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第五章

5-14*

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「あぁ、あぁぁっ——―」

「うっ、くぅぅっ……」

 突かれると同時に快感が突き抜けて来る。我慢できない、と言う言葉のとおりにレーヴァンは唸りながら私の中に入り、そして腰を揺らした。

「クローディア、愛しているよ……」

 愛を説きながらレーヴァンはうっとりと顔を蕩けさせて私を穿つ。少し口を開けると、レーヴァンが唇を合わせてくれる。激しく腰を動かしながらも私の乳房を揉む手が離れない。

 やっぱり先っぽだけで終わらないじゃない、そう声を出して言いたいけれど、意味のある声をだすことができない。自分のものとは思えない甘い嬌声が喉の奥から出てくる。

 あぁ、私は今、レーヴァンに抱かれている。彼の太くて大きい剛直が私の奥深くを突き刺している。温かい彼の血の通った、滾った剛直が、私を貫いている。何よりも、彼は素直に愛を囁いてくれる。

 ——嬉しい、私は彼に今も愛されている。

「はぁっ……ああっ……あんっ……レッ……レーヴァン……」

「なんだ、……クローディア」

「レーヴァン、レーヴァン!」

 ぱちゅん、ぱちゅん、ぱちゅんと蜜口から水音を鳴らしながら剛直が抽送される。身体を震わせてその熱の塊を身体に受け入れて彼の名前を呼べば、返事が来る。

「あぁ、ここにいる。クローディア……ディア」

 私の名を優しく囁く声が聞こえる。彼の激しい突き上げに身体が揺らされて、でもレーヴァンの存在に震えるほどに喜びを感じている自分がいる。

 はぁはぁと息を漏らしながら、時々唸るようにレーヴァンが苦し気な顔をした。ガツガツと激しく抽送して、休む間もなく穿つ彼は荒く息を吐いた。彼の汗がぽたぽたと落ちて来て、ギシっ、ギシっとベッドが軋む。

 激しく身体を揺さぶられて、私は何も考えられなくなる。

「はぁあっ、あっ、あっ……くぅっ……うぅう!」

 気持ちいい、飛びそうになるほどにキモチイイ。苦しいほどに、狂わせてくれる快楽にこのままずっと身を委ねていたい。何もかも、彼に抱かれてこのまま忘れてしまいたい。

「ディア……もうっ、もたないっ」
「レーヴァン、私もっ」

 激しく奥を突かれた私は「ああぁっ!」とひと際高い嬌声を上げて思わずレーヴァンの背中に爪を立てた。頭が真っ白になるような快感に身を委ねると、レーヴァンもその滾りを弾けさせるように脈動させる。びゅるっ、びゅるっと私の中に白濁した子種を吐き出しながらゆっくりと腰を動かして、子宮の入り口に彼は剛直をこすりつけた。

「っ、くっ……あぁ……」

 歯をくいしばったような顔をしていたレーヴァンが、はぁぁ、と息を吐いて私の肩に顔を埋める。お互いに荒れた息が収まるまで、はぁはぁと息を吐く音が広がっていく。

「レーヴァン……」

 ようやく落ち着いてきた私は、また彼の名を呼んだ。

「どうした、クローディア、痛むか?激しくしすぎたか?」

 心配そうな目をしたレーヴァンが、私を見つめて声をかける。

「ううん、そうじゃないの。あなたが、温かくて」

 早急に繋がった身体に、レーヴァンはぴたりと重なるように肌を合わせた。温かい、それは生きている証だ。頬に涙が流れるのを見て欲しくなくて、思わずギュッとレーヴァンの身体を抱き寄せる。

「レーヴァンが、生きているって……嬉しくて」

 ぽつりと呟くと、彼も囁くような声で呟いた。

「あぁ、生きているよ」

 私の顔にある涙の流れた痕を見たレーヴァンが、その痕を消すようにキスを顔に落とす。ふと見上げると、レーヴァンもきらりと光る粒を目にためていた。

「レーヴァン、好きよ……愛しているわ」

「あぁ……俺もだ。クローディア」

 言葉には力がある。クレイグには言えなかったその愛の言葉を、私はレーヴァンに差し出していた。

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