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第四章
4-15*
しおりを挟むこのタイプの媚薬は、最後まで突き上げないと抜けないタイプなのだろう、何度達してもクローディアの痴態は変わらない。赤く色づいた唇を求めると、クローディアは自分から唇を開いて舌を出す。私の舌に喘ぎ声を重ねながら、貪欲に重ねてくる。くぐもった悦びの声が、絡ませた舌を震わせた。
「いくよ」
くちゅりと鈴口をあわいに合わせると、こぷりと垂れた蜜が期待を膨らませる。滾りきった肉棒を押し込むとクローディアの若い肉体が受け入れるようで押し返してきた。
「うっ、……くっっぅ……」
普段、これほどに呻くことなどない。抑えきれない呻き声が喉の奥から溢れてくるのは、鋭い快感が体中を突き抜けてくるからだ。
沈み込んでいく肉棒に膣が絡みつき、細かな襞がうねる。そして望外の快楽が襲ってくる。まるでそれは体中の血を沸騰させる毒のようだ。
「クッ、クローディア……、ディア……、あぁっ……」
最奥に到達した肉棒を引き抜き、また突き上げる。ゆっくりとした動作で始めたその抽送を早めたい欲望にかられるが、クローディアの反応を隙間なく観察する。
最奥を強く突いて子宮口をこつんと押した時、彼女は「ああっ」と小さく呻いた。「ここか」と狙いを定めて奥をかき回すようにえぐると、嬌声はひと際音域を高くする。
「ディア、……いくよ」
両ひざを持ち上げて少し腰を浮かせる。そうして最奥を突き上げるように腰を振ると、揺さぶられた彼女は私の肩に手を回し必死にしがみついてきた。空いた手で花芽をなぞると、一層身体をよがらせる。
「あぁっ、あっ、……ああっ、ああっ……んっ……んんっ……はぁっ……」
クローディアも腰を揺らし、それでは足りないとばかりに足を私の腰に絡ませて密着度を深めてきた。
「あぁ……ディア、きれいだ……」
喉をならして喘ぎ、快楽に溺れるように身体を反らす。汗で光るクローディアの肌は吸い付くように柔らかい。彼女の垂らした涎を舐め耳を攻め、そして揺れる乳房を口に含む。固く立ち上がった乳頭をキュッと甘く噛めば更に背を反らす。
単純な反復運動を続けると、肉と肉のぶつかり合う卑猥な音が響く。やがて、お互いの限界が近づいてきたのかクローディアの足が強く腰に絡まってくる。
「もうっ、もうっ、……お願いっ……」
「ディア、ディアっ……!足を、……外してくれ」
このままでは、彼女の中で果ててしまう。焦った声を出すと、それを否定するように彼女が叫んだ。
「いやっ、このまま、頂戴っ!」
「ディア……いいんだな」
頷く彼女を見つめると、腰に手をあててスピードを速める。強く、深く突き上げるとそれに合わせてクローディアが絶頂を迎え嬌声を上げた。
「あぁっ……あああぁぁぁ!」
「……っ、くっ……」
ドクっ、ドクっと熱い精を彼女の中に解き放つ。空っぽになるほどに何度も吐精して、終わるとそのままクローディアの肩に顔を埋めるように倒れ込んだ。
お互いの息が収まるまで、しばらくかかる。汗でぐっしょりとしているクローディアの前髪をよけると、閉じていた目を開いてこちらを見つめてくる。
「クローディア……大丈夫か?」
媚薬の作用はどうやら収まりつつあるようだ。だが、私が声をかけた途端、クローディアは目に涙をいっぱいにためて嗚咽を漏らす。
「うっぅ……うううっ……ううっ……ク、クレイグ……」
とめどなく流れる涙を唇で受け止めるが、嗚咽は止まらない。今、罪悪感に責められているであろう彼女の心を守るように、もう一度身体を抱きしめて囁く。
「クローディア、君が悪いんじゃない、私が求めて抱いたんだ。ディア、……悪いのは私だ」
泣き疲れた彼女は、そのまま目を閉じた。そう、このまま目を閉じて、心に蓋をすればいい。君を求めて、抱いたのは私なのだ。
——クローディア、愛している。君が誰を愛していようとも。
声にならない声で、彼女の耳元で囁いた。
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