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よいこ達へのプレゼント
しおりを挟むクリスマス・イブの夜。
灯りを落とし、猫達が寝静まった部屋に入って来た、二人の人影。
「メリー・クリスマス…。素敵な夜を、ありがとう」
アニエスは囁いて、猫達一匹一匹にそっとキスを落とすと、その傍らにプレゼントを置いて行った。
「いつもありがとう…。良い夢を」
サフィールもそう呟いて、同じく猫達の傍らにプレゼントを置いて行く。
今夜の準備で、すっかり疲れているのだろう。猫達は気付かずに、ぐっすりと眠っていた。
そして翌日。
クリスマスの朝。傍らに置かれたプレゼントに気付いた猫達は、歓喜の声を上げた。
一つの包みには、美味しそうな魚の形のビスケットがぎっしりと詰まっていた。そしてもう一つの包みには、彼らの瞳の色に合わせた新しい帽子とマフラー、それに手袋が入っている。
ちなみに…
同じくクリスマスの朝に、クレス伯爵邸からもプレゼントが届けられた。
伯爵から夫妻には、高級ワインが。
猫達には、新鮮な魚がたくさん。
そして…
「ひいっ!! なんで赤い薔薇をこんな大量に…」
従者カサスからは、大量の赤い薔薇がもちろんカル宛で届き、
「………白は僕の毛並みと同化しちゃうから、好きじゃないにゃん」
エドワードからはもちろんジェダ宛に、大量の白い薔薇が届いたという。
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