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 前回は、蛇のような形をしたはり型をつくり、魔力を流すと怪しげな動きを始めた。うにょん、うにょんと左右に動くその物体を、アユフィーラの膣の中に入れようとしたときは、流石に悲鳴をあげて拒否をした。「まだ、アユには早かったか…」とぶつぶつと言っていたから、まだ諦めていないのかもしれない。

 その前に作っていたのは、オナホールのような筒状のものだった。これは男性用だから、といって使っているところを見ていないが、その筒はグロテスクな色をしていたから、触ることもしたくない。今度、イザークにも試してもらう…とか、何とか言っていたけれど。

「このリボンは、感覚共有のための道具。まだ試作品だけど」

 この男はかつて、スレイヤール王国の魔術開発のトップにいた人だ。その探求心と、技術と知識があれば、多分もっと有効な生活道具とかが生まれるハズ…だが、本人曰く「俺のやりたいことは、そんなものじゃない」と言って、今は性魔道具の開発を趣味にしている。

「いいから、アユ…お願い」

 普段は高い身長を使って、上から見下ろすことが多いのに。今日はわざとアユフィーラの眼を下から見上げて、「お願いポーズ」をしている。小賢しい…、アユがその「お願いポーズ」に弱いことを知っているからだ。

「ん、試作品なら、試してみたいわよね…」

 同じ魔術開発に携わる者として、生み出した作品を試してみたい気持ちは良くわかる。アユフィーラは自分の手を差し出して、「手首でいいの?」と聞いた。

「あぁ、ここでいい。で、俺のも結んでくれる?」

 シキズキがアユフィーラの手首にリボンを巻き終えると、反対にシキズキの手首にリボンを巻いて結ぶ。シキズキの言う通りに魔力を流すと、そのリボンが一瞬ポワッと白く光った。

「これでいいかな。これは、アユの快感を俺も受けるし、俺の快感はアユに流れる。特に性的な快感をお互いに共有できるリボン」

 そう言って、シキズキはアユフィーラの髪を一筋すくって、撫でた。

「アユフィーラ、愛しているよ」

 髪を手に取って、キスを落とす。その仕草に、今でもドキッとする。

「あ、今、ドキッとした?」

「え、う、うん。その…シキズキの言葉が嬉しくて」

 そう言うと、シキズキは目を細めて嬉しそうに笑った。最近、こうして笑顔でみつめてくれることが多い。嬉しい、と思う気持ちをシキズキも感じているのか、ふわっと抱きしめてきた。最近、よくシキズキが使っているムスクの香りがする。男の香りだ。

「じゃ、俺のお姫様。今日はご奉仕させていただきます」

 そう言うと、いそいそとアユフィーラの服を脱がせ始めた。「えっと、まだ明るいよ?」と言っても「明るいから、イイ」と言って、ササっと自身の服も脱いでいく。

「アユ…好きだよ」
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