 そう、囁いて、
「うん…っ。…んんんっ!!」
 頷いてくれた彼女のナカに、ゆっくりと自身を挿入した。
 先ほどの指の比ではない、太く、熱く、硬いモノが肉を割ってナカに入って来る感覚に、アニエスは息が止まりそうになる。
 ぐちっと、肉と肉とが触れ合う音がして、
 ツツ…と、愛液とは違う何かが太股を伝った。
 それが破瓜の血だと、アニエスは悟る。
 自分は本当に、サフィールとひとつになったのだと。
「…動くよ」
 アニエスには、頷くことしかできなかった。
 最初は彼女の身体を気遣うような、ゆっくりとした動き。
 けれど、それが次第に激しくなっていって、
 痛みと、快楽の狭間で、アニエスはもう何も考えられなくなった。
「ああっ、んっ…、んんんう…っ、はっ…」
 確かなのは、互いの肌の温もりと、
「…っ、アニエス…っ、愛してる…っ」
 切なげに囁く、愛しい人の声。
 その声が伝えてくれる、想い、だけ。

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