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27.天使の日常
しおりを挟むむさっっくるしいだけの駐屯地に、突然天使が現れた。
とは、従兄の兄貴分が記したポエム……違う、とある日の日誌、その書き出しの一文だ。
目を通した瞬間に日誌帳を閉じた俺は、しばし悩んだものだ。
代々この駐屯地の隊長と副隊長に引き継がれている名誉ある記録帳に、こんな一文を残して罰が当たるんじゃねぇかと。
だが、コレが決して公になることのない私的な日誌であることと、久しぶりに人族に会えてご機嫌な従兄に水を差して更に面倒な事態を招くのはごめんだ、と判断した俺はとりあえず目を滑らせながらその内容を確認して、署名をした。
ウーウル・シズ、と。
俺たちの隊長であるマーリヴィル・シズが天使と呼称し、下にも置かぬ手厚い待遇をしている人族とは、森で俺が一番に見つけた、あいつの事だ。
シンとだけ名乗った、黒髪黒目のほっそい腰した華奢な美人。
見つけた時はなんでこんな危険地域にあんな軽装で、あまつ靴さえはかずに裸足でうろついているのかと思ったが、保護して話を聞いてみると記憶が曖昧だとか言いやがる。
何ふざけたこと言ってんだ、もしかして他国の諜報関係の人間か?と一瞬思ったものの、話したり尋ねたりする内容がどこか浮世離れしていたり、自分が今いる場所すら知らねぇときた。
挙句、転移魔法の失敗とかいう超レアケースをさも当然のように語りやがるから、怪我の後遺症で記憶が曖昧っていう説明にすっげぇ信憑性が増した。まぁあんな森に、他国が用があるわけもねぇし。
身に着けていた服の質、言葉遣い、丁寧な所作から貴族階級かその関係だろうとは推測できたが、その身なりに似合わず、かなり俺たち軍人に気を遣っているのも印象的だった。
大抵の貴族ってやつは、文官や軍人、それもいち駐屯地の隊長や副隊長級の奴なんか顎で使うのも珍しくねぇってのに。
見た感じと雰囲気だけならまだまだガキの癖に、「ご迷惑をお掛けしてすみません」なんて言葉をよく口にしやがる。
しかも、保護した翌日に行った正式聴取の後で、アホなことまで言いだした。
マーリヴィルの実家で身元保護してもらえるっつー話してんのに、なんで迷惑かけすぎだから一人暮らしします、仕事探します、金貯めて一人で皇国まで行けるようにします、なんて頭になってんだ?
俺だけじゃなく、口から生まれてきたようなマーリヴィルまで思わず絶句してたじゃねぇか。
魔法士としてかなり実力があったのかもしれねぇけど、記憶がちゃんとしてねぇせいで魔法はほぼ使えねぇって自分で言ってたんだぜ?
つまりただのそこらにいる非力な人族と何ら変わりない、それもかなり美人な、ガキだ。
そんなのが一人で金持って、ほいほい旅ができるかっ!!
商隊にでもくっついていけばある程度は無事に過ごせるかもしれねぇが、十中八九、旅中は慰み者にされるな。
正式な護衛を雇って皇国に行けるほどの金なんて、体でも売らねぇ限り、早々に貯まるとも思えねぇし。
それでなくとも一人でちょっと治安の悪い辺りなんか歩いてみろ、よからぬ奴に目ぇつけられて即、路地裏に引きずり込まれる未来しか見えねぇ。
なんでこいつこんなに危機感ねぇんだ?怪我で記憶が曖昧になったとかいうこいつを保護してた奴、どんだけ世間知らずにしてんだよ。
アホなのか?バカなのか?自衛意識持たせねぇと、守る方もハードルだだ上がりだろうがッ!!項に咬み痕つける前に、まず常識刻みつけとけ!むしろこんな状態で放牧してんじゃねぇよ!!
おそらくシンにマーキングした奴であろう相手に、そう内心で悪態をつきつつ、とりあえず適当な魔道具整理を仕事として割り振ることにした。
もうこいつに何も考えさせねぇ方がいい。
斜め上どころか、真正面から常識ぶち破ってくるからな。
とにかくなんか作業させて、日数稼いで、その間にマーリヴィルに上司の尻尾踏んでもらって、さっさと皇国の知り合いとやらに連絡取らせねぇと。
……そう考えて任せた適当な仕事だったんだが、真面目に黙々と魔道具整理してるあいつを見ると、俺の罪悪感が刺激されるっつーか。
それに少しばかり、マーリヴィルの様子も気に掛かる。黙ってるが、ありゃ何か隠してるな。
おそらく個人的にシンの身元について心当たりか、その知り合いとやらに面識があるのかもしれん。
だがそれを話せない、となると何か厄介な事情でも絡んでくるのか……。
ならば、シンからあまり目を離さねぇ方がいいかもしれねぇ。
あんな世間知らずを疑いたくはねぇが、万一って事もあるからな。
だからそれもあってちょくちょく様子を見に行ってたんだが、まさかそこでぴーぴー泣いてるあいつに、恋バナされるとは思わなかったぜ。
まぁそのおかげで、俺とマーリヴィルが気にしていたような辛い境遇にいたわけじゃなさそうだ、ってのはわかったんだが。
しかもその日以降、ちょいちょいお前の番ってどんな奴なんだとか話を振ってやると、もうそれだけで腹いっぱいになるほどのアレだ、アレ。こいつ愛されてんなぁって話が出るわ出るわ。溺愛、っつーのか?
俺だってなぁ、もう十年程若かったらこいつくらい美人で可愛げがあって、健気な人族なんて絶滅危惧種みたいな奴が目の前にいたら、例え咬み痕あろうがなかろうが求愛して溺愛するっつーの。こいつの番、ほんっっと上手い事やりやがったよな。
なーんて、今日も飯を食いに連れだした食堂で、シンの食事風景を隣で眺めながらぼんやり考えてると、視界の隅で他の隊員たちの尻尾や耳、やけに不自然な手の動きが目に入る。
……あいつら、隊限定の暗号ジェスチャーで会話してやがる。
『今日のシンちゃんも、めっっっちゃ!くぁいいねぇ!!丸パンちまちま食べてるのほんっと天使!』
『やっぱ人族の子にはアレ、固すぎなんじゃねぇの?スープインするのは誰か教えてやったべ?』
『それ、たいちょが一番に教えてたから。ほら、ちょっとかじってダメだったから、ちゃんとスープにちょんちょんしてる。ぐ う か わ 』
『にしてもさー、なんでシンちゃんは、たいちょか副隊長とじゃなきゃ食堂来ねぇの?たまに来てない時あるよな?今朝とか。』
『お、ま、なにチェックしてんだよ?!シンちゃんは皆で見守ろうって協定結んだ天使なんだからな!?抜け駆け厳禁ッ!』
『あぁ?!チェックぐらい協定内だしするだろーが!シンちゃんの健康に何かあったらどーすんだ!ただでさえひ弱で可憐で可愛い人族なんだぞ!?』
………………だめだ、こいつら。
元々獣人の中でも屈強な奴らが集まってるせいか、そもそもひ弱なモノについ庇護欲を感じてしまう獣人のサガのせいか、マーリヴィルに負けず劣らずの浮かれようだ。
まぁシンの項に咬み痕がある事は周知徹底させてるし、その上でアホな考えを持つような輩がいない事だけは立派だが。
口の中でだけ軽くため息をつきつつ、一度尻尾で大きく『黙れ』サインを送ると、周囲でせわしなくちらちらちらちら動いていた尻尾や耳、食事の手が全て止まった。
「なぁシン、今朝はちゃんと食ったのか?」
仕方ねぇ。隊の連中が心配してるんだ、俺が代表して聞いてやろう。
あいつら、協定とやらで自分からシンに話しかけるのはアウトとか言ってるからな。
だからそこの奴、グッジョブって尻尾と耳立てんな。
「あ、そういえば忘れてました。」
もっきゅもっきゅとそう美味くもないパンを咀嚼してから、ばつが悪そうに小さく苦笑するガキに、俺のため息が今度こそ外に漏れる。
「お前なぁ、ほんっっとに腹減らねぇのか?大丈夫か、ソレ?」
「ん~~ちゃんと食べないと体が動かしにくくなることはここでわかったんで、気を付けようとはしてるんですけど、なんか腹減った状態?が自分でわかんなくて。それでつい作業にも熱中しちゃうしで……」
ダメだこりゃ。
黙ってりゃ近寄りがたい美人顔のくせして、口開くと一気に幼さが増すというか、庇護欲をこれでもかと刺激されるというか。
もう一週間もここで過ごしているせいか、マーリヴィルや俺への警戒心がほぼ薄れてるのも問題だ。へらっと笑って誤魔化そうとする仕草すら、文句なしに可愛い。
あーあぁ、人族ってなんでこんな可愛いんだっつーの。
この混血メインの大陸じゃ生粋に見える人族が珍しいとはいえ、こいつはまた別モンの可愛さがあるっつーか。
なんつーか、最初は警戒心バリバリの野生小動物がだんだん慣れてきて、しまいには頬ずりしてくる感じか?
しかもふとした時に、めちゃくちゃ色気出てるし。こんなんに懐かれたらそりゃ、手ぇ出すわ。
こいつの保護者兼番、今頃は気が気じゃねぇだろうな。ちぃっとばかしそこは同情するぜ。
こんな天使に突然いなくなられてみろ、俺ならこの魔境の森を一人ででも駆け回って探しかねねぇわ。
「ったく、ガキじゃねぇんだから、食う寝るくらいの自己管理はやれよ。お前、昨日も俺が回収に行かなきゃ作業続けるつもりだったろ。消灯時間過ぎてんだから寝ろってあれだけ言ってんのに、何度目だ?あ?」
「あー……すみません。区切りがいいとこまでって思っちゃって。
でも、ありがとうございますウーウルさん。俺、こんなめんどくさいのにいつも気にしてくれて。今日はちゃんと寝るから大丈夫です!」
おい、不意打ちでそんないい顔で笑うな。気合入れて両手で握り拳作るな、掲げるな。
ガタガタタッとそこかしこで椅子を動かしたり、机に突っ伏して動揺してる奴ら、代われ。
俺だってなぁ?この可愛さに尻尾振りまくって『天使かッ!!』って叫びてぇんだよッ!!!
だが、かろうじて気合の名のもとに不動の尻尾を維持していた俺に、奴は更にとんでもない事を笑いながら口にした。
「それに、ちゃんと寝た方が痛みも治まってくるみたいだし……。やっぱり規則正しい生活って、魔力回路の怪我にも有効なんですかねー?」
………。
………………。
………………………………。
「なぁシン、俺の聞き間違いか?今、魔力回路の怪我とかなんか言いやがったか?」
「へ?言いましたけど?」
「ほー…………。で?誰がいつどこで、どの程度で魔力回路痛めたって?」
「ん?え?……えーと、俺が三……いや、もう四か月くらい前?に、記憶そ……あ、曖昧になるくらいの痛め方?です。
で、でもここに転移しちゃう前にはほとんど痛みも出なくなってたんで、もう治りかけだったと思いますよ。」
「んで?転移魔法使ったら痛みがぶり返した、ってわけか?」
「まぁちょっとだけ。前は起き上がれないくらいだったけど、今は大した痛さじゃないし……あれ?」
静まり返っている食堂の気配にようやく気付いたのか、自分に周囲の視線が集中しているのを見回した奴が、小首を傾げるのと同時だった。
「衛生兵―――――――ッ!!!!」
「だぁほッ!下っ端呼んでも意味ねぇだろ!!」
「至急ッ!至急だ!!とっととウェルフマン呼びに行けぇぇえぇえ!!!」
「先にたいちょに優先命令出してもらえって!」
「たいちょに報告行っとけ――――――――!!!!」
「へ?は?えぇ?」
そっと席を立った俺は、突如騒然とし始めた食堂内をあたふたと見回しているシンに近づくと、その首根っこを掴み上げて軽い体を肩に担いだ。
そこ、どさくさに紛れて抜け駆けだとか暗号会話すんな、アホ共。
うべぇ!?と色気のねぇ声を上げて、食べてる途中でなんなんですか?!とかほざいているアホにも、どう教育してやればいいのか。
いや俺が頭使うよりもマーリヴィルに任せよう。あんなナリであんな喋りをしてはいるが、それでもこの激戦区の駐屯地を任されているトップだ。
部下の教育もできるし、人の扱いも俺よりよほど上手い。あいつからこってりきっちり説明してもらえ。
魔力回路の傷ってのは、お前が考えてるほどお気楽なモノじゃねぇってな。
「ウーウルっさんッ!ちょ、ほんっとまじ降ろしてッ……うっぷ……!」
「うっせぇ。吐いてもいいから大人しくしてろ。医療室まですぐだ。」
隊舎内を久しぶりに全力で駆け抜けながら、しばらくはこの天使に振り回される日々が確定したような気がする、と胸の裡でぼやく。
まぁ、たまにならこんな日常も歓迎だけどな。ここにいる以上、俺らもいつ死ぬかわかんねぇし。
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