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本当に綺麗な人①*

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「あっ……っ、ふぁっ……あ、だめ、イッちゃうっ、イッちゃうからっ!」

 天蓋のある広い寝台に、二人きりになった途端組み敷かれる。黒く長い髪を後ろで一つにくくり、私の股座に顔を埋めているのは神々しいほどの美貌を持つ夫だ。

「いいよ……アリーチェ、イくんだっ」
「はぁっ、ああーーっ」

 赤く充血した花芽を吸い上げながら、指を蜜口に差し込み浅いところを押し上げる。もう既に濡れきった秘裂に口づけし、愛液をすすり上げていた。

「いっぱいイけたようだな……今度は、俺の番だ」
「あっ、まだ……イッてるから、身体が、敏感になってる、はぁっ」

 抵抗する間もなく、両膝裏を持ちあげたルドヴィーク様は熱杭を遠慮なく挿入する。まだ彼の大きさに慣れていないのに、下腹部はきゅうっと疼き締めつけていた。

「っ、くぅっ……ぁあ、腰が蕩けるようだ……これではすぐに、持っていかれてしまうっ」
「ああっ……はぁっ……あ、ああっ」

 じゅぶじゅぶと蜜と杭が合わさる水音が耳を打つ。昨夜開かれたばかりの身体は、彼に塗り替えられたように悦んでいた。長いストロークで抽送が始まると、何も考えられなくなる。

「アリーチェ……アリーチェッ」

 私の名前を呼びながら、上半身を倒して肌を合わせる。同時に口づけながら、舌でも犯されていた。絶え間ない刺激に頭の中は彼でいっぱいになり、汗ばむ肌に乳房をくっつける。

 彼の瞳は欲望に染まると余裕を失くし、美しい獣になって腰を振っていた。

「ルドヴィークさまぁ……ああっ……すきっ、すきっ」

 口から漏れるのは、ただただ彼への恋情しかない。情欲にまみれた声で喘ぎ、身体の奥から蜜を溢れさせる。

「ああ、俺もだ……愛している、アリーチェッ……!」

 だんだんと愉悦に身体が染まり、頭の芯がしびれていくようだ。熱を互いに移し合い、快楽の渦のなかに放り込まれた私は――

「ああっ、ああーーっ!」
「っ、くっ……!」

 全身にぶわりと快感が広がっていく。頭の奥が痺れるほどに穿たれ、身体の奥が痙攣して彼の欲望を搾り取る。同時に絶頂に到達し、ルドヴィーク様の熱杭からは白い欲望が余すところなく放たれた。

「ぅうっ……悦すぎるっ……!」

 ビクビクッと先端を膨らませ、孕ませるとばかりに子宮口に押し込んでくる。最後の一押しによって私は絶頂から降りられなくなり、身体をのけ反らせ口から唾液を滴らせた。

「大丈夫か?」

 どうやら一瞬意識を飛ばしていたのか、ルドヴィーク様に声をかけられ私は目を薄く開ける。大きく息を吸い込むと、彼はようやく安堵したのか眉間にあった皺を緩めた。

「もうっ……ルドヴィーク様、激しすぎます……気持ち良くなって、わからなくなっちゃう」
「そんな可愛いことを言われると、またしたくなる」
「あっ、ちょっとダメです、まだ感じてるから……っ」

 ルドヴィーク様は再び私の上に覆い被さると、胸の先端に口づける。ちゅぱっといやらしく音をたてながら、固く勃った乳首を舌で転がし始めた。

「あんっ……もう、ちょっと休ませてくださいっ」
「アリーチェはそのままでいい。俺にこのたわわに実る果実を味わわせてくれ」
「そんなこと言って……あっ、またおっきくなった」

 手も口も働かせて私の身体を堪能しながら、ルドヴィーク様はゆらゆらと腰を動かし始めた。

「きゃんっ……あ、もうっ……一度抜いてくださいっ」
「抜いたら息子がかわいそうだ」

 冗談めかして言っているけれど、これでは私の体力が持たない。もしかすると伝説のヌカロクをしようと言うのか……そんな、『抜かずの六発』なんて目指してほしくない。

 それでも彼に染まった身体は悦びを拾い始め、乳頭は赤く色づいている。期待と興奮で頬を赤く染めはじめた私を見ると、ルドヴィーク様はくっと喉の奥を鳴らして笑った。

「アリーチェ殿を満足させないと、飽きられては困るからな」
「あっ、きゃぁっ」

 そう言った途端、彼は私の身体をひっくり返して背中を上にする。ぬちっ、ぬちっと浅いところを抽送して感触を確かめると、一気に最奥へ突き入れた。

「ひゃぁっ……あっ、ぁっ」

 後ろから挿いってくる熱杭が、私の快感を得る箇所を突いてくる。さっきとは違う刺激に、身体が再び悦んでいた。

「ああっ……っ、そこっ……感じちゃうっ……ぁっ」

 腰を浮かせるように持ち上げると、四つん這いにさせられる。乳房が揺れると、それを鷲掴みされ揉み始める。律動は止むことなく、私は意味のない言葉しか発せなくなる。

 ルドヴィーク様の劣情はとどまることなく、私の中を蹂躙していた。

 ——もしかして……もしかするとゼツリン?

 彼の昂りが萎えることはない。昨夜もずっと硬かったから、今夜も本気でヌカロクされるのかもしれない。

 ひうっと何か違う恐怖が私を襲うけれど……結局、彼に抗うことなどできなかった。

 そのまま延々と喘がされた私は、数えきれないほどの欲望を受け止めた後、意識を失うように枕に顔を突っ込んでいた。


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