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黒猫カルとルイス
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本編完結記念リクエスト企画第一弾!
黒猫カルとルイスのお話です。リクエスト下さった方、ありがとうございました!!
********************************************
コホッ、コホッ……
しんと静まり返った子ども部屋に、時折響くのは痛々しい咳の音。
先日から、アウトーリ家の長男――ルイスが風邪を引いて寝込んでいるのだ。
事の発端は昨日、ルイスが妹のステラと家の傍にある沼地で遊んでいた時、うっかり足を滑らせて沼に落ちてしまったことにある。
(……くそっ……。ぜんぶ、ステラのせいだ……)
コホコホッと咳き込みながら、ルイスは忌々しげに昨日の記憶を思い出す。
ちょっと姿が見えないと思ったら、ステラはどこからか大きな蛙を捕まえて来て、「わっ!」という掛け声とともに、それを突然ルイスの目の前に差し出したのだ。
それに驚いたルイスが足を踏み外して、沼へボチャン!
秋も深まった沼の水は冷たく、すぐに駆けつけてくれた子守り役の使い魔猫セラフィに助け出された時にはすっかり身体が冷え切って、晩から熱が出てしまった。
さすがのステラも、自分が驚かせたせいで兄が風邪をひいてしまった罪の意識があるのだろう。わんわん泣きだして、ルイスに「ごめんなさい! ごめんなさい!!」と何度も謝った。
(……まったく……)
ステラに心底悪気があったわけではないのは、ルイスもわかっている。
だから日頃妹との口喧嘩に容赦のない兄も、妹への文句は心の中に留めて、口にはしなかった。今日だって、自分が悪いのだから自分が看病する!! と泣いてごねるステラに、「……だいじょうぶだから。……わるいと思うなら、がっこう……いって」と、彼にしては優しい口調で送り出した。
まあ、いつまでも妹に横でピイピイ泣かれては治るものも治らない、と思ったのも理由の一つではあるのだが。
(……しずか、だな……)
熱のせいで痛む節々を抱え、寝台で大人しく寝ているルイスは、ぼんやりと天井を眺めながら、この静寂を新鮮に思った。
平日の昼間である今、ステラは学校に。両親は仕事に(サフィールもちょうど間の悪いことに、外せない仕事が入ってしまっているのだ)行っている。ルイスの看病をするのは、今日の子守り役である父の使い魔猫、黒猫カルひとりだ。
人の姿になった彼は、子ども達の寝台の横に椅子を置いて座り、時折ルイスの額に乗せた濡れタオルを交換してくれたり、レモン水を飲ませてくれたりと、甲斐甲斐しく看病してくれている。
「……はぁ……っ」
身体に熱が溜まっているような心地がして、不快さのあまり苦しげに息を吐くと、それまで静かに控えていたカルが心配げに声を掛けてきた。
「……苦しいにゃ?」
「へいき……」
本当はまだ熱があって辛かったが、ルイスはそう言ってわずかに身動ぎする。拍子、額からずり落ちたタオルをカルが手にして、桶に入れた氷水で濯ぎ、しぼり、顔や首周りを拭いてくれてから、また濯ぎ……。そして額に乗せてくれた。
(きもちいい……)
冷たいタオルで拭われて、ルイスは気持ち良さそうに目を細めた。
「……大丈夫にゃ……」
そっと、カルの手がルイスの頭を撫でる。
「ご主人様の薬はよく効くにゃ。きっと、明日には熱も下がるにゃ」
「うん……。味はさいあく、だけどね」
「……はは」
父の薬がようく効くのは、ルイスも承知していた。だからこそ、あの変な味の薬を黙って飲んだのだ。
「一応、ご主人様はルイスのために甘く……しようとしたんだけど」
カルは主人を庇おうとして、苦笑する。
子煩悩なところのあるサフィールは、けっこう頑張って風邪薬の味を改良しようとした……のだが。
「……苦味ものこってて、へんに甘ったるくて。甘いのと苦いのが両方いやなかんじにまざってて、さいあく……だったよ」
あの薬の味を思い出し、ルイスが眉を寄せる。けれどすぐにふっと笑って、「お父さんにはないしょね」と言った。
正直に味の感想を口にすれば、父は落ち込むだろう。だからルイスは、無言で苦甘い薬を飲み干したのだった。
「ルイスは良い子、にゃ」
父親に似て愛想はないし、物言いだってつっけんどんな所が多いけれど、本当はとても心根の優しい良い子だ。カルはそう、実の弟のように思う大切なルイスをよしよしと撫でてやる。
「…………んっ」
兄貴分であるカルに臆面も無く褒められ、ルイスはくすぐったそうに目を伏せた。そしてそのまま……
「……………すう……」
(おやすみ、ルイス)
ゆっくりと、眠りに落ちていった。
ひと眠りした後はだいぶ身体も楽になって、食欲も出てきた。
昼時に心配して顔を見に来てくれた母のアニエスが持って来てくれたパン粥も、ぺろりと平らげられるほどに。
「……ふう」
パン粥を平らげたルイスを、カルは「えらい、えらい」とまた褒める。褒められるようなことじゃないのにな……と思いつつ、ルイスは気恥ずかしさを隠すように、手渡された風邪薬をこくこくと飲んだ。
「うえ……」
やっぱり、甘ったるいのに苦くて最悪の味だ。
「ルイス」
「ん」
薬を飲み干して、入れ違いに手渡されたレモン水をごくごくっと飲んだ。そうすると、口の中に残る嫌な味が洗い流されるようで、だいぶ気分がマシになる。
お腹を満たし、薬を飲んだ後はぐっすり眠ること。そう促され、肩まで掛け布をかけられるけれど、午前中にたくさん寝たせいか、すぐには眠くならない。
「……カル」
「なんにゃ?」
「本、読んでもいい?」
どうせ眠れないし、やることもなくて暇なら本を読んでいたい。ルイスはそうお願いしたが、カルは「だめ」ときっぱり。
「今はちゃんと寝て、体を休めないとだめにゃ」
「……だって、どうせねむれないし……」
「目を閉じて体と頭を休めるだけでも、だいぶ違うにゃ」
「むう……」
「治りかけで無理すると、治るものも治らないにゃ」
カルの言っていることが正論だというのはわかる。わかる……のだが、なんとなく、素直に「はい」と頷けない。
「……じゃあ……」
ルイスは交換条件とばかり、カルに言った。
「……カルが一緒にねてくれるなら、ねる」
彼にしては珍しく、その声には駄々っ子が親に甘えるような響きがあった。
「えっ?」
つまり、添い寝をしてほしい……ということだろうか?
甘えん坊なところのあるステラならまだしも、ルイスにそんなことをお願いされるとは思いもせず、カルは目を見張った。
「……だめ?」
「…………」
だが、普段大人びたところがあるとはいえ、ルイスはまだ六歳なのだ。
まして今は風邪を引いて寝込んでいる。心細さもあって、こんな風に甘えたくなったのだろう。
それに、こんな風に甘えられるのは、兄貴分として嬉しくもある。
カルはふっと笑みを深め、「いいよ」と言った。
「でも、俺にはこの寝台はちょっと小さいにゃあ……」
子ども用の寝台は、横幅はいいとしても縦に狭い。
「猫の姿になればいいよ」
「あっ、そうか」
この頃は人の姿でいることが多いから、失念していた。
ははっと笑って、カルは人の姿から猫の姿に戻った。
そしていそいそと、ルイスのすぐ傍に寄り添うように丸くなる。
「……へへっ」
ルイスは嬉しそうに、カルの綺麗な毛並みを撫でる。真っ黒で、艶々で、触り心地の良い毛並みだ。今まで口にしたことはなかったけれど、ルイスは猫達の中で一番、カルの毛並みが好きだった。
ちなみに妹のステラは、いつもふわふわで良い香りのする白猫ジェダの毛並みが一等好きだ。
(……ひさしぶりだ……)
今より小さい頃は、よく猫達とこうして一緒にお昼寝したっけ。
猫達の毛並みを撫で、その温もりに触れながら目を瞑ると、いつのまにかぐっすり眠れるのだった。
「……はやく良くなるといいにゃ」
ぺろりと、カルの舌がルイスの頬を舐める。ざらっとした舌触りに「くすぐったい」と微かな笑い声を上げ、ルイスはカルの身体を抱き寄せるようにしてから、目を瞑った。
「……あったかい」
身体に籠る不快な熱とは違う、まどろみを誘うような心地良い温もり。
「……ありがとう……カル」
一緒にいてくれて。
そう、ルイスがぽつりと囁くと、カルは「どういたしまして」とでも言うように、「にゃあ~」とひと鳴きした。
そしてカルの温もりに寄り添っているうちに、あれほど「ねむれない」と言っていたルイスはすうっと寝入ってしまっていた。
「………………」
そしてカルも同じく……
「…………むにゃ……」
ルイスを見守っているうちに、黒猫もまた寝入ってしまったのだった。
「あらあら」
仕事の合間を縫って寝込んでいる息子の様子を見に来たアニエスは、寝台の上で仲良く眠っているルイスとカルを見て笑みを浮かべる。
「ふふっ、仲良しさんね」
ルイスはカルを抱き寄せるようにして、くうくうと寝息を立てている。そしてカルも、ころんと丸くなってルイスに寄り添いながら、すやすやと眠っていた。
(……熱は、下がったみたいね)
ルイスの額に手を当ててみれば、熱はだいぶ下がっているようだった。
「……ありがとう、カル」
ルイスを看病してくれて。
そう、アニエスは小声でカルに礼を言ってから……
「ゆっくりおやすみなさい。ふたりとも」
かわいいふたりの息子の額に、順番にキスを落した。
黒猫カルとルイスのお話です。リクエスト下さった方、ありがとうございました!!
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コホッ、コホッ……
しんと静まり返った子ども部屋に、時折響くのは痛々しい咳の音。
先日から、アウトーリ家の長男――ルイスが風邪を引いて寝込んでいるのだ。
事の発端は昨日、ルイスが妹のステラと家の傍にある沼地で遊んでいた時、うっかり足を滑らせて沼に落ちてしまったことにある。
(……くそっ……。ぜんぶ、ステラのせいだ……)
コホコホッと咳き込みながら、ルイスは忌々しげに昨日の記憶を思い出す。
ちょっと姿が見えないと思ったら、ステラはどこからか大きな蛙を捕まえて来て、「わっ!」という掛け声とともに、それを突然ルイスの目の前に差し出したのだ。
それに驚いたルイスが足を踏み外して、沼へボチャン!
秋も深まった沼の水は冷たく、すぐに駆けつけてくれた子守り役の使い魔猫セラフィに助け出された時にはすっかり身体が冷え切って、晩から熱が出てしまった。
さすがのステラも、自分が驚かせたせいで兄が風邪をひいてしまった罪の意識があるのだろう。わんわん泣きだして、ルイスに「ごめんなさい! ごめんなさい!!」と何度も謝った。
(……まったく……)
ステラに心底悪気があったわけではないのは、ルイスもわかっている。
だから日頃妹との口喧嘩に容赦のない兄も、妹への文句は心の中に留めて、口にはしなかった。今日だって、自分が悪いのだから自分が看病する!! と泣いてごねるステラに、「……だいじょうぶだから。……わるいと思うなら、がっこう……いって」と、彼にしては優しい口調で送り出した。
まあ、いつまでも妹に横でピイピイ泣かれては治るものも治らない、と思ったのも理由の一つではあるのだが。
(……しずか、だな……)
熱のせいで痛む節々を抱え、寝台で大人しく寝ているルイスは、ぼんやりと天井を眺めながら、この静寂を新鮮に思った。
平日の昼間である今、ステラは学校に。両親は仕事に(サフィールもちょうど間の悪いことに、外せない仕事が入ってしまっているのだ)行っている。ルイスの看病をするのは、今日の子守り役である父の使い魔猫、黒猫カルひとりだ。
人の姿になった彼は、子ども達の寝台の横に椅子を置いて座り、時折ルイスの額に乗せた濡れタオルを交換してくれたり、レモン水を飲ませてくれたりと、甲斐甲斐しく看病してくれている。
「……はぁ……っ」
身体に熱が溜まっているような心地がして、不快さのあまり苦しげに息を吐くと、それまで静かに控えていたカルが心配げに声を掛けてきた。
「……苦しいにゃ?」
「へいき……」
本当はまだ熱があって辛かったが、ルイスはそう言ってわずかに身動ぎする。拍子、額からずり落ちたタオルをカルが手にして、桶に入れた氷水で濯ぎ、しぼり、顔や首周りを拭いてくれてから、また濯ぎ……。そして額に乗せてくれた。
(きもちいい……)
冷たいタオルで拭われて、ルイスは気持ち良さそうに目を細めた。
「……大丈夫にゃ……」
そっと、カルの手がルイスの頭を撫でる。
「ご主人様の薬はよく効くにゃ。きっと、明日には熱も下がるにゃ」
「うん……。味はさいあく、だけどね」
「……はは」
父の薬がようく効くのは、ルイスも承知していた。だからこそ、あの変な味の薬を黙って飲んだのだ。
「一応、ご主人様はルイスのために甘く……しようとしたんだけど」
カルは主人を庇おうとして、苦笑する。
子煩悩なところのあるサフィールは、けっこう頑張って風邪薬の味を改良しようとした……のだが。
「……苦味ものこってて、へんに甘ったるくて。甘いのと苦いのが両方いやなかんじにまざってて、さいあく……だったよ」
あの薬の味を思い出し、ルイスが眉を寄せる。けれどすぐにふっと笑って、「お父さんにはないしょね」と言った。
正直に味の感想を口にすれば、父は落ち込むだろう。だからルイスは、無言で苦甘い薬を飲み干したのだった。
「ルイスは良い子、にゃ」
父親に似て愛想はないし、物言いだってつっけんどんな所が多いけれど、本当はとても心根の優しい良い子だ。カルはそう、実の弟のように思う大切なルイスをよしよしと撫でてやる。
「…………んっ」
兄貴分であるカルに臆面も無く褒められ、ルイスはくすぐったそうに目を伏せた。そしてそのまま……
「……………すう……」
(おやすみ、ルイス)
ゆっくりと、眠りに落ちていった。
ひと眠りした後はだいぶ身体も楽になって、食欲も出てきた。
昼時に心配して顔を見に来てくれた母のアニエスが持って来てくれたパン粥も、ぺろりと平らげられるほどに。
「……ふう」
パン粥を平らげたルイスを、カルは「えらい、えらい」とまた褒める。褒められるようなことじゃないのにな……と思いつつ、ルイスは気恥ずかしさを隠すように、手渡された風邪薬をこくこくと飲んだ。
「うえ……」
やっぱり、甘ったるいのに苦くて最悪の味だ。
「ルイス」
「ん」
薬を飲み干して、入れ違いに手渡されたレモン水をごくごくっと飲んだ。そうすると、口の中に残る嫌な味が洗い流されるようで、だいぶ気分がマシになる。
お腹を満たし、薬を飲んだ後はぐっすり眠ること。そう促され、肩まで掛け布をかけられるけれど、午前中にたくさん寝たせいか、すぐには眠くならない。
「……カル」
「なんにゃ?」
「本、読んでもいい?」
どうせ眠れないし、やることもなくて暇なら本を読んでいたい。ルイスはそうお願いしたが、カルは「だめ」ときっぱり。
「今はちゃんと寝て、体を休めないとだめにゃ」
「……だって、どうせねむれないし……」
「目を閉じて体と頭を休めるだけでも、だいぶ違うにゃ」
「むう……」
「治りかけで無理すると、治るものも治らないにゃ」
カルの言っていることが正論だというのはわかる。わかる……のだが、なんとなく、素直に「はい」と頷けない。
「……じゃあ……」
ルイスは交換条件とばかり、カルに言った。
「……カルが一緒にねてくれるなら、ねる」
彼にしては珍しく、その声には駄々っ子が親に甘えるような響きがあった。
「えっ?」
つまり、添い寝をしてほしい……ということだろうか?
甘えん坊なところのあるステラならまだしも、ルイスにそんなことをお願いされるとは思いもせず、カルは目を見張った。
「……だめ?」
「…………」
だが、普段大人びたところがあるとはいえ、ルイスはまだ六歳なのだ。
まして今は風邪を引いて寝込んでいる。心細さもあって、こんな風に甘えたくなったのだろう。
それに、こんな風に甘えられるのは、兄貴分として嬉しくもある。
カルはふっと笑みを深め、「いいよ」と言った。
「でも、俺にはこの寝台はちょっと小さいにゃあ……」
子ども用の寝台は、横幅はいいとしても縦に狭い。
「猫の姿になればいいよ」
「あっ、そうか」
この頃は人の姿でいることが多いから、失念していた。
ははっと笑って、カルは人の姿から猫の姿に戻った。
そしていそいそと、ルイスのすぐ傍に寄り添うように丸くなる。
「……へへっ」
ルイスは嬉しそうに、カルの綺麗な毛並みを撫でる。真っ黒で、艶々で、触り心地の良い毛並みだ。今まで口にしたことはなかったけれど、ルイスは猫達の中で一番、カルの毛並みが好きだった。
ちなみに妹のステラは、いつもふわふわで良い香りのする白猫ジェダの毛並みが一等好きだ。
(……ひさしぶりだ……)
今より小さい頃は、よく猫達とこうして一緒にお昼寝したっけ。
猫達の毛並みを撫で、その温もりに触れながら目を瞑ると、いつのまにかぐっすり眠れるのだった。
「……はやく良くなるといいにゃ」
ぺろりと、カルの舌がルイスの頬を舐める。ざらっとした舌触りに「くすぐったい」と微かな笑い声を上げ、ルイスはカルの身体を抱き寄せるようにしてから、目を瞑った。
「……あったかい」
身体に籠る不快な熱とは違う、まどろみを誘うような心地良い温もり。
「……ありがとう……カル」
一緒にいてくれて。
そう、ルイスがぽつりと囁くと、カルは「どういたしまして」とでも言うように、「にゃあ~」とひと鳴きした。
そしてカルの温もりに寄り添っているうちに、あれほど「ねむれない」と言っていたルイスはすうっと寝入ってしまっていた。
「………………」
そしてカルも同じく……
「…………むにゃ……」
ルイスを見守っているうちに、黒猫もまた寝入ってしまったのだった。
「あらあら」
仕事の合間を縫って寝込んでいる息子の様子を見に来たアニエスは、寝台の上で仲良く眠っているルイスとカルを見て笑みを浮かべる。
「ふふっ、仲良しさんね」
ルイスはカルを抱き寄せるようにして、くうくうと寝息を立てている。そしてカルも、ころんと丸くなってルイスに寄り添いながら、すやすやと眠っていた。
(……熱は、下がったみたいね)
ルイスの額に手を当ててみれば、熱はだいぶ下がっているようだった。
「……ありがとう、カル」
ルイスを看病してくれて。
そう、アニエスは小声でカルに礼を言ってから……
「ゆっくりおやすみなさい。ふたりとも」
かわいいふたりの息子の額に、順番にキスを落した。
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