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第八十五話 ロゼッタさんの友人とは?
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翌日、晩餐会の余韻を胸に領都観光をすることになった。
魔通器でロゼッタさんと連絡を取り、エミュウさんと私の三人で行くことが決まった。
ロゼッタさんは友人がこの街に住んでいるので時々訪れているらしい。そこで案内をお願いすることにした。
領都に着いたときは魔導カーに乗っていたから、物珍しさに視線を向けられて街中の様子をよく見ることができなかった。
今回は魔導カーではなく、ロゼッタさんの友人が用意してくれた馬車に乗って街の商店街まで行くことにした。
領主邸の門の前で待っているとそれらしい馬車が近づいて来た。貴族が乗るような馬車程豪華ではない。
前世で私も乗ったことがある某南の島のトロリーバスのように、屋根はあるが車体の全面は半分しか壁がなく開放的な作りだ。
馭者台で馬を操縦しているのは、二十歳前後くらいの茶髪の青年だった。
彼がロゼッタさんの友人なのだろう。
女性の友人だと思っていたのに男性だったとは!
もしかしたらロゼッタさんの彼氏なのだろうか? と考えてしまった。
私達の少し前で馬車が止まると、馭者の青年は馬車から降りるロゼッタさんの手を取ってそのままこちらに向かって微笑んだ。
身長はロゼッタさんよりも頭一つ高く、落ち着いた雰囲気がある。実際にはロゼッタさんより5才以上年上かもしれない。
「やあ、君がカリンちゃんでそちらがエミュウさんですね。僕はロゼッタの婚約者でサンドロといいます。よろしく」
え? 婚約者?
彼氏を飛び越えてまさかの婚約者だった。
ロゼッタさんはサンドロさんの隣で微かに頬を染めて俯いている。
「サンドロ、まだみんなには言ってないのに……」
恥ずかしそうに聞こえるか聞こえないほどの小さな声で呟くロゼッタさん。
いつもは大人っぽくて綺麗な感じなのに今日のロゼッタさんはとても可愛らしい。
サンドロさんはファンレン商会の次男で、以前から時々ロゼッタさんのレストランに食材を卸すため時々訪れていたそうだ。
ファンレン商会は主に食材を取り扱っている商会で、この領都に拠点があるとのことだった。
タングスティン領は他領に比べて食材の種類も豊富だから国内だけではなく国外とも取引があるのだとか。
私が今後お店をオープンしたら、間違いなくファンレン商会にもお世話になりそうだ。
「えっとぉ……サンドロが今日は馭者兼護衛を務めてくれるっていうの。だから今日はお言葉に甘えてお願いすることにしたの」
ロゼッタさん、乙女だなぁ。
ロゼッタさんのはにかむ姿を見てついつい顔がにやけてしまう。
「ふーん、中々良い男じゃない。サンドロ君よろしくね。ロゼッタも今まで黙っているなんて水くさいじゃない」
「だって、なんだか恥ずかしくて」
エミュウさんの言葉に益々顔を火照らせるロゼッタさん。
いつもは凜とした雰囲気のロゼッタさんの様子にこのギャップがサンドロさんを虜にしているんだろうなと勝手に推測してしまった。
「さあ、どうぞ遠慮なく馬車に乗ってくれ。もちろん、そこの猫君も。グレンだっけよろしくな」
サンドロさんが優しい笑みを携えてグレンに話しかけた。彼も猫好きなのだろう。
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
私はそう言ってグレンと共に馬車に乗った。
馬車は商店街に向かって進んでいく。
こうしてじっくり周辺を見ると領主邸程ではないが立派な邸が連なっていることが分かる。
「この辺は貴族街なんだ。あそこの門を抜けると商店街に続く道に出られる」
どうやら貴族街に入るには門を通らなければならないらしい。ここに来たときにはウォルフ様の迎えの馬車に着いていっただけだったし、外を見る余裕がなかったから気付かなかった。
それでもサンドロさんは、門兵に片手をあげて難なく門を通りすぎた。
暫く進むと商店街に入った。
ヨダの町よりも店の種類が多く、多くの人々が行き交っている。
煉瓦造りの広い道路には彼方此方に屋台があり、美味しそうな匂いを撒き散らしていた。
サンドロさんはその中でも一際大きな店舗の前で馬車を止めた。
「ここが僕の家で営んでいる商会の本拠地だよ。馬車を置いてここからは歩いて案内するよ」
サンドロさんがこちらを振り向いてそう言った。
馬車から降りると私はその大きな煉瓦造りの建物を見上げた。
1階は店舗と倉庫、2階は事務所、3階は従業員用住居、4階と5階はサンドロさん家族の住居スペースになっているそうだ。
思っていたよりも大きな商会なのかも知れない。
「へぇ、立派な店舗ねぇ。ロゼッタ、玉の輿じゃない?」
エミュウさんがこっそりロゼッタの耳元で囁いた。
サンドロさんには聞こえていないようだが、私にはしっかりエミュウさんの声が届いていた。
ロゼッタさんの家のレストランも割と大きいけどヨダの町での商いと領都での商いとを比べると確かに玉の輿に違いないと思った。
「よかったら、店内を案内しますよ」
「ぜひ、お願いします」
私は食い気味にサンドロさんの提案に答えた。
「クスクス、カリンちゃんは飲食店をオープンする予定だものね。ファンレン商会で取り扱っている食材は豊富だから、カリンちゃんの興味が引かれる物もきっとあると思うわ」
「へぇ、カリンちゃん、お店を始めるの。だったら僕の商会も協力するよ。定期的にヨダの町にも商品を届けているし、事前に注文を貰えれば一緒に届けるよ」
ロゼッタさんの言葉を受けてサンドロさんの営業トークが出た。
「サンドロ、カリンちゃんにはサービスしてあげてね」
「もちろんだよ。何てったってロゼッタの友人だからな」
見つめ合う二人のオーラがピンク色に見えるのは気のせいだろうか?
「えっと……ぜひ、よろしくお願いします」
私は二人の視線に割り込むようにサンドロさんに言葉を返した。
店舗の中には野菜や果物、木の実、塩、小麦粉、砂糖、卵など様々な食材が陳列されていた。前世で言うスーパーに近いが、品揃え的には遠く及ばない。
それでもこの世界では大きな店であることは間違いないであろう。
酒コーナーもあり、昨日晩餐会で振る舞われていた白酒も並べてあった。
金額は、500ミリリットルくらいのビンで5,000ロン。
中々のお値段である。
「そうだ、先月のラナンで行われた品評会で手に入れた食材を見るかい?」
サンドロさんが商品を眺める私達に徐に言った。
「品評会?」
私はサンドロさんに疑問を投げかけた。
「ああ、年に一回持ち回りで食材の品評会が行われるんだ。ファンレン商会でも毎年参加しているんだけど、珍しい物があれば手に入れることにしている。今回もいくつか手に入れてきたんだ」
サンドロさんの説明に私は胸が高鳴った。
もしかして前世にあった定番の食材が手に入るかも知れない。
「いいんですか? だったら是非見せて下さい」
私はワクワクしながらサンドロさんにお願いした。
ここで私は前世でもおなじみのあの料理の材料を手に入れるのだった。
魔通器でロゼッタさんと連絡を取り、エミュウさんと私の三人で行くことが決まった。
ロゼッタさんは友人がこの街に住んでいるので時々訪れているらしい。そこで案内をお願いすることにした。
領都に着いたときは魔導カーに乗っていたから、物珍しさに視線を向けられて街中の様子をよく見ることができなかった。
今回は魔導カーではなく、ロゼッタさんの友人が用意してくれた馬車に乗って街の商店街まで行くことにした。
領主邸の門の前で待っているとそれらしい馬車が近づいて来た。貴族が乗るような馬車程豪華ではない。
前世で私も乗ったことがある某南の島のトロリーバスのように、屋根はあるが車体の全面は半分しか壁がなく開放的な作りだ。
馭者台で馬を操縦しているのは、二十歳前後くらいの茶髪の青年だった。
彼がロゼッタさんの友人なのだろう。
女性の友人だと思っていたのに男性だったとは!
もしかしたらロゼッタさんの彼氏なのだろうか? と考えてしまった。
私達の少し前で馬車が止まると、馭者の青年は馬車から降りるロゼッタさんの手を取ってそのままこちらに向かって微笑んだ。
身長はロゼッタさんよりも頭一つ高く、落ち着いた雰囲気がある。実際にはロゼッタさんより5才以上年上かもしれない。
「やあ、君がカリンちゃんでそちらがエミュウさんですね。僕はロゼッタの婚約者でサンドロといいます。よろしく」
え? 婚約者?
彼氏を飛び越えてまさかの婚約者だった。
ロゼッタさんはサンドロさんの隣で微かに頬を染めて俯いている。
「サンドロ、まだみんなには言ってないのに……」
恥ずかしそうに聞こえるか聞こえないほどの小さな声で呟くロゼッタさん。
いつもは大人っぽくて綺麗な感じなのに今日のロゼッタさんはとても可愛らしい。
サンドロさんはファンレン商会の次男で、以前から時々ロゼッタさんのレストランに食材を卸すため時々訪れていたそうだ。
ファンレン商会は主に食材を取り扱っている商会で、この領都に拠点があるとのことだった。
タングスティン領は他領に比べて食材の種類も豊富だから国内だけではなく国外とも取引があるのだとか。
私が今後お店をオープンしたら、間違いなくファンレン商会にもお世話になりそうだ。
「えっとぉ……サンドロが今日は馭者兼護衛を務めてくれるっていうの。だから今日はお言葉に甘えてお願いすることにしたの」
ロゼッタさん、乙女だなぁ。
ロゼッタさんのはにかむ姿を見てついつい顔がにやけてしまう。
「ふーん、中々良い男じゃない。サンドロ君よろしくね。ロゼッタも今まで黙っているなんて水くさいじゃない」
「だって、なんだか恥ずかしくて」
エミュウさんの言葉に益々顔を火照らせるロゼッタさん。
いつもは凜とした雰囲気のロゼッタさんの様子にこのギャップがサンドロさんを虜にしているんだろうなと勝手に推測してしまった。
「さあ、どうぞ遠慮なく馬車に乗ってくれ。もちろん、そこの猫君も。グレンだっけよろしくな」
サンドロさんが優しい笑みを携えてグレンに話しかけた。彼も猫好きなのだろう。
「ありがとうございます。よろしくお願いします」
私はそう言ってグレンと共に馬車に乗った。
馬車は商店街に向かって進んでいく。
こうしてじっくり周辺を見ると領主邸程ではないが立派な邸が連なっていることが分かる。
「この辺は貴族街なんだ。あそこの門を抜けると商店街に続く道に出られる」
どうやら貴族街に入るには門を通らなければならないらしい。ここに来たときにはウォルフ様の迎えの馬車に着いていっただけだったし、外を見る余裕がなかったから気付かなかった。
それでもサンドロさんは、門兵に片手をあげて難なく門を通りすぎた。
暫く進むと商店街に入った。
ヨダの町よりも店の種類が多く、多くの人々が行き交っている。
煉瓦造りの広い道路には彼方此方に屋台があり、美味しそうな匂いを撒き散らしていた。
サンドロさんはその中でも一際大きな店舗の前で馬車を止めた。
「ここが僕の家で営んでいる商会の本拠地だよ。馬車を置いてここからは歩いて案内するよ」
サンドロさんがこちらを振り向いてそう言った。
馬車から降りると私はその大きな煉瓦造りの建物を見上げた。
1階は店舗と倉庫、2階は事務所、3階は従業員用住居、4階と5階はサンドロさん家族の住居スペースになっているそうだ。
思っていたよりも大きな商会なのかも知れない。
「へぇ、立派な店舗ねぇ。ロゼッタ、玉の輿じゃない?」
エミュウさんがこっそりロゼッタの耳元で囁いた。
サンドロさんには聞こえていないようだが、私にはしっかりエミュウさんの声が届いていた。
ロゼッタさんの家のレストランも割と大きいけどヨダの町での商いと領都での商いとを比べると確かに玉の輿に違いないと思った。
「よかったら、店内を案内しますよ」
「ぜひ、お願いします」
私は食い気味にサンドロさんの提案に答えた。
「クスクス、カリンちゃんは飲食店をオープンする予定だものね。ファンレン商会で取り扱っている食材は豊富だから、カリンちゃんの興味が引かれる物もきっとあると思うわ」
「へぇ、カリンちゃん、お店を始めるの。だったら僕の商会も協力するよ。定期的にヨダの町にも商品を届けているし、事前に注文を貰えれば一緒に届けるよ」
ロゼッタさんの言葉を受けてサンドロさんの営業トークが出た。
「サンドロ、カリンちゃんにはサービスしてあげてね」
「もちろんだよ。何てったってロゼッタの友人だからな」
見つめ合う二人のオーラがピンク色に見えるのは気のせいだろうか?
「えっと……ぜひ、よろしくお願いします」
私は二人の視線に割り込むようにサンドロさんに言葉を返した。
店舗の中には野菜や果物、木の実、塩、小麦粉、砂糖、卵など様々な食材が陳列されていた。前世で言うスーパーに近いが、品揃え的には遠く及ばない。
それでもこの世界では大きな店であることは間違いないであろう。
酒コーナーもあり、昨日晩餐会で振る舞われていた白酒も並べてあった。
金額は、500ミリリットルくらいのビンで5,000ロン。
中々のお値段である。
「そうだ、先月のラナンで行われた品評会で手に入れた食材を見るかい?」
サンドロさんが商品を眺める私達に徐に言った。
「品評会?」
私はサンドロさんに疑問を投げかけた。
「ああ、年に一回持ち回りで食材の品評会が行われるんだ。ファンレン商会でも毎年参加しているんだけど、珍しい物があれば手に入れることにしている。今回もいくつか手に入れてきたんだ」
サンドロさんの説明に私は胸が高鳴った。
もしかして前世にあった定番の食材が手に入るかも知れない。
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