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第三章
3-13*
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幼い頃からの婚約者であり、俺が大切にしていたクローディアにはもう一人の婚約者がいる。それは俺が彼女の十八歳の誕生日に、プロポーズをしようと計画していたその日に判明した。
クレイグ・アールベック、彼は俺と同じ位である伯爵家の次男であったが、貴族というよりは商人として生きている。漆黒の髪をした頭の切れる美丈夫で俺より少しだけ背が低い、だがその表情からは何を考えているのかわからない男だ。
「あっ……んっ……、あんっ……はぁっ、あっ……も、もうっ……あああっ!」
今、俺はクローディアの身体を裸にして、そして白く柔らかい双丘を弄ぶ。喘ぎながら顔を左右に振っているから、初めて身体を繋げた時よりは、彼女を気持ちよくさせていると思いたい。
彼女の父であるルートザシャ公爵閣下と話をしていた時、クレイグがやって来てこともあろうに俺を婚約破棄させる話を堂々としていた。クレイグはクローディアの肩にかかる二つの公爵位と、巨大な商会を扱う技術と経験を持っている。
それに比べ、俺には騎士としての矜持しかない。「赤髪のレーヴァン」と、少しは名が知られるようになったとはいえ、それは辺境地でのことだ。
「んっ……はっ……っ……あんっ……んっ……」
既に固く立ち上がっている片方の乳首を咥えながら、もう片方の乳首をつまむ。ピンっと弾けばそれに合わせて身体が飛ぶ。顔を真っ赤にして、その口から出る声は甘い。
「あんっ、も、もうっ!」
執拗に乳首を攻めるが、そろそろ下の茂みにもそっと手を這わせる。悔しいがまだ胸だけではイかせることができない。クリトリスをそっと触ると、その辺りは既にはしたないほどにぐっしょりと濡れていた。
「濡れているね……クローディア」
「はっ、恥ずかしいから、もう言わないで……」
悶えながら痴態を見せる彼女が愛おしい。与えられた休暇は一週間しかない。だが、これまで何度も夢見ていたクローディアをこの手に抱いているのは俺だ。クレイグではない。クローディアはこの俺を選んでくれた。
多分、俺が前線に行くことが決定打になったのだろう。迷いの中にあったクローディアは、俺の時間が限られていると思って迷わず俺を選んだ。もちろん、俺は死ぬつもりなどないから、この決断を尊重して、いや、本当に尊重して彼女を抱いている。どさくさ紛れでは……ない。多分。
ぷくりと立ち上がったクリトリスをピンっと弾けば「うんっ」と言って身体を震わせる。同時にじわっと蜜が溢れてくる。俺の手で感じてイッた、その事実で俺は更に興奮する。ジワリと額に汗が流れるのを感じる。クローディア、もっとお前を啼かせたい。
既に俺の男根が大きく反り上がって存在を主張している。中に入りたい、入りたいと主張しているが、もうしばらく待て、と命令する。童貞を捨てたあの日は、ただ己の欲望のままにクローディアを抱いた。さすがの俺も腰に来るほどに彼女を揺さぶったが、それだけではマズイ。クローディアにも、もっと俺を感じて気持ち良くなって欲しい。
まだ知ったばかりの俺の性交の技術は拙い。だが、一緒に高まりたい。
「もっ……もうっ、そこばっかりいやぁ……レーヴァン」
「ん、もうちょっと」
そう言って口を蜜口にあてて、俺は舌を入れてその秘裂を味わう。じゅるっと滴る汁を吸い上げて、歯を軽くクリトリスにあてて刺激を送る。もちろん、その間にあいている両手は乳房を揉みしだく。
「はああっ……あああああ!あっ、だめっ、だめっ、今イッテるから、もうっ、だめぇぇ——」
ひと際大きく背をのけぞらせて足をピンと伸ばす。プシュッと蜜口から潮を吹いたクローディアは、全身を震わせて盛大に達したようだ。蕩けたような顔をして口を半開きにした彼女は、焦点の合わない目で俺を見つめている。
「はぁっ、はぁっ、……レーヴァンのいぢわるぅ……」
可愛く口を尖らせてこちらを睨むクローディアに、俺は自分の滾りに滾った男根を握らせた。
「ほら、俺も……いいか?」
クローディアは恐る恐る握った手を上下に動かし始める。「んんっ……そう、気持ちいいよ……」と伝えれば、「そうなの?」と戸惑いながらも扱いてくれる。いつかこの可愛い口に咥えて欲しいが、それはまた、帰って来た後だ。
ゆるり、ゆるりと扱かれても決定的な刺激にはならない。その間も秘裂に絶え間なく指を添わせて、時々指を入れて抜き差しすると、くちゅり、くちゅりと厭らしい音が心地よく鳴って俺を高める。
クレイグ、彼に負けるわけにはいかない。領地管理では技術も経験も劣る俺だが、この戦争で勝利を掴んでくれば、騎士としての経歴となる。それは武を尊ぶルートザシャ公爵家にとって、何にも代えがたいことだ。
「もう、いいよ」
優しく彼女の手をとって、指を絡めてシーツに張り付ける。十分に蕩けた蜜口に俺は自分の滾りを添わせて、くちゅり、とその先端を沈める。
「愛しているよ、クローディア」
耳元で囁くと身体がビクンっと震える。ぐっ、ぐっと未だ狭い入口に押し込むと、絡みついてくる襞が快感を呼び、俺の射精感を高める。
「くっぅ……うっ、そんなに締め付けるな……」
初めて挿入した時は、この刺激だけで呆気なく俺は果てた。今となっては黒歴史だが、クローディアはそれを嘲笑うことも、早漏という言葉も使わない。何度も身体を繋げた今は、辛うじて保てるようになったが、気を抜くとあまりの気持ち良さにすぐに持っていかれそうだ。
クレイグ・アールベック、彼は俺と同じ位である伯爵家の次男であったが、貴族というよりは商人として生きている。漆黒の髪をした頭の切れる美丈夫で俺より少しだけ背が低い、だがその表情からは何を考えているのかわからない男だ。
「あっ……んっ……、あんっ……はぁっ、あっ……も、もうっ……あああっ!」
今、俺はクローディアの身体を裸にして、そして白く柔らかい双丘を弄ぶ。喘ぎながら顔を左右に振っているから、初めて身体を繋げた時よりは、彼女を気持ちよくさせていると思いたい。
彼女の父であるルートザシャ公爵閣下と話をしていた時、クレイグがやって来てこともあろうに俺を婚約破棄させる話を堂々としていた。クレイグはクローディアの肩にかかる二つの公爵位と、巨大な商会を扱う技術と経験を持っている。
それに比べ、俺には騎士としての矜持しかない。「赤髪のレーヴァン」と、少しは名が知られるようになったとはいえ、それは辺境地でのことだ。
「んっ……はっ……っ……あんっ……んっ……」
既に固く立ち上がっている片方の乳首を咥えながら、もう片方の乳首をつまむ。ピンっと弾けばそれに合わせて身体が飛ぶ。顔を真っ赤にして、その口から出る声は甘い。
「あんっ、も、もうっ!」
執拗に乳首を攻めるが、そろそろ下の茂みにもそっと手を這わせる。悔しいがまだ胸だけではイかせることができない。クリトリスをそっと触ると、その辺りは既にはしたないほどにぐっしょりと濡れていた。
「濡れているね……クローディア」
「はっ、恥ずかしいから、もう言わないで……」
悶えながら痴態を見せる彼女が愛おしい。与えられた休暇は一週間しかない。だが、これまで何度も夢見ていたクローディアをこの手に抱いているのは俺だ。クレイグではない。クローディアはこの俺を選んでくれた。
多分、俺が前線に行くことが決定打になったのだろう。迷いの中にあったクローディアは、俺の時間が限られていると思って迷わず俺を選んだ。もちろん、俺は死ぬつもりなどないから、この決断を尊重して、いや、本当に尊重して彼女を抱いている。どさくさ紛れでは……ない。多分。
ぷくりと立ち上がったクリトリスをピンっと弾けば「うんっ」と言って身体を震わせる。同時にじわっと蜜が溢れてくる。俺の手で感じてイッた、その事実で俺は更に興奮する。ジワリと額に汗が流れるのを感じる。クローディア、もっとお前を啼かせたい。
既に俺の男根が大きく反り上がって存在を主張している。中に入りたい、入りたいと主張しているが、もうしばらく待て、と命令する。童貞を捨てたあの日は、ただ己の欲望のままにクローディアを抱いた。さすがの俺も腰に来るほどに彼女を揺さぶったが、それだけではマズイ。クローディアにも、もっと俺を感じて気持ち良くなって欲しい。
まだ知ったばかりの俺の性交の技術は拙い。だが、一緒に高まりたい。
「もっ……もうっ、そこばっかりいやぁ……レーヴァン」
「ん、もうちょっと」
そう言って口を蜜口にあてて、俺は舌を入れてその秘裂を味わう。じゅるっと滴る汁を吸い上げて、歯を軽くクリトリスにあてて刺激を送る。もちろん、その間にあいている両手は乳房を揉みしだく。
「はああっ……あああああ!あっ、だめっ、だめっ、今イッテるから、もうっ、だめぇぇ——」
ひと際大きく背をのけぞらせて足をピンと伸ばす。プシュッと蜜口から潮を吹いたクローディアは、全身を震わせて盛大に達したようだ。蕩けたような顔をして口を半開きにした彼女は、焦点の合わない目で俺を見つめている。
「はぁっ、はぁっ、……レーヴァンのいぢわるぅ……」
可愛く口を尖らせてこちらを睨むクローディアに、俺は自分の滾りに滾った男根を握らせた。
「ほら、俺も……いいか?」
クローディアは恐る恐る握った手を上下に動かし始める。「んんっ……そう、気持ちいいよ……」と伝えれば、「そうなの?」と戸惑いながらも扱いてくれる。いつかこの可愛い口に咥えて欲しいが、それはまた、帰って来た後だ。
ゆるり、ゆるりと扱かれても決定的な刺激にはならない。その間も秘裂に絶え間なく指を添わせて、時々指を入れて抜き差しすると、くちゅり、くちゅりと厭らしい音が心地よく鳴って俺を高める。
クレイグ、彼に負けるわけにはいかない。領地管理では技術も経験も劣る俺だが、この戦争で勝利を掴んでくれば、騎士としての経歴となる。それは武を尊ぶルートザシャ公爵家にとって、何にも代えがたいことだ。
「もう、いいよ」
優しく彼女の手をとって、指を絡めてシーツに張り付ける。十分に蕩けた蜜口に俺は自分の滾りを添わせて、くちゅり、とその先端を沈める。
「愛しているよ、クローディア」
耳元で囁くと身体がビクンっと震える。ぐっ、ぐっと未だ狭い入口に押し込むと、絡みついてくる襞が快感を呼び、俺の射精感を高める。
「くっぅ……うっ、そんなに締め付けるな……」
初めて挿入した時は、この刺激だけで呆気なく俺は果てた。今となっては黒歴史だが、クローディアはそれを嘲笑うことも、早漏という言葉も使わない。何度も身体を繋げた今は、辛うじて保てるようになったが、気を抜くとあまりの気持ち良さにすぐに持っていかれそうだ。
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