5 / 6
5話
しおりを挟む
「王妃様……依頼の報酬は覚えてますわよね?」
「……ええ……もちろんよ」
「それではいただきましょうか……王妃様を」
わたくしは普通の令嬢と好みが少々異なるようだ。
最初に手を出したのは、わたくしの専属侍女を務めていた女性。
わたくしにとってはお姉さんに近かったと思う。
何時から意識していたかはよく覚えていない。気付いたらそういう目で見ていた。
ある日の湯浴みの時だった。
「ねえ。あなたも一緒に入らない?」
侍女は最初は断っていた。でも私からのお願いだからと服を脱いで一緒に湯浴みをすることに。
その時に侍女の肢体に今までにない胸の昂りを感じたと同時に、そのまま侍女の襲い掛かってしまった。
丁度夜伽をするための魔法をいろいろ覚え始めていたわたくしは、それらを駆使してまで。
侍女はその翌日にはお暇を貰って屋敷を後にしたとお父様から聞いた。
その日からその手の教育が新しく加わることになった。
どうやらわたくしは、年上の女性が好きらしい。
特に年齢を重ねてより熟れた身体をした女性が特に好みだった。
社交界にデビューしたわたくしは、様々な女性の方と一夜の逢瀬を繰り返した。
勿論嫌がる女性に対しては手を出さなかった。
主に、未亡人となった方や夫婦の関係が冷え切った方と夜を共にすることが多かった。
そんなわたくしでも手が出せないお方がいた。
それこそが王妃様。
王妃様はまさにわたくしの好みにピッタリ当てはまっており、出来ることならその身体を味わいたかった。
でも流石に王族に手を出しては不敬に問われてしまう。
「王家から、レオン王太子殿下とサラとの婚約の話を持ち掛けられている」
お父様から婚約の話を持ち掛けられたのはそんな時だった。
最初は私もお父様も断ろうとしていた。
王太子殿下の駄目さ加減はこの時すでに貴族の間では話に上がっていたから。
そんな私たちの動きを知ってか知らずか、王妃様が公爵家までいらっしゃった。
「レオン王子を失脚させるために、今回の婚約を受け入れてほしいの」
王妃様が話された計画を聞いたお父様は難色を示した。
王妃様のご実家の公爵家とエヴァンス公爵家は敵対派閥にあたるから。
「お父様。このお話お受けいたしますわ」
わたくしはこれ幸いと王妃様の計画に乗ることにした。
計画を成功させた報酬で王妃様を手に入れればいい。
「王妃様。計画が成功した暁には、王妃様をわたくしにくださいませんか」
「……ええ……もちろんよ」
「それではいただきましょうか……王妃様を」
わたくしは普通の令嬢と好みが少々異なるようだ。
最初に手を出したのは、わたくしの専属侍女を務めていた女性。
わたくしにとってはお姉さんに近かったと思う。
何時から意識していたかはよく覚えていない。気付いたらそういう目で見ていた。
ある日の湯浴みの時だった。
「ねえ。あなたも一緒に入らない?」
侍女は最初は断っていた。でも私からのお願いだからと服を脱いで一緒に湯浴みをすることに。
その時に侍女の肢体に今までにない胸の昂りを感じたと同時に、そのまま侍女の襲い掛かってしまった。
丁度夜伽をするための魔法をいろいろ覚え始めていたわたくしは、それらを駆使してまで。
侍女はその翌日にはお暇を貰って屋敷を後にしたとお父様から聞いた。
その日からその手の教育が新しく加わることになった。
どうやらわたくしは、年上の女性が好きらしい。
特に年齢を重ねてより熟れた身体をした女性が特に好みだった。
社交界にデビューしたわたくしは、様々な女性の方と一夜の逢瀬を繰り返した。
勿論嫌がる女性に対しては手を出さなかった。
主に、未亡人となった方や夫婦の関係が冷え切った方と夜を共にすることが多かった。
そんなわたくしでも手が出せないお方がいた。
それこそが王妃様。
王妃様はまさにわたくしの好みにピッタリ当てはまっており、出来ることならその身体を味わいたかった。
でも流石に王族に手を出しては不敬に問われてしまう。
「王家から、レオン王太子殿下とサラとの婚約の話を持ち掛けられている」
お父様から婚約の話を持ち掛けられたのはそんな時だった。
最初は私もお父様も断ろうとしていた。
王太子殿下の駄目さ加減はこの時すでに貴族の間では話に上がっていたから。
そんな私たちの動きを知ってか知らずか、王妃様が公爵家までいらっしゃった。
「レオン王子を失脚させるために、今回の婚約を受け入れてほしいの」
王妃様が話された計画を聞いたお父様は難色を示した。
王妃様のご実家の公爵家とエヴァンス公爵家は敵対派閥にあたるから。
「お父様。このお話お受けいたしますわ」
わたくしはこれ幸いと王妃様の計画に乗ることにした。
計画を成功させた報酬で王妃様を手に入れればいい。
「王妃様。計画が成功した暁には、王妃様をわたくしにくださいませんか」
24
お気に入りに追加
25
あなたにおすすめの小説

婚約破棄を目撃したら国家運営が破綻しました
ダイスケ
ファンタジー
「もう遅い」テンプレが流行っているので書いてみました。
王子の婚約破棄と醜聞を目撃した魔術師ビギナは王国から追放されてしまいます。
しかし王国首脳陣も本人も自覚はなかったのですが、彼女は王国の国家運営を左右する存在であったのです。


婚約破棄?それならこの国を返して頂きます
Ruhuna
ファンタジー
大陸の西側に位置するアルティマ王国
500年の時を経てその国は元の国へと返り咲くために時が動き出すーーー
根暗公爵の娘と、笑われていたマーガレット・ウィンザーは婚約者であるナラード・アルティマから婚約破棄されたことで反撃を開始した

婚約破棄は結構ですけど
久保 倫
ファンタジー
「ロザリンド・メイア、お前との婚約を破棄する!」
私、ロザリンド・メイアは、クルス王太子に婚約破棄を宣告されました。
「商人の娘など、元々余の妃に相応しくないのだ!」
あーそうですね。
私だって王太子と婚約なんてしたくありませんわ。
本当は、お父様のように商売がしたいのです。
ですから婚約破棄は望むところですが、何故に婚約破棄できるのでしょう。
王太子から婚約破棄すれば、銀貨3万枚の支払いが発生します。
そんなお金、無いはずなのに。

ここは貴方の国ではありませんよ
水姫
ファンタジー
傲慢な王子は自分の置かれている状況も理解出来ませんでした。
厄介ごとが多いですね。
裏を司る一族は見極めてから調整に働くようです。…まぁ、手遅れでしたけど。
※過去に投稿したモノを手直し後再度投稿しています。

何故、わたくしだけが貴方の事を特別視していると思われるのですか?
ラララキヲ
ファンタジー
王家主催の夜会で婚約者以外の令嬢をエスコートした侯爵令息は、突然自分の婚約者である伯爵令嬢に婚約破棄を宣言した。
それを受けて婚約者の伯爵令嬢は自分の婚約者に聞き返す。
「返事……ですか?わたくしは何を言えばいいのでしょうか?」
侯爵令息の胸に抱かれる子爵令嬢も一緒になって婚約破棄を告げられた令嬢を責め立てる。しかし伯爵令嬢は首を傾げて問返す。
「何故わたくしが嫉妬すると思われるのですか?」
※この世界の貴族は『完全なピラミッド型』だと思って下さい……
◇テンプレ婚約破棄モノ。
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇なろうにも上げています。

婚約破棄からの断罪カウンター
F.conoe
ファンタジー
冤罪押しつけられたから、それなら、と実現してあげた悪役令嬢。
理論ではなく力押しのカウンター攻撃
効果は抜群か…?
(すでに違う婚約破棄ものも投稿していますが、はじめてなんとか書き上げた婚約破棄ものです)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる