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番外編 1
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シキズキのエッチはねちっこい。アユフィーラは他の人を知らないけれど、多分、きっと、ねちっこいに違いない。
「シキズキ…エッチの後で私、喘ぎすぎで喉が痛くなっちゃう。ちょっと、どうかと思うんだけど」
「何言ってるんだ、それだけ俺がアユを愛しているからだろ、それが普通だよ」
「普通って言っても…他の人の話、知らないし。でも、シキズキも疲れちゃうでしょ、回数決めるとか!」
「ゼッタイ、反対」
ぷぅ、っと頬を膨らませたアユフィーラであったが、夫婦生活を相談するにも、誰に聞けばいいかわからない。だいたい、騎士になってから身体の鍛え方が違う。シキズキもようやく、周りの騎士達に体力がついてきたようだ。
「そういえばアユ、今度、俺のバディーのポコが、家に来たいって言っているけど、呼んでもいいか?」
「へ?騎士団の仲間の人?」
「ああ、俺と組んで市中警護に行くから、まぁ、一番世話になっているというか、世話しているというか…」
「いいよ!なんか、嬉しい!よく考えたら、イザークくらいしかシキズキの友達いないから、どうかと思っていたんだ!」
「お前…何気に厳しいこと言うな。別にイザーク以外にも、友達ぐらいいるけど、みんなもう忙しいんだよ…」
サザン帝国に移住してから、騎士団で働くようになって半年。ようやくシキズキも下積み期間を終えて、市中警護に当たるようになっていた。
シキズキは帝国立学園の騎士科を卒業しているが、卒業後は魔術師として生きてきた。そんな彼が突然22歳になって騎士に転向したのである。同期のひよっこ騎士達は、16、7歳の若い子達ばかりだ。
魔術師であった頃は、管理職である部長としてたくさんの部下を持っていた彼が、今や下積みから初めている。その苦労は計り知れないものがある。が、重責から解放されたからか、拘束時間が少なくなったからか、最近のシキズキは顔色も良く、楽しそうに笑うことが多くなった。
もちろん、給料は半減…どころではないが、アユフィーラは何と言っても侯爵の跡取り娘。将来は女侯爵となる予定だ。暮らしていくのに、困ることはない。
本当は、アユフィーラの宮廷魔術師としての給料だけで、十分養っていけるのだけど。そこは漢(おとこ)のプライドがあるらしい。アユフィーラの喜ぶものは、自分の給料で買いたいようだ。
「ポコさん、何が好きかなぁ。やっぱり肉料理かな」
週末の夕食時に呼ぶことになったアユフィーラは、献立のメニューから考え始めた。料理に合うワインを用意して、デザートは食べられなかった時のために、持って帰ることが出来るように焼き菓子にした。日帰りで来てくれている使用人に下準備をお願いして、味付けと盛り付けはアユフィーラが支度した。
「シキズキ…エッチの後で私、喘ぎすぎで喉が痛くなっちゃう。ちょっと、どうかと思うんだけど」
「何言ってるんだ、それだけ俺がアユを愛しているからだろ、それが普通だよ」
「普通って言っても…他の人の話、知らないし。でも、シキズキも疲れちゃうでしょ、回数決めるとか!」
「ゼッタイ、反対」
ぷぅ、っと頬を膨らませたアユフィーラであったが、夫婦生活を相談するにも、誰に聞けばいいかわからない。だいたい、騎士になってから身体の鍛え方が違う。シキズキもようやく、周りの騎士達に体力がついてきたようだ。
「そういえばアユ、今度、俺のバディーのポコが、家に来たいって言っているけど、呼んでもいいか?」
「へ?騎士団の仲間の人?」
「ああ、俺と組んで市中警護に行くから、まぁ、一番世話になっているというか、世話しているというか…」
「いいよ!なんか、嬉しい!よく考えたら、イザークくらいしかシキズキの友達いないから、どうかと思っていたんだ!」
「お前…何気に厳しいこと言うな。別にイザーク以外にも、友達ぐらいいるけど、みんなもう忙しいんだよ…」
サザン帝国に移住してから、騎士団で働くようになって半年。ようやくシキズキも下積み期間を終えて、市中警護に当たるようになっていた。
シキズキは帝国立学園の騎士科を卒業しているが、卒業後は魔術師として生きてきた。そんな彼が突然22歳になって騎士に転向したのである。同期のひよっこ騎士達は、16、7歳の若い子達ばかりだ。
魔術師であった頃は、管理職である部長としてたくさんの部下を持っていた彼が、今や下積みから初めている。その苦労は計り知れないものがある。が、重責から解放されたからか、拘束時間が少なくなったからか、最近のシキズキは顔色も良く、楽しそうに笑うことが多くなった。
もちろん、給料は半減…どころではないが、アユフィーラは何と言っても侯爵の跡取り娘。将来は女侯爵となる予定だ。暮らしていくのに、困ることはない。
本当は、アユフィーラの宮廷魔術師としての給料だけで、十分養っていけるのだけど。そこは漢(おとこ)のプライドがあるらしい。アユフィーラの喜ぶものは、自分の給料で買いたいようだ。
「ポコさん、何が好きかなぁ。やっぱり肉料理かな」
週末の夕食時に呼ぶことになったアユフィーラは、献立のメニューから考え始めた。料理に合うワインを用意して、デザートは食べられなかった時のために、持って帰ることが出来るように焼き菓子にした。日帰りで来てくれている使用人に下準備をお願いして、味付けと盛り付けはアユフィーラが支度した。
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