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20.怖いのはなにか
しおりを挟む毎日平和で幸せだなぁ、なんて思ってた。
俺が今住まわせてもらっている場所の、とんでもない謂れをロイやサリアスに教えてもらったり、ちらっと会っただけだった次期皇帝こと、セネルさんともお茶仲間になることができた。
精神年齢高校生の俺には自分よりも年上のお姉さん、しかも迫力のある凛とした美女、を呼び捨てにするのは流石に難しく、深奥宮殿で会う時だけ限定という約束で、敬語とさん付けで呼ぶことを許してもらったりした。……その話がまとまるまでに、三時間かかったのは笑い話にしてもいいだろうか。
同席していたサリアスとバルザックはそろそろ仕事が、と早々に消えたし、部屋の隅で直立のまま控えていたファイは、いつの間にか取り出した折り畳み椅子に座っていたし。
そんな俺とセネルさんの、お互い遠慮からくる頑固な譲り合いで話がまとまらないカオスな状況を、ロイはただ愉しんでいるだけだった。
「いやいやいや、無理、無理です。セネルさんはセネルさんですっ!」
「いえいえいえいえ!それこそありえませんわっっ!!いくら御記憶がないとはいえ、し、し、し……んんっ!!し、しんしゃまがっ!《魔導の頂点》であられることに変わりはないのですッ!!どうぞ妾のことなど単におい、とでも呼びつけてやって下さいましッ!!」
「だからそれが無理ですからっ!!むしろセネル様って呼んだ方がしっくりくるから、そう呼びたいんですけどッ?!」
「ひょぁぁぁぁあぁッッ!!?そっそんな恐れ多いッッ!!妾などっ、妾などをぉおぉぉ!!!??」
凛とした美女が壊れる瞬間を見てしまったが、その犠牲があってこそ、ようやくロイが場をとりなしてくれたのだ。
ぐったり疲れ切ったその日の夜に、もう少し早く助けてほしかったとロイに少々愚痴ると皇帝陛下曰く、あれもセネルさんの為の次期皇帝教育の一環とのこと。
……解せぬ。俺に多大なる負担がかかっていた気がするぞ、おい。
まぁそんな事もあるにはあったが、概ねいつもと変わらずロイにべったりしながら魔導の勉強に励む日々が続いている。
ロイもほんの少しだが、ファイから何か報告を受けて指示を出すこともあったから、完全に皇帝業を放棄しているわけではなさそうで、安心した。
俺のせいでこの優秀に違いない皇帝陛下がその地位を降りるとしたら、やはりとても申し訳ない気になるし。
そんな毎日がもう三週間程は続いていただろうか。それは、ある日突然やって来た。
天候の良い日が多いこの国で、その日は珍しく朝から激しい雨音が響いていた。
こんな日は、流石に庭の散策や四阿でのお茶会は取りやめになり、サロンの一室で勉強ついでのお茶会をして過ごしていた。
サリアスとバルザックの二人も一緒に同席し、ロイとファイも含めて俺の最も親しい人間4人が、全員揃って。
「なるほどぉ、それではそろそろ簡易魔法を少しずつ、絶対少しずつですからね?少ぉしずつ!試していってみましょうか。」
「サリアスも同じ見立てか、ならば致し方あるまい。できればあとひと月は様子を見たかったが……」
「やった!ありがとうロイ!!俺、ちゃんと無理しないようにするから。」
その席で俺の初めての魔法練習解禁が決まり、少し浮かれていた。これで、ようやく《魔導の頂点》の力を、ロイを守れるようになる力を手にできる一歩を、踏み出せるのだと。
「……疑問なのですが、陛下。《魔導の頂点》は『魔法』を行使なされていたのですか?かつて調査した折には、一度もそのような事実は見受けられなかっ」
「それぇ!!実は僕も結構気になってるんですけどッッ!
《魔導の頂点》が隔絶した魔術師でいらっしゃることは周知の事実ですが、ぶっちゃけ魔法だとどうなるんです?
魔法は威力が低かったり時間がかかったりと魔術に比べてデメリットばかりですけど、実は組み合わせや技術力次第ではそれを帳消しにできるんですよね!《魔導の頂点》とすら呼ばれた御方ですから当然その程度軽くこなされていたと思うんですけど、昔のシン様が魔法を使っていたという記録は全然ないんです。理論上は魔術の発動より魔法の方が魔力消費も少ないはずなので、ある程度なら魔法の方が使い勝手もい
「そろそろ黙れ、この魔導馬鹿」
バルザックの言葉に食い気味に口を開いたかと思えば、怒涛の如く流れるかのように話すサリアスを強面イケオジ実は最若手が物理で黙らせてくれたので、俺はそこでようやく口を挟むことができた。
「俺って魔法使ってなかったのか?もしかして、使えない??」
そう隣の椅子に座る紫色の瞳を見上げれば、ロイにしては、ほんの少し間が開いた後で
「さぁ、どうだろうな。私が知る限りではカナタはいつも魔術を使用していたが、魔法が使えないとは直接聞いた覚えがない。」
いつも通りの柔らかな声音で、いつも通りきっと本当の事を、そう教えてくれた。
「……っ、そっか…なら、やってみれば出来る、かな……」
真相は?《魔導の頂点》の記憶だとどうなんだ?
無意識に喉元まで這い上がりかけた言葉を咄嗟に飲み込んだのは、未だにロイに知られたくないからだ。ロイが《魔導の頂点》の記憶を引き継いでいると、俺が知っている事を。
最初は、ロイにこれ以上要らぬ心配をかけたくない、ロイに笑っていて欲しい、そんな思いから黙っていることを決めた。
でも時が経つにつれて、多分一時の衝撃から落ち着くにつれて、ひたひたとこみ上げてきた不安に自分自身を誤魔化せなくなってきた気がしている。
そこにはロイの為なんて、綺麗な理由は存在しない。俺はただ、俺の為に、ロイがこのまま『俺』を好きでいてくれるよう、汚い物全部に蓋をしたいんだ。
だってそうだろう?俺の記憶って、どこからどこまでを知ってるんだ?
俺が日本にいた頃から?だとしたら、あの惨めさも?愛されて当然だと思って生きてた日が、あっさり終わったことも?
それとも、俺がこの世界に迷い込んでから?性奴隷なんて単語一言で済まされた、10年近くの事も?
壊れたって何?俺は知らない、覚えてないんだからさ。だけど多分それって……ロイにだけは、好きな人にだけは、知られたくないこと、じゃないか?
どちらにしろ、俺の嫌いな俺であることに変わりはない。そんな『俺』のことをロイが知っているなんて、本当は目の前から逃げ出したいくらいには嫌だ。
でも俺が、記憶の引継ぎなんて全く知りませんって顔をしておけば、それは今までと同じ状況なわけで。それはつまり、ロイだって今までと同じで、でもそれはそう振舞ってくれているだけなわけで……
「カナタ?そう思い悩まずともよい。
魔法だろうと魔術だろうと、いくらかは体が覚えているはずだ。ゆっくり試していけば良いのだ。」
ぐるぐる考え込みそうになっていたが、ロイに掛けられた声でようやく我に返る。
「うん、わかった……。ありがと、ロイ。でも楽しみだな!俺の世界だと魔法とか、ほんっと夢物語なんだから。」
「無理は禁物だからな、明日からだぞ。」
全く別の事を考えていたとは悟られないよう、出来るだけ楽しそうに声を上げて応えれば、殊更優し気に眇められた紫水晶がいつも通りそこにあって、それが心の底から嬉しかった。
まだ、大丈夫。まだこの瞳は、俺に向けられているって。
「あだぁ…………では陛下、明日は僕も立ち合いさせてもらっても構いませんか?念のため結界も張りますから。」
「ならば自分も御前に。この魔導馬鹿だけでは不安が残りかねんので。」
「相変わらずバルくんが僕に厳しいッッ!!!」
「ぶっ?!!バルくんっ…だと…!?」
「いつもの悪ふざけです、シン様。この魔導馬鹿の事はお気になさらず。」
大分目にも慣れた、鮮やかなピンクの頭を抑えたサリアスの言葉に思わず吹き出せば、即座にいつも通り仏頂面に固定された顔でバルザックがそう言い放つ。
この二人、結構いいコンビだよなぁ。と思っている横で、
「陛下、皆様、そろそろ旬のフルーツなどはいかがでしょうか?」
ほんの一瞬だけ部屋の外へと消えたファイが、ワゴンを押しながら戻ってきた。
思えば、この宮殿内でファイ以外の使用人、というのだろうか?働いている人の姿を、俺が見ることはない。
それもきっとロイの配慮の一つなんだろうなぁ、と頭の片隅で考えながら、台座に置かれた色とりどりの果物に俺は自然に声を上げていた。
「うわぁ…真っ黒な果物とかあるんだな。隣はドピンクだし……っまさかサリアスの親戚?!」
「ふむ、言われてみればそうだな。サリアス、ベベリアとの関係は?」
「陛下がっ……くっそ面白くもない!冗談をッッ!?」
「……っ…っ……!」
「ふぉふぉっ。ジルス閣下には大層うけておられますよ。さて、それではお剥き致しますので、少々お待ちくださいませ。」
なんて和気藹々と話しながら、テーブルから少し離れた位置にカートを固定したファイが、掌大の濃いピンク色をした丸みを帯びた果実を手に取るのを、眺めていた。
そこまでは、はっきり覚えてる。
ただその直後、やけに視界に流れる世界がゆっくりになり、疑問に思う前にその手元に視線が釘付けになって、離せなくなった。
ファイの手に握られた刃渡りもほとんどない、小さなナイフ。ただ、本当にただ、それだけだ。元の世界にあるのより小さいかもしれない、玩具みたいな果物ナイフ。
でもそれが、室内の灯りに一瞬煌めいたその瞬間。
意識が、とんだ。
次に気が付いた時には、暗く狭い場所にいた。身動きできないのは、守るように抱き締められているからだと、肌に伝わる温もりでなんとなくわかった。それなのに、
「はっ、はぁっ!……ッ…ひっ…!」
なぜか、うまく息ができない。がくがくと体が震えているのも、涙腺が崩壊したかのようにとめどなく溢れる涙も、口をついて出る感情の前には、ほんの些細なモノだった。
「…ぃ…怖いッ!…いやだ…怖い怖い…っやだ…怖いぃ…ッ!!」
言葉に出してようやく、あぁ俺は今、何かが怖いんだと頭の片隅で反芻するものの、だからといってそれが俺の中から消えてくれる事はない。
何度も何度も、カナタ、と俺を呼ぶロイの声だってずっと聞こえているのに。繰り返し繰り返し、私が守るからもう大丈夫だ、とそう告げてくれているのに。その、腕の中に、いるのに。
なんでこんなに怖いんだ。俺は何が怖いんだ。わけがわからないのに、ただただ感情だけが暴走しているようで、どうしたらいいのかわからない。
でもきっと、多分これは《魔導の頂点》のせいだろう。日本にいた頃に、こんな風になった事なんて記憶にないのだから。
なら、どうしたらこれは収まる?《魔導の頂点》を助けてくれた人は、何ていう名前だった?
「…っ…シュ、レイン……」
混乱した頭が思い出した名前をそのまま口にしたのは、藁にも縋る思いだったからだ。この恐怖が、少しでも薄れるのではないかと。
でも結果は意味なし、だ。
ただただ飲み込まれるような恐怖は何も変わらない。もう嫌だ、怖い。何なんだこの怖さ。
それから逃げたい一心で、考える、考える。
『シュレイン』なんて俺が知らない他人を呼んだって意味ない、当たり前だ。じゃあ俺が呼ぶ名前なんて、一つしかないって。
「……ロイッ…ロイ…!!」
そこでようやく、自分できつく目を閉じていた事に気づく。
飛び込んできた薄っすらと明るい視界の中で、いつの間にかベッドの上で向かい合うように座っているロイの上着をくしゃくしゃに握りしめながら、その胸にきつくきつくしがみついているのがわかった。
「…っカナタ、大丈夫だ。私がいる。」
俺がしがみつくより強く抱きしめる、その腕とは正反対の、穏やかで落ち着いた低い声音。
それにつられるように頭を上げれば、ほんの少し苦みを纏った綺麗な微笑を浮かべる、俺の一番求める人がそこにいてくれた。
あぁロイだ、俺のロイだ。ロイがいれば大丈夫、きっと何も怖くなくなる。早く、早く、ロイで俺をいっぱいにしてほしい。こんな得体の知れない、わけのわからない恐怖を追い出してほしい。
そう思った瞬間、俺の腕はロイの首に回っていてぶつかるようなキスをしていた。
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