太陽と月

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皆既日食

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陽の細く白い指が、朔也の剛直に絡み付き拙い手付きで括れをスリスリと撫でる。
もどかしい程の力加減で決定的な刺激を与えられることはないのだが、視覚的にクル。
暫く好きにさせておいたが、陽は不満の表情を浮かべる。
むうっと小さく唸り、1人言つ。

『しろいの  でない』

朔也が陽のを刺激すれば、すぐにでも吐精できるのに、陽が朔也のを弄っても、それがない。それに対する不満なのだろうが、この場合、朔也に問題があるのだろうか。

『陽がしてくれるのか?』

こくりと頷く陽は、まだまだ性的なこととは無縁と思える程に幼い表情で、朔也の剛直に指を絡めている。
最近よく見せるようになった艶っぽい雰囲気はなく、朔也が吐精しないのを純粋に疑問に、不満に思っているのだろう。

そんな陽に朔也が罪悪感を覚えないはずはない。
覚えないはずはないのだが、欲望に勝てる気もしない。

結局、陽の白く細い手指とそれとは正反対の朔也の剛直を纏めて握り混み少し強めに擦れば、もう止めることなどできなかった。

これまでも何回か、陽の手に朔也の手を重ね今のようなことをしてはいたが、その掌の中に陽の茎が握られていなかったことはない。

つまり今回は朔也の欲望を満たすだけの行為だ。

それなのに。

陽は手の中の赤黒い剛直から目を離そうとはしない。
このまま白濁を放ちたい。そんなことが脳裏を過った瞬間に、陽はまた爆弾を投下する。

朔也に向かって爆弾を投下する。

『さくや  これ  おしりにいれて』

まだ禁忌や羞恥が十分には育まれていない陽は、こうして朔也を惑わすのだ。

陽の言葉に、どう反応すればいいのか考えていた朔也に、陽は聞こえていなかったのだ思ったのだろう。

追加の爆弾を投下する。

『さくや  いれて』

陽の熱烈なお誘いを断られるほどに聖人君子ではない。
ここまで来て我慢しなければならないほど、悪いこともしていない、と思いたい。

『ああ  わかった』

この日のために以前からベッドヘッドに用意していた小箱の中身は朔也サイズの大きなコンドーム。
それを被せローションも継ぎ足す。
陽の秘蕾にも少しだけローションを纏わせる。

『痛かったら言えよ』

止めてやれないかもしれないけど。
とは言えず、そそり立つ剛直の先端と秘蕾の入口をクチクチと擦り合わせた。
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