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十章

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「や、やっとできた・・・・・・・・・」 

 今朝なのか夜なのか。牢屋に入ってから時間の経過が曖昧なのは、何日も一睡もしていないための寝不足のせいなのか。それとも血液をインク代わりにしていたからか。ともかくどうでもいいことは置いておいて。文字で組み立てられるところは完成した。実験もできないので、本当の意味での完成はほど遠い。

 それでも、絶対にミスはしないという自信はある。何度も何度も何度も何度も何度もやり直した。時間もたっぷりあったし、思考を繰り返し続けた。それは義眼の魔法の失敗があるだけじゃない。モーガンの影響もあることが腹出しいけど。今はムズムズしている。魔力を封じられているのに、この魔法を試したくて実験したくてたまらない。
 
 なにはともあれ、緊張とやる気が途切れたのか。プツンと俺を支えていた線が無くなったように、フラッと倒れてしまう。視界があっちこっちに巡って意識が保てない。きっと寝落ちしていたのか、目覚めたときには固い床の上だった。

 部屋中埋め尽くされた文字を眺めて、夢ではなかったんだって安心する。途端にルウのことをおもいだしてしまって晴れやかな気分がしくしくと悲しい気分になってくる。もう何日会えていないだろうか。無事でいるんだろうか。声だけでも聞きたい。

 今までは魔法に夢中でなんとか耐えていられた。けど、他にやることがなくなってしまえば自分にとってどれだけ大切な存在か。喋りたい。うう、あの子、本当は俺に愛想をつかしたんだろうか。せめて近況が知りたい。なにかいい方法を探すけど・・・・・・。

「あ、いいことおもいついた」

 ないなら創ればいい。ルウと話せるだけじゃない。寂しさも紛らわせ、魔法の研究も進む。そうと決まれば話は早い。また新たに血をインクに浸してみるものの、もう牢屋になにか書けるスペースはない。ぎっしりと隙間もないほど、部屋中赤い血文字だらけ。ふぅ~む、困ったぞ。

「おい、面会人だぞ」

 なぜかドン引きした様子の看守がやってきて、鍵を開ける。なんだよ。こっちは忙しいのに面会していられるか、誰がこんなときに来たんだ、と断ろうとした。

「女だぞ。喜べ」

 女? 誰だろう。ルウ以外に知り合いなんて・・・・・・・・・。はたととまって、ある期待が芽生える。トゥンクとときめいてしまう。

 え、もしかしてルウ? 

 会えていなかった時間の影響か。脳内でルウの顔が浮かぶ。あの子にまた会える。まだ確定していないのに、もはやそうとしか考えられない。足枷のせいで上手くできないけど、スキップ&鼻歌で移動する。看守はご機嫌で嬉しそうな俺に、またドン引きしているけど。時折ふらついて倒れそうになるけど、止まっちゃいられない。

 それにしても、ようやく会いに来てくれた。よかった。忘れられていなかったんだ。ならもっと早く来てくれればよかったのに。ふふふ、まぁそんなルウも好きだからいいけど。

「こ、こんにちわ」
「ちくしょおおおおおおおおおおおおおおおがああああああああああああああああああああ!!!」

 面会部屋に入るまでもなく、絶望と悔しさで床を叩きまくる。面会に来てくれたのはルウではなく、研究所の元同僚だった。それも話したこともない働いているエリアも仕事内容も違う子。

「あ、あの大丈夫でしょうか?」
「はい・・・・・・見苦しいものを・・・・・・」

 むこうも俺と気まずいのか視線を合わせない。正直やる気がなくなったけど、この子がわざわざ尋ねてくる理由が想像できない。名前も知らないし。

「あの、魔道士(予定)さん」
「その呼び方やめて」
「いや、でも名前も知らないし。所長に押しつけられただけですので」
「じゃあユーグでけっこうですよ」

 きっと嫌々だったんだろう。研究所で俺のところに行く役目がたらい回しになって、この子に白羽の矢が立ってしまったと。お気の毒に、と拝む。そんな扱いをされているのが悲しいのもあって、微妙な無言状態が続く。

「あの、預かり物をしてきました」

 羊皮紙とインク。先輩・同僚たちからの手紙。それから本。的確に俺の心を読んだっていうくらいほしかったものの数々。忘れられていなかったのかと嬉しくて涙がでそう。

「所長がおっしゃっていました。魔道士を志していたと」
「ええ。まぁ」

 今はなれるかどうかわかりませんけど。とゆうかなれない確立のほうが高いです。

「ユーグさんとはお仕事一緒にしていなかったんで、どんな人なのか聞いてみたんです。所長は誰にもできることではないって、おっしゃっていました。」

 ぶわぁ! と涙が噴水のごとく噴き出していく。俺のことをあの所長が褒めてくれたなんて・・・・・・。

「それと、今日付でユーグさんをクビにすると」
「ざっけんなああああああああああああああ!!!」

 涙が刹那で乾いて引っ込んでしまった。

「ユーグさんみたいな人の席をいつまでも残してはおけないと。お茶を飲みながら穏やかに。苦渋の決断だと」
「口だけだろ絶対それぇ!! 想像してもミスマッチすぎるわシチュエーションとセリフ!!」
「仕事と個人的感傷はきっちりわけるタイプだそうです」
「ほら見ろぉ!! 絶対苦しんでねぇよあの人! 即座に俺をクビにするの決めてたよ! 心にもおもっちゃいねぇよあの人!」
「手続きやらなにやら根回しやら忙しくて通達が遅れていたそうです」
「せめて本人に隠す努力しろよおお! 押しつけられた人言っちゃだめだろそれ! 研究所の評判を下げないための根回しだろそれ!」
「あ、じゃあ私はこれで」

 同僚、もとい元同僚はそそくさと出て行った。ツッコミ疲れたわけではなく、ショックすぎる事実に、中々牢屋に戻る元気が出ない。手元にある羊皮紙の類いを眺めて、メラメラと燃えあがる情熱の捌け口を求めた。情熱も、モーガンへの感情も、ルウへの募る想いも、すべては研究に立ち向かうためのきっかけにすぎない。一心不乱で羊皮紙に黒い文字を描き続ける。

 寝落ちして、食事をしながら研究をして、また寝落ちしてという時間を繰り返す。時間がもったいない。寝ていられない。楽しい。充実している。生きているって実感できる。以前は仕事とルウがいたから研究一筋の生活なんてできなかった。けど、もしこれからずっと牢屋にいるとなったら永遠に魔法の研究ができるんじゃないか。時折糞尿と資材の伐採で中断しなきゃいけないけど、衣食住を自分で確保しなきゃいけない外に比べたら、ここは天国。

 ずっとここにいたいな。

「おい、おい! 聞こえていないのか!」

 肩が揺れているのでなんだろうとおもうと、看守が部屋に入っていた。

「まったく、研究だかなんだか知らないがいいかげんにしろ! 他の囚人達も怯えているんだぞ! 独り言が夜中まで続いていてこわい、不気味だと! こっちの苦労も考えろ!」

「はぁ、すいません」

 ぶつくさと文句を垂れる看守は、それでも床に描かれている文字を絶対に避けてくれる。前に一回踏んで怒っちゃったことがあるから気を付けてくれてるんだろう。

「面会だ。こい」
「またですか?」

 前に来たのは・・・・・・・・・だめだ。今、何日なのかもはっきりしない。立ち上がりかけて微妙に体が痛くなって、尻餅をつきかけて踵で堪える。立ち眩みだろうか。

「何日もずっと座り続けていれば、そうなる。さっさと歩け」

 足に上手く力が入らず、歩くのさえ疲れる。体を支えていられず、左右にふらつく。いつの間にこんなに体力が落ちていたんだろうか。そんなことより面会に来たなんて、誰だ。研究所の人間が来るのなんて・・・・・・・・・・・・ないな。

 じゃあもしかして、今回こそルウか? いや、そうに違いない。というかそうであってくれ。今回こそは。手を合わせて願う。

「あ、どうも」
「蹴り殺すぞ!!!!!!!!!!」

 もはや嫌がらせか。また面会人はルウではなかった。モーガンの弟子であるアコ―ロンだった。何度も期待を裏切られて、研究も中断されて怒髪天を突く勢いで憤然としてしまう。嫌がらせ? 俺に期待させて絶望を突きつけるっていう作戦? モーガンの企てか?

「これがお前らのやり方かぁ・・・・・・・・・!!」 
「? いやぁ、すっかり落ちぶれたましたねぇ。というか痩せました? 眠れてますか?」
「白々しい! やめろ気遣うな! こっちはお前らの魂胆はとっくにご存じなんだ! どうせモーガンに言われてきたんだろ!」
「え? いえ違いますけど」
「呪うぞ! 魔法と呪いは違うから今の俺でもできるぞ!」
「いえ、僕の意志できました。先生も今日ここに来ているのは知りません」

 忌々しい! え~っと呪文でかけられる呪いはたしか―――

「ごめんなさい」

 深々と下げられている後頭部をまじまじと見つめてしまって、呪う気が失せていく。モーガンにはない誠意が伝わって、混乱してしまう。

「あなたの処刑が決まりました」

 処刑。つまりは死。自分に降りかかる理不尽でおそろしいことなのに、どこか遠いこととして認識できない。

「あなたの奴隷が、こそこそと嗅ぎ回っています。そのことを気にしてでしょう」

 奴隷。ルウ。くわっと顔に力が入る。

「よっぽどあなたに仕込まれているんですね。それとも命令したんですか? なにか。そうじゃないとあれだけ命がけのことできやしませんよ」
 
 つまり、危ないことをしたってことか。ルウ、なんてことを。怪我してないかな。あの魔法が完成すれば、安否も把握できるのに。というか、そんなことしなくていいのに。ただ毎日会いに来てくれるだけでいいのに。むしろそっちのほうだけでいいのに。ルウにもしものことがあったら・・・・・・。それも俺のせいで命を落とすだなんて・・・・・・ぞっとする。生きていけない。

 けど、きっとこいつらは焦っているんだ。俺を助けようとするルウとシエナたちを放置しておけば、自分たちの悪事がバレる。彼女の目的である俺を殺せばルウ達はどうとでもなると。俺が死んだらルウはどうなるだろう。悲しんでくれるかな。そうだといいな。一年くらいは喪に服すくらいでいい。

「随分急に決まったな。それも魔道士の力か?」

 遠回しにだけど、なんだか棘が含まれてしまった。魔道士の力。魔法、研究だけじゃない。立場を利用した発言力と権力。金の力も動いているって気づいた。正しかったみたいで、弟子、アコ―ロンは黙ってしまう。やはり、と驚きもなく、ただ呆れてしまうのはモーガンへの敬意がすでに跡形もないから。あいつならやりそうだって納得できるから。

「なんで俺のところへ来た?」
「・・・・・・・・・」

 本当に師をおもっているなら、矛盾している。陥れた相手の元へきて、べらべら喋る意味はない。謝罪の意味も不明。
 
 それが本題か。座り直して、再び向かい合う。

「あなたはあの奴隷とどんな関係なんですか?」

 ・・・・・・・・・・・・。質問に質問で返された。けど、重要なのはそこじゃない。内容だ。

「は、はあ!?」
「愛し合っているんですか? だからあの奴隷、あなたを助けるのに一生懸命なんですか?」
「ち、ちっげぇし!? 俺たちまだそんな関係じゃねぇし!」
「なんですごい焦っているんですか?」
「というかそんなこと聞くなんてなんで・・・・・・・・・あ、お前まさか俺のルウに一目惚れしたのか!? そうなんだな!? 好きになったんだな!?」
「いえ違います。好みじゃないし」
「てめぇ俺のルウのなにが気にいらねぇんだ殺すぞ!」
「では今どこにいるのですか? 面会に来たりなどは?」
「なんでそんなことを知りたいんだ! わざわざ聞きにくることか!」
「あなたの奴隷、河に落ちて以来発見されていないんですよ」

 え?

「僕としても安否だけはたしかめておきたいんですよ。死んでいるならそれでかまいませんが、次余計なことされれば困りますから」
「お前・・・・・・・・・!」
「確実に、息の根をとめたいんです。あなたが死んだあとも、奴隷が生きていたら邪魔になる」

 ルウを殺すつもりなのか。絶対にさせない。許さないぞそんなことをしたら。呪詛をかけてやる。

「あなたにあの奴隷の居場所を教えてもらおうかと」
「教えられるか!」
「場合によっては、司法取引もありえますよ。あなたではなく、奴隷以外の仲間について」
「・・・・・・・・」

 こいつは、シエナのことに気づいているのか? 鎌をかけているのか?

「よくよくお考えを。処刑まで時間があるのでまた来ます。それから、お気をつけて。酷い顔をしていますよ。徹研究しているときのモーガン様と同じ顔をしています」
「お前らは、こんなこと何度繰り返しているんだ・・・・・・!」

 自分の目的のために、他人を利用するなんて、エドガーと同じじゃないか。いや、あいつより最悪だ。

「・・・・・・・・・忘れてしまいました」

 牢屋に戻ってからも、気が気じゃない。ルウが危ない。俺は最悪どうなってもいい。どうする? あの魔法を完成させればルウに危険を教えることが――。けど時間が足りない。完成させられない。いや、今の俺には発動もできない。考えろ。どうすれば。

 結局、答えは出ないまま、研究もできないままだった。牢獄と看守達には俺が処刑になったことが知らされていないのか、いつものように外に出て作業を命じられた。牢獄内で使う木材の伐採と薬草を収集する役目。それどころじゃなく、作業しているフリをして悩み続ける。

 そうだ、一つだけ手がある。ある種の希望を持って探し回った。使える薬草も木材も尻目に。記憶を頼りにある植物と生き物を探し回る。こんなところにあるわけがない。けど、どうかあってくれ、と念じながら。

 爪と指の間に、血が滲んでくる。焦りだけが強くなる。敷地内の森は、広い。もしかしたら今日じゃ見つけられないかも。陽が暮れかかったとき、ようやくあった。魔法薬の材料に使える植物と、蜥蜴。あといくつか。そうやって材料を正しい手順で混ぜれば薬ができる。

 けど、間違った手順をしてしまえば。出会ったばかりのころ、ルウがやってしまったみたいに爆発がおきる。それを利用すれば。

 もう、手段は選んでいられない。
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