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第一章 珠に導かれし戦士達
第20話 仇討ちの戦い
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零夜達は四人の戦闘員を見て真剣な表情をしながら、警戒態勢で彼等を睨みつけていた。後楽園での事件以降での再会となるが、戦闘員は零夜達の姿を見てニヤリと笑っていた。
「ゴーレムを捕まえようと動いたが、先客に取られていた。それがお前等だったとはな」
「ここで再会する事になるなんてな。あの時を思い浮かべるぜ」
戦闘員達は当時の事を思い浮かべながら、余裕の表情を浮かべていた。あの時は零夜達がまだ八犬士として覚醒していなかったので、余裕の表情で任務をこなす事ができた。
しかし、今の彼等は八犬士として既に覚醒している為、油断すればやられる可能性もあり得るのだ。
「彼等が零夜達の世界を襲撃した人達なの?」
「ああ。あと一人リーダーがいたが、どうやら不在みたいだ」
アイリンの質問に対し、零夜は四人の戦闘員を見ながら真剣な表情で応える。リーダーであるマキシが不在なのが気になるが、そんな事はお構い無しに戦闘員に視線を移す。
「ゴーレムを使って悪用する事は知っているが、俺はアンタ等とは決着を着けようと思っているんだよ。後楽園で殺された皆の仇を討ち、大会中止と団体活動休止の責任を取らせる為にな!」
零夜は真剣な表情で戦闘員を指差しながら、これまでの罪を清算しようと宣言する。彼等によって大会は滅茶苦茶になって中止になっただけでなく、団体も活動休止となる事態に。それ以降零夜は彼等を憎んでいる為、必ず倒そうと前から決意しているのだ。
「責任を取るだと?お前なんかに俺等が倒されると思うのか?」
「やれる者ならやってみろよ。返り討ちにしてやるぞ!」
戦闘員達は余裕の表情をしながら戦闘態勢に入り、零夜も戦闘態勢の状態で睨みつける。奴等とは出会った以上、仇を討つなら今しかないと感じたのだろう。
すると日和が零夜に近付いたと同時に、彼の隣に移動して戦闘態勢に入った。彼女もファンがやられたのを見て怒りに燃えていて、心から許されないと感じたのだろう。
「私も助太刀するわ。あの人達のやる事は絶対に許さないんだから!」
「助かります!では、参りましょう!」
零夜と日和は戦闘員達との戦いに挑み始め、彼等も構えを取りながら目の前の敵を睨みつける。この場は既にバチバチの空気感となっていて、何時戦いが起こってもおかしくないだろう。
すると倫子もゴーレムから降りた後、零夜の隣に移動してきた。彼女も後楽園での恨みがあるので、黙ってはいられないだろう。
「零夜君、日和ちゃん。ウチも協力する。奴等には少しお仕置きしないといけないから」
「倫子さん、頼りにしています」
倫子も戦うことを決意し、零夜は笑みを浮かべながらコクリと頷く。更にアイリンも駆け付け、鶴の舞の構えに入った。
「私もメンバーの一員である以上、何もしない理由にははいかないわ。これでメンバーは同じでしょ?」
「アイリン……よし!やるか!」
零夜達四人は戦闘員達と対峙したと同時に、一斉に駆け出していく。そのまま中腹での戦いが幕を開けたのだ。
「こいつを喰らえ!」
戦闘員Bのどすこい張り手が倫子に襲い掛かるが、彼女は素早く回避してしまう。倫子はその隙に戦闘員Bにハイキックを炸裂させ、彼の体勢がぐらついてしまう。
「今がチャンス!」
すると倫子は戦闘員Bを前かがみにさせて左腕を取り、肩からまたぐように右脚を絡ませ固定、さらに右腕もコブラツイストの要領で固め、右手で天を指差した。
「いきます!」
倫子が高らかに宣言した直後、右腕を戦闘員Bの股下にまわして自分ごと前方に大きく空中回転、相手を地面に叩きつけたのだ。
「がは……!」
戦闘員Bは吐血しながら倒れてしまい、そのまま消滅して金貨となった。倫子は地面に落ちた金貨を拾った後、泣きそうな表情をしながら握り締めていた。失った人達はもう戻ってこない。そう感じながら。
「馬鹿な!一人が倒されただと!?」
戦闘員Dは戦闘員Bがやられた事に、冷や汗を流しながら驚いてしまう。するとアイリンが彼の背後から襲い掛かり、強烈なハイキックを喰らわせた。
「油断大敵!」
「しまった……」
戦闘員Dも仰向けに倒れてしまい、そのまま金貨に変化。残るは戦闘員Aと戦闘員Cの二人となった。
「えーい!こうなったらスパイラルドロップキックで!」
「させない!」
戦闘員Aが強烈なドロップキックを放とうとするが、それよりも先に日和が動き出す。戦闘員Cの後方に移動した直後、相手の両腋の下から自分の両腕を差し入れる。更に相手の後頭部あたりで自分の両手を組み合わせ、羽交い締めの状態にした。
「そのまま……フルネルソンバスター!」
日和はそのまま左サイドに戦闘員Aを担ぎ上げ、右腕のクラッチを切りながら体重を浴びせ、背中から地面に叩きつけた。これこそフルネルソンバスターである。
「がっ!」
戦闘員Aは背中に激痛が走ってしまい、片膝の状態で立ち上がる。すると日和が駆け出したと同時に、強烈な踵落としを決めようとする。
「これが私の必殺技!Finally!」
「あがっ!」
日和の怒りの踵落としが炸裂し、戦闘員Aも倒れて金貨に変化。残るは戦闘員Cとなり、零夜は怒りの表情で彼に接近していた。
「待て!あれは俺達が勝手にした事じゃない!命令で仕方なく……」
「黙れ!」
戦闘員Cが言い訳をしようとしても、零夜には通じず。零夜は戦闘員Cを背後から抱きかかえて拘束し、空に向かって跳躍する。そのまま彼等は逆さまに落下し始め、勢いよく地面に向かっていた。
「皆の怒りを思い知れ!飯綱落とし!」
「あがっ!」
戦闘員Cの脳天は地面に叩きつけられてしまい、彼は即死して金貨になった。零夜はすぐにそれを拾ったと同時に、ゆっくりと青い空を見上げていた。
(これで後楽園で殺された皆の仇は取れた……だが、これで終わりではない……まだやるべき事があるからな……)
零夜が心の中で思ったと同時に、まだ戦いが終わりでない事を意識する。アイリンの仲間のベティとメディを救出する為、ケンジとゴドムの仇を討つ為にも、タマズサを倒すまでは戦いは終わらないからだ。
「ん?倫子さん……な!?」
すると倫子が零夜に近付き、彼を真正面から抱き締める。その様子だと我慢できずに泣いてしまう可能性が高い。しかし零夜は女性耐性が低いので、彼の顔は真っ赤っかで今でも倒れそうになる。
「ごめん……このままで……」
「いや、流石に……心の準備が……うっ……」
「しまった!零夜君は女性耐性が低い事を忘れていた!」
「それを早く言いなさいよ!しっかりしなさい!」
零夜は顔が真っ赤でフラフラの状態となってしまい、日和とアイリンは慌てながら彼の回復に向かってしまう。その様子にヤツフサは勿論、ゴーレム達も唖然としていた。
「彼の女性耐性は低いからな……免疫力を付けないとまずいだろう……」
「なるほどね……僕等も出来る限り協力するよ」
「あの耐性を上げるには時間が掛かるでしょうね……」
「だな……姐さんに抱き着かれただけでこうなる人を見たのは、初めてだぜ」
ヤツフサの説明にゴーレム達は納得の表情をする中、メリアは零夜の意外な一面に苦笑いをしていた。零夜と日和のクエストのランク決め結果を伝えようとしたが、この様子だと今は無理だろう。
(ギルドに帰ったら伝えないとね。けど、彼等のこれからを応援しているから!)
メリアは心の中でそう思いながら、ヤツフサ達と共に零夜達に近付き始める。零夜達なら大丈夫だと信じながら。
「ゴーレムを捕まえようと動いたが、先客に取られていた。それがお前等だったとはな」
「ここで再会する事になるなんてな。あの時を思い浮かべるぜ」
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しかし、今の彼等は八犬士として既に覚醒している為、油断すればやられる可能性もあり得るのだ。
「彼等が零夜達の世界を襲撃した人達なの?」
「ああ。あと一人リーダーがいたが、どうやら不在みたいだ」
アイリンの質問に対し、零夜は四人の戦闘員を見ながら真剣な表情で応える。リーダーであるマキシが不在なのが気になるが、そんな事はお構い無しに戦闘員に視線を移す。
「ゴーレムを使って悪用する事は知っているが、俺はアンタ等とは決着を着けようと思っているんだよ。後楽園で殺された皆の仇を討ち、大会中止と団体活動休止の責任を取らせる為にな!」
零夜は真剣な表情で戦闘員を指差しながら、これまでの罪を清算しようと宣言する。彼等によって大会は滅茶苦茶になって中止になっただけでなく、団体も活動休止となる事態に。それ以降零夜は彼等を憎んでいる為、必ず倒そうと前から決意しているのだ。
「責任を取るだと?お前なんかに俺等が倒されると思うのか?」
「やれる者ならやってみろよ。返り討ちにしてやるぞ!」
戦闘員達は余裕の表情をしながら戦闘態勢に入り、零夜も戦闘態勢の状態で睨みつける。奴等とは出会った以上、仇を討つなら今しかないと感じたのだろう。
すると日和が零夜に近付いたと同時に、彼の隣に移動して戦闘態勢に入った。彼女もファンがやられたのを見て怒りに燃えていて、心から許されないと感じたのだろう。
「私も助太刀するわ。あの人達のやる事は絶対に許さないんだから!」
「助かります!では、参りましょう!」
零夜と日和は戦闘員達との戦いに挑み始め、彼等も構えを取りながら目の前の敵を睨みつける。この場は既にバチバチの空気感となっていて、何時戦いが起こってもおかしくないだろう。
すると倫子もゴーレムから降りた後、零夜の隣に移動してきた。彼女も後楽園での恨みがあるので、黙ってはいられないだろう。
「零夜君、日和ちゃん。ウチも協力する。奴等には少しお仕置きしないといけないから」
「倫子さん、頼りにしています」
倫子も戦うことを決意し、零夜は笑みを浮かべながらコクリと頷く。更にアイリンも駆け付け、鶴の舞の構えに入った。
「私もメンバーの一員である以上、何もしない理由にははいかないわ。これでメンバーは同じでしょ?」
「アイリン……よし!やるか!」
零夜達四人は戦闘員達と対峙したと同時に、一斉に駆け出していく。そのまま中腹での戦いが幕を開けたのだ。
「こいつを喰らえ!」
戦闘員Bのどすこい張り手が倫子に襲い掛かるが、彼女は素早く回避してしまう。倫子はその隙に戦闘員Bにハイキックを炸裂させ、彼の体勢がぐらついてしまう。
「今がチャンス!」
すると倫子は戦闘員Bを前かがみにさせて左腕を取り、肩からまたぐように右脚を絡ませ固定、さらに右腕もコブラツイストの要領で固め、右手で天を指差した。
「いきます!」
倫子が高らかに宣言した直後、右腕を戦闘員Bの股下にまわして自分ごと前方に大きく空中回転、相手を地面に叩きつけたのだ。
「がは……!」
戦闘員Bは吐血しながら倒れてしまい、そのまま消滅して金貨となった。倫子は地面に落ちた金貨を拾った後、泣きそうな表情をしながら握り締めていた。失った人達はもう戻ってこない。そう感じながら。
「馬鹿な!一人が倒されただと!?」
戦闘員Dは戦闘員Bがやられた事に、冷や汗を流しながら驚いてしまう。するとアイリンが彼の背後から襲い掛かり、強烈なハイキックを喰らわせた。
「油断大敵!」
「しまった……」
戦闘員Dも仰向けに倒れてしまい、そのまま金貨に変化。残るは戦闘員Aと戦闘員Cの二人となった。
「えーい!こうなったらスパイラルドロップキックで!」
「させない!」
戦闘員Aが強烈なドロップキックを放とうとするが、それよりも先に日和が動き出す。戦闘員Cの後方に移動した直後、相手の両腋の下から自分の両腕を差し入れる。更に相手の後頭部あたりで自分の両手を組み合わせ、羽交い締めの状態にした。
「そのまま……フルネルソンバスター!」
日和はそのまま左サイドに戦闘員Aを担ぎ上げ、右腕のクラッチを切りながら体重を浴びせ、背中から地面に叩きつけた。これこそフルネルソンバスターである。
「がっ!」
戦闘員Aは背中に激痛が走ってしまい、片膝の状態で立ち上がる。すると日和が駆け出したと同時に、強烈な踵落としを決めようとする。
「これが私の必殺技!Finally!」
「あがっ!」
日和の怒りの踵落としが炸裂し、戦闘員Aも倒れて金貨に変化。残るは戦闘員Cとなり、零夜は怒りの表情で彼に接近していた。
「待て!あれは俺達が勝手にした事じゃない!命令で仕方なく……」
「黙れ!」
戦闘員Cが言い訳をしようとしても、零夜には通じず。零夜は戦闘員Cを背後から抱きかかえて拘束し、空に向かって跳躍する。そのまま彼等は逆さまに落下し始め、勢いよく地面に向かっていた。
「皆の怒りを思い知れ!飯綱落とし!」
「あがっ!」
戦闘員Cの脳天は地面に叩きつけられてしまい、彼は即死して金貨になった。零夜はすぐにそれを拾ったと同時に、ゆっくりと青い空を見上げていた。
(これで後楽園で殺された皆の仇は取れた……だが、これで終わりではない……まだやるべき事があるからな……)
零夜が心の中で思ったと同時に、まだ戦いが終わりでない事を意識する。アイリンの仲間のベティとメディを救出する為、ケンジとゴドムの仇を討つ為にも、タマズサを倒すまでは戦いは終わらないからだ。
「ん?倫子さん……な!?」
すると倫子が零夜に近付き、彼を真正面から抱き締める。その様子だと我慢できずに泣いてしまう可能性が高い。しかし零夜は女性耐性が低いので、彼の顔は真っ赤っかで今でも倒れそうになる。
「ごめん……このままで……」
「いや、流石に……心の準備が……うっ……」
「しまった!零夜君は女性耐性が低い事を忘れていた!」
「それを早く言いなさいよ!しっかりしなさい!」
零夜は顔が真っ赤でフラフラの状態となってしまい、日和とアイリンは慌てながら彼の回復に向かってしまう。その様子にヤツフサは勿論、ゴーレム達も唖然としていた。
「彼の女性耐性は低いからな……免疫力を付けないとまずいだろう……」
「なるほどね……僕等も出来る限り協力するよ」
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「だな……姐さんに抱き着かれただけでこうなる人を見たのは、初めてだぜ」
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