極上の一夜から始まるCEOの執着愛からは、逃げきれない

季邑 えり

文字の大きさ
上 下
19 / 20
エピローグ

番外編:結婚式の後で2

しおりを挟む
オレは、公爵閣下を好きな人から見ると、けしからん存在らしい。

アイドルに熱愛報道出たときに、相手を叩きたくなる心理か?

しかも、オレは、スピード婚しちゃっているから。

表立って反対はしないけど、みたいな?

さっさと、公爵に真実の愛を捧げる人を斡旋して、オレは、日本に帰ろう。

夫と愛がない結婚生活の上に、国中の夫大好きなやつから、嫌われているって、どんな、結婚生活だよ。

しかも、文句の一つでも、と思っても、公爵は家にいない。

帰って来ないんだよ。
結婚した日以来、オレは、夫の顔を見ていない。

結婚生活の始まりから、説明もなく別居。

夫は、家に帰らないのに。

夫の手配しただろう人が、毎日くる新婚家庭って、どうよ?

夫の手配した人は、夫のことは好きだけど、伴侶のオレは好きじゃない。

離婚推奨じゃない?

オレが相談されたら、別れろ、一択だわ。

離婚したら、日本に帰るための条件を満たさないんで、オレは、結婚したままでいる。

冷え切った夫婦そのもの。

オレ、なんで、異世界にきて、こんな四面楚歌にあってるんだ?


気を取り直して、教育係と本題に入るか。

「お茶会とか、するんだよな?
やり方、知らないし、何をどうするかも知らないんだけど。
そもそも、なんなの、お茶会って?」

「そんなことも知らないで、よく、今まで生きてきましたね。」
と教育係。

日本の庶民に、お茶会の習慣はない。

野点で、お茶席ぐらいじゃないか?

でも、そんな感想は言わない。

教育係は、オレ個人に興味がないと分かったから。

「昼の社交です。」
と教育係。

「はあ。昼の?ということは、夜もある?」

「夜は、夜会です。」
と教育係。

「夜会は、何を?」

「食事や、舞踏会です。」
と教育係。

「お茶会は?」

「昼餐とは異なります。おやつとお茶をいただく会です。」
と教育係。

わあ、上流階級だね。

何、その面倒なやつ。

日本に帰ってからの使い道がなさすぎる。

この国の王侯貴族についての知識も、使い道はないけれど。

公爵が、職場で、勝手に、真実の愛を捧げる相手を見つけてこないかな?

そうすれば、オレは、苦労せずに日本に帰れるのに。

そうはいっても、まだ異世界から帰る目途が立っていないので、生活していくためだ。

オレは、オレを好きじゃない教育係の指導を受けて、お茶会を開くことにした。
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

婚約者の様子がおかしいので尾行したら、隠し妻と子供がいました

Kouei
恋愛
婚約者の様子がおかしい… ご両親が事故で亡くなったばかりだと分かっているけれど…何かがおかしいわ。 忌明けを過ぎて…もう2か月近く会っていないし。 だから私は婚約者を尾行した。 するとそこで目にしたのは、婚約者そっくりの小さな男の子と美しい女性と一緒にいる彼の姿だった。 まさかっ 隠し妻と子供がいたなんて!!! ※誤字脱字報告ありがとうございます。 ※この作品は、他サイトにも投稿しています。

私に告白してきたはずの先輩が、私の友人とキスをしてました。黙って退散して食事をしていたら、ハイスペックなイケメン彼氏ができちゃったのですが。

石河 翠
恋愛
飲み会の最中に席を立った主人公。化粧室に向かった彼女は、自分に告白してきた先輩と自分の友人がキスをしている現場を目撃する。 自分への告白は、何だったのか。あまりの出来事に衝撃を受けた彼女は、そのまま行きつけの喫茶店に退散する。 そこでやけ食いをする予定が、美味しいものに満足してご機嫌に。ちょっとしてネタとして先ほどのできごとを話したところ、ずっと片想いをしていた相手に押し倒されて……。 好きなひとは高嶺の花だからと諦めつつそばにいたい主人公と、アピールし過ぎているせいで冗談だと思われている愛が重たいヒーローの恋物語。 この作品は、小説家になろう及びエブリスタでも投稿しております。 扉絵は、写真ACよりチョコラテさまの作品をお借りしております。

「一晩一緒に過ごしただけで彼女面とかやめてくれないか」とあなたが言うから

キムラましゅろう
恋愛
長い間片想いをしていた相手、同期のディランが同じ部署の女性に「一晩共にすごしただけで彼女面とかやめてくれないか」と言っているのを聞いてしまったステラ。 「はいぃ勘違いしてごめんなさいぃ!」と思わず心の中で謝るステラ。 何故なら彼女も一週間前にディランと熱い夜をすごした後だったから……。 一話完結の読み切りです。 ご都合主義というか中身はありません。 軽い気持ちでサクッとお読み下さいませ。 誤字脱字、ごめんなさい!←最初に謝っておく。 小説家になろうさんにも時差投稿します。

夫達の裏切りに復讐心で一杯だった私は、死の間際に本当の願いを見つけ幸せになれました。

Nao*
恋愛
家庭を顧みず、外泊も増えた夫ダリス。 それを寂しく思う私だったが、庭師のサムとその息子のシャルに癒される日々を送って居た。 そして私達は、三人であるバラの苗を庭に植える。 しかしその後…夫と親友のエリザによって、私は酷い裏切りを受ける事に─。 命の危機が迫る中、私の心は二人への復讐心で一杯になるが…駆けつけたシャルとサムを前に、本当の願いを見つけて─? (1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります)

どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします

文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。 夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。 エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。 「ゲルハルトさま、愛しています」 ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。 「エレーヌ、俺はあなたが憎い」 エレーヌは凍り付いた。

私のドレスを奪った異母妹に、もう大事なものは奪わせない

文野多咲
恋愛
優月(ゆづき)が自宅屋敷に帰ると、異母妹が優月のウェディングドレスを試着していた。その日縫い上がったばかりで、優月もまだ袖を通していなかった。 使用人たちが「まるで、異母妹のためにあつらえたドレスのよう」と褒め称えており、優月の婚約者まで「異母妹の方が似合う」と褒めている。 優月が異母妹に「どうして勝手に着たの?」と訊けば「ちょっと着てみただけよ」と言う。 婚約者は「異母妹なんだから、ちょっとくらいいじゃないか」と言う。 「ちょっとじゃないわ。私はドレスを盗られたも同じよ!」と言えば、父の後妻は「悪気があったわけじゃないのに、心が狭い」と優月の頬をぶった。 優月は父親に婚約解消を願い出た。婚約者は父親が決めた相手で、優月にはもう彼を信頼できない。 父親に事情を説明すると、「大げさだなあ」と取り合わず、「優月は異母妹に嫉妬しているだけだ、婚約者には異母妹を褒めないように言っておく」と言われる。 嫉妬じゃないのに、どうしてわかってくれないの? 優月は父親をも信頼できなくなる。 婚約者は優月を手に入れるために、優月を襲おうとした。絶体絶命の優月の前に現れたのは、叔父だった。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にエタニティの小説・漫画・アニメを1話以上レンタルしている と、エタニティのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。