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第15話:
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”雪風”艦橋上で日本機動部隊の戦いをドローンを通じて見ていた富嶽はやはりと言う様子でじっと見ていたが他の乗員達は日本軍機の活躍に喝采を浴びせていた。
東郷は大戦果にも関わらず難しい顔をしている富嶽に声をかける。
「艦長、いかがしましたか? かなりの大戦果ですが」
富嶽はまあなという返事をしたが満足でない表情をしながら喋る。
「対空砲火や迎撃機が皆無な状態で損失している日本機が多いからね……。ほぼ全部が操縦不足から来る戦死だからもしこれが直援機や普通の状態ならばマリアナ七面鳥墜としと呼ばれていただろうね。しかし第三群に向かった第一航空戦隊だが今日まで激戦をくぐり抜けてきたビッグEこと”エンタープライズ”相手だと厳しいだろうね」
富嶽の言う通り第一群、第二群、第七群、第四群といった部隊は編成されて日が浅いため、この戦いが初陣という将兵も沢山いてそれに関しては日本も変わらなかったが”エンタープライズ”だけは別格で艦載機を根こそぎ失った状態でも疲労が限界に達していても戦闘士気は衰えていなかったのである。
その証拠に暗闇が支配する夜間時でも油断はせずに五機のグラマンF6Fが上空を警戒していてその腕前は急遽編成された日本パイロットとは桁違いの度胸と腕前を所持している。
中には、中部太平洋でラバウル航空隊と血みどろの戦いを潜り抜けた猛者もいて日本軍機の攻撃に備えて牙を研いでいたのである。
そしてそこに小沢機動部隊の中核であり主力でもある第一航空戦隊が殺到してきたのである。
ここにてマリアナ沖海戦での最終局面が勃発する……。
それは両軍にとって宿命と言って良いほどの戦いであった。
「やはり来たか!」
空母”エンタープライズ”艦橋にて司令官リーブス少将は雲霞の如く押しよせる日本軍機を見ながら呟くが絶望とか慌てているという感じは全くしない。
「駆逐艦に連絡して煙幕を思い切り出して艦隊を隠すのだ、この暗闇の中に煙幕の中に入ればレーダーがないやつらにはこちらを攻撃するすべはない」
リーブス少将の命令に通信士が頷いて各艦に指示を出す。
総旗艦”インディアナポリス”でもスプルアーンスはリーブス少将の命令に満足そうに頷く。
「それでも犠牲は少なくないだろうな……」
ミッドウエイ以来の大敗北でショック状態であったがとりあえずは残存艦隊を無事に退却せねばと思っていたがサイパンで激戦を繰り返している友軍の事で憂鬱である◇
「よし、狙うは”エンタープライズ”だな」
”翔鶴”飛行隊に所属する天山隊の『加藤重久』は高度を落として水平飛行に移って魚雷投下の準備をして絶妙のポイントに到達したので魚雷投下のボタンを押す寸前に背中に急激な激痛を覚えてそのまま絶命して海面に突っ込んでいく。
直ぐ背後にはF6Fヘルキャットが飛んでいて直ぐに急反転して他の日本軍機に向かっていく。
「いいな、魚雷を積んでいる雷撃機のみを狙うんだ!! ゼロは放っておけ、見たところ殆どが未熟な腕前だから恐れるな。”エンタープライズ”だけでも無傷で逃がすのだ」
”エンタープライズ”隊のクーパー少佐率いる二機のF6Fは天山機を葬ると彼らの母艦を狙っている日本軍機を見つけるとそれを優先して突撃していく。
凄まじい手腕を持つ僅か二機のF6Fの迎撃で少なからず混乱が起きるが圧倒的な数の中、やはり多勢に無勢で直ぐに機銃弾が無くなったので戦闘空域から離れていく。
僅か二機で味方機は二十機を失っていた。
上空を警戒しているゼロ戦が追いかけようとするが一瞬のうちに見失ってしまう。
彼達の攻撃で”エンタープライズ”は味方駆逐艦の煙幕の中に紛れ込んでしまえば未熟な腕前のパイロットでは難しい。
だが、そのほかの艦艇は日本軍の洗礼を浴びる。
”レキシントンⅡ”は右舷に集中的に魚雷を浴びて転覆寸前で総員退艦の命令が出たのか次々と乗員が暗闇の海面に飛び込んでいく。
軽空母”プリンストン”も爆弾三発を受けて大破炎上中であったがダメコンチームのお陰で火災が収まりつつあるがまだまだ余談が許していなかった。
”サン・ジャシント”は魚雷二発、爆弾一発を受けて轟沈する。
爆弾が魚雷や爆弾を保管している場所で爆発したからである。
ただ、周囲にいる駆逐艦や巡洋艦には殆ど攻撃が無かった。
「クソ! ジャップの野郎めが……防空体制がしっかりとしていればあんなヨタヨタ運動の飛行機なんか撃墜し放題だったんだがな」
軽巡洋艦”バーミングガム”甲板上でアーノルド少尉がいまいましい表情で空を睨んでいる。
照明弾が上げられて散発ながら対空砲が放たれている。
VT信管のお陰か日本軍機もかなりの被害を出している感じであったが焼け石に水である。◇
”瑞鶴”飛行隊の亀山は宿敵”エンタープライズ”に魚雷を投下しようと思ったが既に煙幕や暗闇の中に紛れ込んでいて見つけることが出来なかった。
「くそ! よりによってこんな絶好なタイミングに」
操縦席で悔しそうに呟いたときにふと海面を見ると巡洋艦が視界に入る。
「あれは確か……”インディアナポリス”……ボスのスプルアーンスが乗艦している艦……」
亀山は瞬時にあれに目標をつけて降下していく。
彗星を操縦している近藤も亀山の狙いに気がついて部下達にあの”インディアナポリス”を狙えと命令すると突入していく。
「司令官! 日本機が我が艦を狙っています」
参謀ムーア大佐が椅子に座っているスプルアーンスに言うと小さく頷く。
「後、数分間でこの艦も煙幕に紛れ込める。急げ」
総司令官が乗艦する旗艦だけあって精神的な疲労や何処から来る死神の鎌の恐怖に支配されていた乗員だったが日本軍機が来襲した時から対空砲火を始めている。
亀山は高度を落として海面と水平状態になって魚雷投下ポイントに向けて驀進していく。
かなりの対空砲がこちらに飛んでくるが交わしていく。
真珠湾攻撃時からこういう状況に慣れているから冷静な気持ちでいたがやはり久しぶりの高揚感からか背後を気にするのを忘れていた。
彗星を操縦する近藤は亀山の背後からF6Fが狙っているのを発見する。
これは先程の二機とは違ったが彼も又、欧州戦線でナチスドイツ航空隊と死闘を潜り抜けた猛者であり絶妙な位置で亀山機を追いかけている。
「くそ、亀山!」
近藤は怒鳴るが彼には勿論、聞こえない。
バリバリバリと音が背後から聞こえたとき、背中に急激な激痛を覚える。ちらっと見ると風防が割れて血飛沫が飛んでいる。
「背中をやられたか……だが!」
後、数十秒で投下ポイントにつくので歯を食いしばるが意識が朦朧としてくる。
天山は二人乗りであったが後部席に座っている『若槻久夫』はF6Fの銃撃によって頭を打ち抜かれて瞬時に絶命していたが表情は微笑んでいたのである。
亀山は意識が飛ぶ寸前であったが前を見ると何と死んでいったかつての仲間である”飛龍”隊の皆が笑顔の表情を浮かべて亀山を見ている。
「皆……今、行くぞ……靖国で直ぐに会えるな」
亀山は魚雷投下のボタンを押すと同時に対空砲が彼の機を捉える。
火だるまとなった亀山機はそのまま”インディアナポリス”に向かっていく。
驚愕している表情をした米指揮官らしき姿が目に中に入ったがそれも一瞬で亀山の意識は途絶える。
大音響を発して爆発する艦橋。
そして、死をかけた亀山の魚雷は二番砲塔の弾火薬庫に飛び込んで爆発する。
暗闇の中に閃光が閃いたかと思うと大爆発と共に火柱が”インディアナポリス”から立ち上がって真っ二つに折れて急速に沈んでいく。
スプルアーンス提督と共に……。
不幸だったのは彼の最後の意識は鬼の形相となっていた亀山であった……。
「亀山!!!!」
近藤は絶叫したがもう彼は”靖国神社”へ……本当の仲間達の所へ旅だったのである。
既に第三群は暗闇と煙幕の中に逃げ込んでしまい上空にはかなりの日本軍機がいたが目標がいなくなり仕方なく近くの基地へ飛んでいく。
近藤は、海面を暫く飛んでいたが敬礼をすると急上昇して戦闘空域から離脱していく。
「貴様は幸せだな、靖国にいっても迎えてくれる仲間がいるから……。俺はまだまだ生きて生きてこの戦争を潜り抜けてやる、そこに何が待っているか分からないが」
第一航空戦隊の被害は六十五機で全て合わせると三分の一の艦載機とパイロットを失ったのである。
かくしてマリアナ沖海戦の主戦闘は終了したがまだまだ戦は残っている。
しかし、別の場所ではとんでもない事が発生したのである。
それは……”雪風”砲雷科の一部乗員による反乱であった……。
東郷は大戦果にも関わらず難しい顔をしている富嶽に声をかける。
「艦長、いかがしましたか? かなりの大戦果ですが」
富嶽はまあなという返事をしたが満足でない表情をしながら喋る。
「対空砲火や迎撃機が皆無な状態で損失している日本機が多いからね……。ほぼ全部が操縦不足から来る戦死だからもしこれが直援機や普通の状態ならばマリアナ七面鳥墜としと呼ばれていただろうね。しかし第三群に向かった第一航空戦隊だが今日まで激戦をくぐり抜けてきたビッグEこと”エンタープライズ”相手だと厳しいだろうね」
富嶽の言う通り第一群、第二群、第七群、第四群といった部隊は編成されて日が浅いため、この戦いが初陣という将兵も沢山いてそれに関しては日本も変わらなかったが”エンタープライズ”だけは別格で艦載機を根こそぎ失った状態でも疲労が限界に達していても戦闘士気は衰えていなかったのである。
その証拠に暗闇が支配する夜間時でも油断はせずに五機のグラマンF6Fが上空を警戒していてその腕前は急遽編成された日本パイロットとは桁違いの度胸と腕前を所持している。
中には、中部太平洋でラバウル航空隊と血みどろの戦いを潜り抜けた猛者もいて日本軍機の攻撃に備えて牙を研いでいたのである。
そしてそこに小沢機動部隊の中核であり主力でもある第一航空戦隊が殺到してきたのである。
ここにてマリアナ沖海戦での最終局面が勃発する……。
それは両軍にとって宿命と言って良いほどの戦いであった。
「やはり来たか!」
空母”エンタープライズ”艦橋にて司令官リーブス少将は雲霞の如く押しよせる日本軍機を見ながら呟くが絶望とか慌てているという感じは全くしない。
「駆逐艦に連絡して煙幕を思い切り出して艦隊を隠すのだ、この暗闇の中に煙幕の中に入ればレーダーがないやつらにはこちらを攻撃するすべはない」
リーブス少将の命令に通信士が頷いて各艦に指示を出す。
総旗艦”インディアナポリス”でもスプルアーンスはリーブス少将の命令に満足そうに頷く。
「それでも犠牲は少なくないだろうな……」
ミッドウエイ以来の大敗北でショック状態であったがとりあえずは残存艦隊を無事に退却せねばと思っていたがサイパンで激戦を繰り返している友軍の事で憂鬱である◇
「よし、狙うは”エンタープライズ”だな」
”翔鶴”飛行隊に所属する天山隊の『加藤重久』は高度を落として水平飛行に移って魚雷投下の準備をして絶妙のポイントに到達したので魚雷投下のボタンを押す寸前に背中に急激な激痛を覚えてそのまま絶命して海面に突っ込んでいく。
直ぐ背後にはF6Fヘルキャットが飛んでいて直ぐに急反転して他の日本軍機に向かっていく。
「いいな、魚雷を積んでいる雷撃機のみを狙うんだ!! ゼロは放っておけ、見たところ殆どが未熟な腕前だから恐れるな。”エンタープライズ”だけでも無傷で逃がすのだ」
”エンタープライズ”隊のクーパー少佐率いる二機のF6Fは天山機を葬ると彼らの母艦を狙っている日本軍機を見つけるとそれを優先して突撃していく。
凄まじい手腕を持つ僅か二機のF6Fの迎撃で少なからず混乱が起きるが圧倒的な数の中、やはり多勢に無勢で直ぐに機銃弾が無くなったので戦闘空域から離れていく。
僅か二機で味方機は二十機を失っていた。
上空を警戒しているゼロ戦が追いかけようとするが一瞬のうちに見失ってしまう。
彼達の攻撃で”エンタープライズ”は味方駆逐艦の煙幕の中に紛れ込んでしまえば未熟な腕前のパイロットでは難しい。
だが、そのほかの艦艇は日本軍の洗礼を浴びる。
”レキシントンⅡ”は右舷に集中的に魚雷を浴びて転覆寸前で総員退艦の命令が出たのか次々と乗員が暗闇の海面に飛び込んでいく。
軽空母”プリンストン”も爆弾三発を受けて大破炎上中であったがダメコンチームのお陰で火災が収まりつつあるがまだまだ余談が許していなかった。
”サン・ジャシント”は魚雷二発、爆弾一発を受けて轟沈する。
爆弾が魚雷や爆弾を保管している場所で爆発したからである。
ただ、周囲にいる駆逐艦や巡洋艦には殆ど攻撃が無かった。
「クソ! ジャップの野郎めが……防空体制がしっかりとしていればあんなヨタヨタ運動の飛行機なんか撃墜し放題だったんだがな」
軽巡洋艦”バーミングガム”甲板上でアーノルド少尉がいまいましい表情で空を睨んでいる。
照明弾が上げられて散発ながら対空砲が放たれている。
VT信管のお陰か日本軍機もかなりの被害を出している感じであったが焼け石に水である。◇
”瑞鶴”飛行隊の亀山は宿敵”エンタープライズ”に魚雷を投下しようと思ったが既に煙幕や暗闇の中に紛れ込んでいて見つけることが出来なかった。
「くそ! よりによってこんな絶好なタイミングに」
操縦席で悔しそうに呟いたときにふと海面を見ると巡洋艦が視界に入る。
「あれは確か……”インディアナポリス”……ボスのスプルアーンスが乗艦している艦……」
亀山は瞬時にあれに目標をつけて降下していく。
彗星を操縦している近藤も亀山の狙いに気がついて部下達にあの”インディアナポリス”を狙えと命令すると突入していく。
「司令官! 日本機が我が艦を狙っています」
参謀ムーア大佐が椅子に座っているスプルアーンスに言うと小さく頷く。
「後、数分間でこの艦も煙幕に紛れ込める。急げ」
総司令官が乗艦する旗艦だけあって精神的な疲労や何処から来る死神の鎌の恐怖に支配されていた乗員だったが日本軍機が来襲した時から対空砲火を始めている。
亀山は高度を落として海面と水平状態になって魚雷投下ポイントに向けて驀進していく。
かなりの対空砲がこちらに飛んでくるが交わしていく。
真珠湾攻撃時からこういう状況に慣れているから冷静な気持ちでいたがやはり久しぶりの高揚感からか背後を気にするのを忘れていた。
彗星を操縦する近藤は亀山の背後からF6Fが狙っているのを発見する。
これは先程の二機とは違ったが彼も又、欧州戦線でナチスドイツ航空隊と死闘を潜り抜けた猛者であり絶妙な位置で亀山機を追いかけている。
「くそ、亀山!」
近藤は怒鳴るが彼には勿論、聞こえない。
バリバリバリと音が背後から聞こえたとき、背中に急激な激痛を覚える。ちらっと見ると風防が割れて血飛沫が飛んでいる。
「背中をやられたか……だが!」
後、数十秒で投下ポイントにつくので歯を食いしばるが意識が朦朧としてくる。
天山は二人乗りであったが後部席に座っている『若槻久夫』はF6Fの銃撃によって頭を打ち抜かれて瞬時に絶命していたが表情は微笑んでいたのである。
亀山は意識が飛ぶ寸前であったが前を見ると何と死んでいったかつての仲間である”飛龍”隊の皆が笑顔の表情を浮かべて亀山を見ている。
「皆……今、行くぞ……靖国で直ぐに会えるな」
亀山は魚雷投下のボタンを押すと同時に対空砲が彼の機を捉える。
火だるまとなった亀山機はそのまま”インディアナポリス”に向かっていく。
驚愕している表情をした米指揮官らしき姿が目に中に入ったがそれも一瞬で亀山の意識は途絶える。
大音響を発して爆発する艦橋。
そして、死をかけた亀山の魚雷は二番砲塔の弾火薬庫に飛び込んで爆発する。
暗闇の中に閃光が閃いたかと思うと大爆発と共に火柱が”インディアナポリス”から立ち上がって真っ二つに折れて急速に沈んでいく。
スプルアーンス提督と共に……。
不幸だったのは彼の最後の意識は鬼の形相となっていた亀山であった……。
「亀山!!!!」
近藤は絶叫したがもう彼は”靖国神社”へ……本当の仲間達の所へ旅だったのである。
既に第三群は暗闇と煙幕の中に逃げ込んでしまい上空にはかなりの日本軍機がいたが目標がいなくなり仕方なく近くの基地へ飛んでいく。
近藤は、海面を暫く飛んでいたが敬礼をすると急上昇して戦闘空域から離脱していく。
「貴様は幸せだな、靖国にいっても迎えてくれる仲間がいるから……。俺はまだまだ生きて生きてこの戦争を潜り抜けてやる、そこに何が待っているか分からないが」
第一航空戦隊の被害は六十五機で全て合わせると三分の一の艦載機とパイロットを失ったのである。
かくしてマリアナ沖海戦の主戦闘は終了したがまだまだ戦は残っている。
しかし、別の場所ではとんでもない事が発生したのである。
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