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しおりを挟む「んん、っん、うぅ…」
ちゅばっ、ちゅっ、っと音を立てて、私の唇を貪るは、その瞳を嬉しそうに、細めた。
「あぁ、たまらない。イイよ、アユ…」
右手で顎を引き上げて、左手で後頭部を押える。私が動かないように、逃げないように。
「そう、口を開けて」
ハッ、と息を吸うために開けた口の中に、狙っていたように舌を入れてくる。その舌は、歯列を舐め、頬の内側を撫で、そして唾液を入れてくる。ごくっと私が飲んだのを確認すると、細い目が、さらに細くして喜んでいる。
時に、私の舌を吸い上げてくる。チロ、チロと反応すると、「上手だよ」と言って、また私を翻弄する。
「君の唾液も、ちょうだい」
口の中に溜まった唾液を、じゅるっと彼は吸い込んだ。「はぁ~」と嬉しそうに息を吐く。
ちゅ、くちゅ、ずちゅ、と絶え間なく舌を絡ませ、唾液を絡ませる音が響く。
シキズキ先輩は、魔術研究室の一室の鍵を手に入れると、毎日放課後に私を呼び出し、そして長いキスをしてくる。
最初の頃は、貞操の危機を感じたが、キスをする以上のことは、してこなかった。時々、身体を抱きしめられていると、腰の辺りに固い棒状のものが当たるのを感じる。
初め、それが何かわからなかった私は、つい気になって手で触ってしまうと、「今はダメだ」と、真剣な顔で怒られてしまった。セリアにそのことを話すと、それは男性の大切な男根で、興奮すると大きくなることを図解付きで教えてくれた。
シキズキ先輩が男根に触らせてくれなかったことを、セリアに話すと、「いい先輩じゃん」と言っていた。が、どこがいい先輩なのだろう。腰の辺りの男根は、触らせてくれないが、彼が私の身体に擦りつけてくるのはいいらしい。
キスをしながら、その男根を私の股間のところに当ててきて、擦りつけられていると、なんだか腰の所がゾワゾワとしてくる。もっと触って欲しいような…ヘンな気持ちになる。
そのことをシキズキ先輩に話すと、「それは女性であれば、自然なことだよ」と教えてくれた。なので、最近はその男根を擦りつけられると、私も腰を動かして、イイところに当たるように工夫している。
「アユ…アユ。ハッ、可愛い、…好きだ、好きだよ、アユ…」
シキズキ先輩は、いつもキスが始まると、私のことを好きだよ、とか、可愛い、とか。果ては愛している、とも囁いてきた。恍惚とした瞳で見つめられながら、キスをしていると、不思議と私も嬉しくなってきて、吐息が甘くなる。
「んっ、ンん…」
今日も止まらない。これでは唇が腫れてしまう。
「せ、先輩…、もう、ストップ」
「アユ…ダメだよ、もう少し」
そう言って、また私の舌を吸い上げてくる。くちゅ、くちゅっという音を聞くだけで、腰の辺りがキュンキュンとしてくる。
「ハァぁ…たまらない」
いつも最後に、「アユ、愛してる」と囁きながら、シキズキ先輩は私を抱きしめる。これも長い。
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