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「サラ・エヴァンス! 貴様との婚約は破棄だ!!」
本日はこの国の王太子であるレオン・ブロバン殿下の誕生日を祝うパーティーがおこなわれていた。
会場には上位下位含め国中の貴族が集まっている。王家主催の催しであるから爵位を継承されない子息令嬢も今回は参加していた。
そんな場で今回のパーティーの主役でもあるレオン殿下は側に婚約者以外の女性を侍らせながら、会場のお祝いの空気をぶち壊す宣言をした。
「貴様はクソだ! 貴様のような最低なやつとの婚約は破棄だ!」
「わたくしの何が最低だと仰るのですか?」
レオン殿下の意味不明な発言の説明をわたくしは求めました。
「だから貴様は最低なんだ!」
レオン殿下がわたくしを馬鹿にしたように鼻息を鳴らす。
「貴様が俺のマリアに対して数々の嫌がらせを行っていた! そんな最低なやつとの婚約は破棄だ!」
とレオン殿下は側に侍らせた女性をぎゅっと抱きよせた。
女性は抵抗する様子もなく、されるがままになっている。
「……そちらの女性はマリアさんというの?」
「ひっ……!」
と女性は私の声を聞いたら、急に怯えたような悲鳴を上げる。
レオン殿下はそれに気づくと、心配させない様にきつく抱き寄せる。
女性の豊満な胸が当たるとレオン殿下は鼻の下をデレデレと伸ばして、元からだらしなかった顔を更にだらしなくさせる。
女性も当たってることに気付いたのか、自然な動作ですっと間に手を持ってくる。
分かりやすく残念そうな顔になるレオン殿下。
「貴様! マリアをいじめるな!!」
ちょっと名前を聞いただけで何でいじめたとかいう話になっているのかしら。ほんと、レオン殿下と話すのは疲れるわ……
「私はただ彼女に名前を聞いただけですのに。なんでいじめたという話になるのです?」
「マリアが怯えている! それは貴様がいじめた証拠だ!」
ほんと。意味が分からない。
これが時期国王というのは、この国の未来が不安で仕方ない。
「……それで? わたくしがそのマリアさん? に嫌がらせをしてる、でしたか……そちらの証拠はおありになりますの?」
「マリアがそう言っている! それが証拠だ!!!!」
とレオン殿下は自信満々で宣言する。
会場の貴族たちがその発言に耳を疑っている。
それだけで自信を持って言えるのか、甚だ疑問。
「……他に証言は?」
「知らん! でもマリアがそう言っている!」
「殿下は、わたくしが嫌がらせをした場面をみましたの?」
「見てない! でもマリアがそう言っている! それで十分だ!!!」
そんなわけないでしょう。
どうやらレオン殿下は何も裏付けをとっておらず、彼女の証言だけを信じているようだ。
会場の貴族たちも信じられないものを見て、言葉が出ないでいる。
本日はこの国の王太子であるレオン・ブロバン殿下の誕生日を祝うパーティーがおこなわれていた。
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「貴様はクソだ! 貴様のような最低なやつとの婚約は破棄だ!」
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「だから貴様は最低なんだ!」
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「貴様が俺のマリアに対して数々の嫌がらせを行っていた! そんな最低なやつとの婚約は破棄だ!」
とレオン殿下は側に侍らせた女性をぎゅっと抱きよせた。
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「……そちらの女性はマリアさんというの?」
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「マリアが怯えている! それは貴様がいじめた証拠だ!」
ほんと。意味が分からない。
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それだけで自信を持って言えるのか、甚だ疑問。
「……他に証言は?」
「知らん! でもマリアがそう言っている!」
「殿下は、わたくしが嫌がらせをした場面をみましたの?」
「見てない! でもマリアがそう言っている! それで十分だ!!!」
そんなわけないでしょう。
どうやらレオン殿下は何も裏付けをとっておらず、彼女の証言だけを信じているようだ。
会場の貴族たちも信じられないものを見て、言葉が出ないでいる。
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