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第二章 追放奴隷のシルバーウルフ
第49話 ペンデュラスの隠された真実
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零夜達はクローバールの街に到着し、次々とマツリの背中から降りていく。ウルフ達はエヴァと共に行動する事になり、スピリットとなって彼女のバングルの中に入ったのだ。
「ウルフが二十匹ぐらいか。それにしても彼等がエヴァに付いていくとは驚いたな」
「共存共栄の関係だからね。さっ、早くギルドへ向かわないと!」
エヴァの合図でギルドへ向かおうとしたその時、零夜はルイザの服装に視線を移す。傷や空腹は回復させたが、服はボロボロのまま。これは修繕が必要と言えるだろう。
「あーっ……服がボロボロのままだな……ギルドに報告した後にブティックに行くか」
「うん……そうかもね……」
ルイザも自身の服がボロボロである事に気付き、思わず苦笑いをしてしまう。彼女自身も服がボロボロになるまで気付いてなかったが、これではクエストに行こうとしても笑われるだろう。
二人は気を取り直してギルドへと急いで向かい出し、エヴァ達の後を追いかけ始めた。
※
「なるほど。レッドドラゴンはこの方であり、あなた達の仲間だったのですね」
ギルドに着いた零夜達は、これまでの事をメリアに報告。あのレッドドラゴンがマツリだとは誰も気付いてなかったので、ざわついてしまうのも無理ない。むしろ討伐しなくて良かったと誰もが思っているだろう。
「では、零夜さんと日和さんはAランクへと昇級になります!また、マツリさんはこのギルド所属という事で宜しいですね」
「ええ。お願いするわ」
メリアの説明にマツリは承諾しながらお願いし、エヴァは共に戦える事に嬉しさを感じている。零夜と日和はハイタッチをしながら、Aランク昇級を喜んでいるのだ。
「では、次はルイザさんですね。あなたが何故奴隷となってしまった経緯を説明してください」
「ええ……」
ルイザはこれまでの事を包み隠さず話し始める。それを聞いたメリアは驚きを隠せず、口を両手で抑えていた。更に周囲のギルドメンバーも驚いてしまう中、一人の男がある事を思い出していた。
「どうやらこいつはペンデュラス家のバカ息子だな。また奴隷を手に入れようとしているのか」
一人の男の発言に零夜達は反応し、一斉に彼の元に近付く。彼がアリウスを知っているという事は、何か関係があるのだろう。
「アリウスという男を知っているのか?」
「ああ。俺はペンデュラスという街に住んでいたからな。あそこはまさに平和そうに見えるが、地獄の時もあった」
「地獄?どういう事だ?」
男の説明に零夜は疑問に感じ、倫子達も同様に首を傾げる。しかしエヴァ、ルイザ、マツリの三人は真剣な表情をしながら、彼等に視線を移し始めた。
「それは……あのアリウスが女性を奴隷としている事よ。ペンデュラス領主であるベイルの権力を利用してね」
ルイザは真剣な表情をしながら、アリウスという男について零夜達に説明をし始める。この事については必ず伝えるべきだけではなく、いずれ戦うべき相手だという事を。
アリウス・ペンデュラスという男は、現領主であるベイル・ペンデュラスの一人息子。彼はペンデュラス家の跡継ぎでもあるが、その生活の影響で傲慢な性格に育ってしまった。親の権力を利用し放題で、逆らう者には容赦しない残酷な一面を見せている。それによって住民達の間では不安になるのも無理はない。
「親の権力で好き勝手しているという事か……全く許されない事をしてくれるぜ……」
ルイザの説明に零夜は怒りで震えながら、拳を強く握りしめる。それを見た倫子は彼に寄り添い、後ろからムギュッと抱き締めた。零夜は怒りによって暴走する事があるので、倫子がいつもこの様に落ち着かせているのだ。
「奴は奴隷を殴る事でストレス解消としているが、この件についてはどうもおかしいと思うんだよな……」
「どうもおかしい……あっ、そうか!」
男の説明を聞いたアイリンは、すぐに手を叩きながらある事を思い出す。彼女は奴隷の事だけでなく、現在の法律の状況を思い出していたのだ。
それに零夜達は気になる表情をしながら、アイリンに視線を移し始める。
「何か分かったの?」
「ええ。この世界では基本的に奴隷は禁止となっている。なのに、ペンデュラスという街では奴隷売買という違法な事をしているという事よ」
「これは憶測だが……あのバカ息子が勝手に何かを仕出かしているに違いないぜ。親の権力を利用してな」
アイリンと男の説明を聞いた零夜はますます怒りで震えてしまい、今にでもブチ切れそうになっていく。その様子を見た倫子は彼を強く抱き締め、頭を撫でながら気持ちを落ち着かせ始めた。
恐らく今回の件である奴隷問題も、あのアリウスが絡んでいるに違いない。これは重大な犯罪として、見逃す理由にはいかないだろう。
「あの領主親子をどうにかしなければ、ペンデュラスという街は大変な事が続くだろう」
「ハイン達も私達の街に来る可能性があり得ます。恐らく目的はルイザさんとエヴァさんの様ですし」
ヤツフサとメリアは真剣な表情をしながら、今後の展開を予測する。ハイン達はアリウスの怒りを収める為、ルイザかエヴァを奴隷として差し出さなければならない。失敗したら死は免れない為、彼等も必死と言えるだろう。
しかし零夜達も黙ってはいられない。二人をこれ以上酷い目に遭わせない為にも、奴等の思い通りにさせる理由にはいかない。更にエヴァを追放した罪を償う為にも、彼等を倒す必要があるのだ。
「ともかく……奴等が来たら倒しに行かないとな。けど、今は……もうそろそろ良いですか?」
零夜はハイン達を倒そうと意気込むが、現在の状況を確認しながら倫子に声を掛ける。彼は現在、彼女に強く抱き締められていて、なかなか離れる事ができない。何度もがこうとしても、無理な状態だ。
「駄目。ウチの気分が落ち着くまで」
「……ったく」
倫子はそれでも離さず、零夜はため息をついてしまう。それに日和達が笑う中、エヴァは嫉妬でぷくーっと頬を膨らましていた。どうやら今の行為が気に入らなかったみたいで、この表情になっているのだ。
それに気付いたマツリは、エヴァに視線を移していく。
「エヴァ、もしかして零夜の事を好きになったんじゃ……」
マツリがエヴァに対して気になる事を聴いた途端、彼女は背筋を伸ばしながらギクッとしてしまう。顔には冷や汗が流れていて、図星だという事が丸分かりだ。
「ち、違うからね!それは無いから!」
「大嘘つかないの。私にはバレバレだから」
「うう……マツリにはバレちゃうか……」
エヴァは慌てながら誤魔化そうとしても、マツリには騙せなかった。エヴァは観念してガックリと項垂れてしまい、マツリはよしよしと彼女の背中を撫で始める。
(まさかエヴァがあの男を好きになるなんてね……これはバックアップしておかないと!)
マツリは倫子に抱かれている零夜に視線を移し、ある決意を固め始める。それが恋の行方による新たな展開を引き起こす事を、誰もが知らなかったのだった。
「ウルフが二十匹ぐらいか。それにしても彼等がエヴァに付いていくとは驚いたな」
「共存共栄の関係だからね。さっ、早くギルドへ向かわないと!」
エヴァの合図でギルドへ向かおうとしたその時、零夜はルイザの服装に視線を移す。傷や空腹は回復させたが、服はボロボロのまま。これは修繕が必要と言えるだろう。
「あーっ……服がボロボロのままだな……ギルドに報告した後にブティックに行くか」
「うん……そうかもね……」
ルイザも自身の服がボロボロである事に気付き、思わず苦笑いをしてしまう。彼女自身も服がボロボロになるまで気付いてなかったが、これではクエストに行こうとしても笑われるだろう。
二人は気を取り直してギルドへと急いで向かい出し、エヴァ達の後を追いかけ始めた。
※
「なるほど。レッドドラゴンはこの方であり、あなた達の仲間だったのですね」
ギルドに着いた零夜達は、これまでの事をメリアに報告。あのレッドドラゴンがマツリだとは誰も気付いてなかったので、ざわついてしまうのも無理ない。むしろ討伐しなくて良かったと誰もが思っているだろう。
「では、零夜さんと日和さんはAランクへと昇級になります!また、マツリさんはこのギルド所属という事で宜しいですね」
「ええ。お願いするわ」
メリアの説明にマツリは承諾しながらお願いし、エヴァは共に戦える事に嬉しさを感じている。零夜と日和はハイタッチをしながら、Aランク昇級を喜んでいるのだ。
「では、次はルイザさんですね。あなたが何故奴隷となってしまった経緯を説明してください」
「ええ……」
ルイザはこれまでの事を包み隠さず話し始める。それを聞いたメリアは驚きを隠せず、口を両手で抑えていた。更に周囲のギルドメンバーも驚いてしまう中、一人の男がある事を思い出していた。
「どうやらこいつはペンデュラス家のバカ息子だな。また奴隷を手に入れようとしているのか」
一人の男の発言に零夜達は反応し、一斉に彼の元に近付く。彼がアリウスを知っているという事は、何か関係があるのだろう。
「アリウスという男を知っているのか?」
「ああ。俺はペンデュラスという街に住んでいたからな。あそこはまさに平和そうに見えるが、地獄の時もあった」
「地獄?どういう事だ?」
男の説明に零夜は疑問に感じ、倫子達も同様に首を傾げる。しかしエヴァ、ルイザ、マツリの三人は真剣な表情をしながら、彼等に視線を移し始めた。
「それは……あのアリウスが女性を奴隷としている事よ。ペンデュラス領主であるベイルの権力を利用してね」
ルイザは真剣な表情をしながら、アリウスという男について零夜達に説明をし始める。この事については必ず伝えるべきだけではなく、いずれ戦うべき相手だという事を。
アリウス・ペンデュラスという男は、現領主であるベイル・ペンデュラスの一人息子。彼はペンデュラス家の跡継ぎでもあるが、その生活の影響で傲慢な性格に育ってしまった。親の権力を利用し放題で、逆らう者には容赦しない残酷な一面を見せている。それによって住民達の間では不安になるのも無理はない。
「親の権力で好き勝手しているという事か……全く許されない事をしてくれるぜ……」
ルイザの説明に零夜は怒りで震えながら、拳を強く握りしめる。それを見た倫子は彼に寄り添い、後ろからムギュッと抱き締めた。零夜は怒りによって暴走する事があるので、倫子がいつもこの様に落ち着かせているのだ。
「奴は奴隷を殴る事でストレス解消としているが、この件についてはどうもおかしいと思うんだよな……」
「どうもおかしい……あっ、そうか!」
男の説明を聞いたアイリンは、すぐに手を叩きながらある事を思い出す。彼女は奴隷の事だけでなく、現在の法律の状況を思い出していたのだ。
それに零夜達は気になる表情をしながら、アイリンに視線を移し始める。
「何か分かったの?」
「ええ。この世界では基本的に奴隷は禁止となっている。なのに、ペンデュラスという街では奴隷売買という違法な事をしているという事よ」
「これは憶測だが……あのバカ息子が勝手に何かを仕出かしているに違いないぜ。親の権力を利用してな」
アイリンと男の説明を聞いた零夜はますます怒りで震えてしまい、今にでもブチ切れそうになっていく。その様子を見た倫子は彼を強く抱き締め、頭を撫でながら気持ちを落ち着かせ始めた。
恐らく今回の件である奴隷問題も、あのアリウスが絡んでいるに違いない。これは重大な犯罪として、見逃す理由にはいかないだろう。
「あの領主親子をどうにかしなければ、ペンデュラスという街は大変な事が続くだろう」
「ハイン達も私達の街に来る可能性があり得ます。恐らく目的はルイザさんとエヴァさんの様ですし」
ヤツフサとメリアは真剣な表情をしながら、今後の展開を予測する。ハイン達はアリウスの怒りを収める為、ルイザかエヴァを奴隷として差し出さなければならない。失敗したら死は免れない為、彼等も必死と言えるだろう。
しかし零夜達も黙ってはいられない。二人をこれ以上酷い目に遭わせない為にも、奴等の思い通りにさせる理由にはいかない。更にエヴァを追放した罪を償う為にも、彼等を倒す必要があるのだ。
「ともかく……奴等が来たら倒しに行かないとな。けど、今は……もうそろそろ良いですか?」
零夜はハイン達を倒そうと意気込むが、現在の状況を確認しながら倫子に声を掛ける。彼は現在、彼女に強く抱き締められていて、なかなか離れる事ができない。何度もがこうとしても、無理な状態だ。
「駄目。ウチの気分が落ち着くまで」
「……ったく」
倫子はそれでも離さず、零夜はため息をついてしまう。それに日和達が笑う中、エヴァは嫉妬でぷくーっと頬を膨らましていた。どうやら今の行為が気に入らなかったみたいで、この表情になっているのだ。
それに気付いたマツリは、エヴァに視線を移していく。
「エヴァ、もしかして零夜の事を好きになったんじゃ……」
マツリがエヴァに対して気になる事を聴いた途端、彼女は背筋を伸ばしながらギクッとしてしまう。顔には冷や汗が流れていて、図星だという事が丸分かりだ。
「ち、違うからね!それは無いから!」
「大嘘つかないの。私にはバレバレだから」
「うう……マツリにはバレちゃうか……」
エヴァは慌てながら誤魔化そうとしても、マツリには騙せなかった。エヴァは観念してガックリと項垂れてしまい、マツリはよしよしと彼女の背中を撫で始める。
(まさかエヴァがあの男を好きになるなんてね……これはバックアップしておかないと!)
マツリは倫子に抱かれている零夜に視線を移し、ある決意を固め始める。それが恋の行方による新たな展開を引き起こす事を、誰もが知らなかったのだった。
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