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第四十四話 甘いものと甘くないもの
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暫くすると宅送鳥がショウからの返事を携えて戻ってきた。
明日ラルクと一緒に家に来ると綴られてあった。
私はこの前クランリー農場に行ったときの事を思い出した。ショウが私を送っていくことになったとき、ラルクも一緒に行きたいと言っていたことを。でも、ロイ爺ちゃんの手伝いをするのを忘れていたから泣く泣く諦めたことを。セレンさんに怒られてシュンとしていたラルクの顔が蘇った。
ショウからの返事には「俺もラルクも楽しみにしている」と書いてあった。
その一文を見て私の頬が緩む。
そうだわ! アイスクリームもいいけど、何か軽食も作ろうかしら?
えーと、何がいいかしら?
私は、今ある食材を確認するために食品庫に向かう。
うん、ボル肉の塩漬けが少し残っているわね。あとは、野菜も結構ある。私とグレンだけだからそんなに減らないのよね。
やっぱりアイスクリームが甘いから甘くない物がいいわね。
お肉も野菜も使えるレシピ……うーんと、そうねケークサレなんか良いんじゃない? ここにある材料で作れるし、そんなに難しくないから。
よし、そうしよう。
ケークサレとはフランス料理の一つで砂糖を使わないケーキという意味だ。所謂、惣菜パンのようなものである。
前世でも良く作っていたケークサレ。冷蔵庫のあまり野菜を一掃するにも良いし、冷凍しておいて朝食や夜食にも良い。野菜たっぷりでお肉も卵も入っているので栄養的にも良い。
良い事づくしなんだよね。カラフルな野菜を使えばちょっとしたパーティーにも出せる。
さて、早速作ってみようか。
入れる野菜は、人参、緑豆、コーン。それとボル肉の塩漬け(これは私の中ではハムという認識)。
結構彩りよく出来ると思う。
その他の材料は、小麦粉、卵、バター、カッテージチーズ、牛乳、塩、胡椒。これを全部混ぜてオーブンで焼くだけ。混ぜる順番はあるけどね。前世ではこれにハーブとかも入れていたけど。
この世界にハーブ、あるよね。お茶だってあったんだから。
あっ、タブレットで調べればいいのか。
うん思った通りあるじゃない、それもこの家の近くに。しかもタイムとオレガノの二種類も。灯台下暗しとはこのことかぁ。
と言うことで、速攻採ってきて入れたら大正解。
お陰でかなり美味しく出来たのだった。グレンも絶賛していたので間違いない……たぶん。
そうそう、写真を撮るのを忘れてはいけない。お店のメニューに加えるかどうかはまだ決めてないけど念のため料理を作ったらその度写真を撮るようにしているのだ。
明日の準備が整って満足したので、お風呂に入って寝る事にした。作りながら散々食べていたグレンと私は当然のことながらお腹いっぱいで夕飯を食べることは出来なかった。
翌朝、カーテンから零れる日の光で心地よく目覚めた。ぐっすり眠れて気分も上々。
時間を見ると7時。どうやら昨日とは違ってちゃんと朝に起きることができたようだ。
私は、早速昨日フランさんから買った半袖のワンピースに着替えた。薄ピンクの生地に裾に施された小鳥と木の実が可愛らしいワンピースだ。
朝食はストックして置いた玄米おにぎりと卵とじの野菜スープで簡単に済ませた。
グレンは、『なんだケークサレとか言う物じゃないのか』とちょっとがっかりしていたけど、「ショウとラルクが来てから一緒に食べよう」と言ったらすぐに浮上した。
よっぽどケークサレが気に入ったようだ。
お茶を飲んだ後、自分の部屋に行くとキャビネットの上にある魔導カメラを手に取りソファに座った。これまで料理を作る度に撮ってきた写真を眺める。
うーん、やっぱり調味料が足りないから料理のレパートリーが限られるなぁ。
取り敢えず基本の調味料、醤油、味噌、ウスターソース、ケチャップ、マヨネーズをタブレットを使ってこの世界に存在するか調べてみたが見つからなかった。
無いなら作るしかなかなぁ? この中で一番簡単に作れるのはケチャップかなぁ?
『ふむ、どうやらショウとラルクが来た様だぞ』
私が考え事に耽っているとグレンがソファーから下りてドアの方へ歩いて行った。私もその後に続く。
店舗の入り口から外に出ると丁度ショウとラルクがこちらに向かってくるところだった。ラルクは私の姿に眼を止めるとすぐに駆けて来た。
「カリン! 呼んでくれて嬉しいよ」
「ラルク、来てくれてありがとう。ショウも」
相変わらず元気いっぱいのラルクを見てついつい笑みが零れた。
「やあ、お祭りで出店するんだって? 手紙を読んでビックリしたよ」
「ふふふっ、そうなの。数日前、買い物に行ったときにそこの店主さんに聞いたのよ。お祭りなら紹介状さえあれば誰でも出店できるって。店主さんが紹介状を書いてくれたからすぐに役場に届け出を出したの」
「へぇ、そうなんだ」
「取り敢えず中に入って」
私は二人を店の中に案内した。
「へぇ、結構中は洒落ているんだね」
エントランスに足を踏み入れたショウは内側にあるスイングドアやその両脇のステンドグラスを眺めながら言った。
「うん、ほんと、お洒落でカリンにお似合いの店だね」
ショウの感想にラルクが同意する。
「二人ともありがとう、そう言ってくれると嬉しいわ。さあ、中に入って好きな場所に座って。今お茶を入れるから」
私がそう言って促したのに二人はまだ店の中を彷徨いて彼方此方眺めている。よっぽど気になるようだ。
「カリンがお祭りで出店するなんて驚いたよ」
粗方見終わって満足したのかショウは真ん中の四人席に座りながら言った。
「私自身驚いているのよ。まさか出店できるなんて思ってもみなかったから」
「僕、絶対にカリンの店に食べに行くね」
「ありがとう、ラルク」
「ラルク、お祭りも良いけど勉強は大丈夫なのか?」
「勉強?」
ラルクが勉強? なんかイメージが沸かない。私はショウの言葉を受けて尋ねた。
「ああ、ラルクは12才になったら領都の全寮制の学校に通うから一昨日から住み込みの家庭教師が来ているんだ」
「うん、僕ショウ兄ちゃんと同じ学校に行く事にしたんだ」
「俺はちゃんと卒業してないけどね」
ラルクが元気よく言った後でショウがボソッと呟いた。
「へぇ、そうなんだぁ」
ショウの呟きに不穏な気配を感じた私は無難に答える。きっと学校で何かあったのだろう。でもそれは聞いちゃいけないことだという事はショウの顔を見れば分かる。
「さあ、お茶が入ったわ。良かったらこれも食べてみて」
話題を逸らすようにお茶と昨日作ったケークサレをテーブルに並べた。ケークサレを切った断面は緑豆、コーン、人参の色が散らばりカラフルでおしゃれに見える。
「へぇ、これが屋台で出す料理?」
「あっ、違うのこれはショウとラルクが来るからお茶受けとして作ったの」
「えっ? わざわざ俺たちの為に作ってくれたの?」
「うん、それはそうなんだけど、作ったって言っても簡単なのよ。混ぜて焼くだけだから」
「いや、それでも嬉しいよ」
「ねえ、もう食べていい?」
ケークサレを見て待ちきれなくなったのかラルクが声を上げた。
「ええ、もちろんいいわよ」
私はクスリと笑うと言った。
ラルクは早速口に持っていき一口齧った。
「これ、甘くないんだね。でもすごく美味しいよ」
「ふふっ、ありがとう」
「すごい、本当に美味い。カリンは天才だなぁ」
「ショウってば大袈裟よ。でも嬉しいわ」
なんだかショウのキャラが最初の印象からかけ離れて来た様に思うのは気のせいだろうか?
うーん、やっぱり人見知りのせいで出会った時は警戒していたのね。
「私が屋台で売ろうと思っているのは、アイスクリームと言う甘くて冷たいお菓子よ」
「冷たいお菓子? 氷果実のような物か?」
「氷果実? それってどんなお菓子なの? シャーベットみたいなものかしら?」
「シャーベットというものがどういうものか分からないが、お菓子っていうか、甘く煮た果物を細かく切って凍らせたものだ。夏になると領都や王都の屋台でよく売っているよ」
私は氷果実なるものを頭の中で想像した。
「ねぇ、ヨダの町ではその氷果実と言うものは売ってないのかしら?」
「うーん、どうだろう? あんまり見たこと無いなぁ。結構良い値段するから平民が嗜好品として買うのは難しいからじゃないか?」
ヨダの町には貴族は町長しかいないそうだ。町長も男爵で貴族の中では地位が低い。そうなると高額になる氷果実を売ったとしても売れないだろう。
因みに氷果実の値段は、掌に乗るほどの小さい袋に入って2,000ロンもするそうだ。平民の平均月収50,000ロンの内の2,000ロンは結構厳しいだろう。
「ふーん、なるほどね。まぁそれはともあれ、私が作ったアイスクリームを持ってくるから試食してくれるかしら?」
「「待ってました!」」
私はショウとラルクの大きな声に思わず笑みを零しながら厨房へ向かうのだった。
明日ラルクと一緒に家に来ると綴られてあった。
私はこの前クランリー農場に行ったときの事を思い出した。ショウが私を送っていくことになったとき、ラルクも一緒に行きたいと言っていたことを。でも、ロイ爺ちゃんの手伝いをするのを忘れていたから泣く泣く諦めたことを。セレンさんに怒られてシュンとしていたラルクの顔が蘇った。
ショウからの返事には「俺もラルクも楽しみにしている」と書いてあった。
その一文を見て私の頬が緩む。
そうだわ! アイスクリームもいいけど、何か軽食も作ろうかしら?
えーと、何がいいかしら?
私は、今ある食材を確認するために食品庫に向かう。
うん、ボル肉の塩漬けが少し残っているわね。あとは、野菜も結構ある。私とグレンだけだからそんなに減らないのよね。
やっぱりアイスクリームが甘いから甘くない物がいいわね。
お肉も野菜も使えるレシピ……うーんと、そうねケークサレなんか良いんじゃない? ここにある材料で作れるし、そんなに難しくないから。
よし、そうしよう。
ケークサレとはフランス料理の一つで砂糖を使わないケーキという意味だ。所謂、惣菜パンのようなものである。
前世でも良く作っていたケークサレ。冷蔵庫のあまり野菜を一掃するにも良いし、冷凍しておいて朝食や夜食にも良い。野菜たっぷりでお肉も卵も入っているので栄養的にも良い。
良い事づくしなんだよね。カラフルな野菜を使えばちょっとしたパーティーにも出せる。
さて、早速作ってみようか。
入れる野菜は、人参、緑豆、コーン。それとボル肉の塩漬け(これは私の中ではハムという認識)。
結構彩りよく出来ると思う。
その他の材料は、小麦粉、卵、バター、カッテージチーズ、牛乳、塩、胡椒。これを全部混ぜてオーブンで焼くだけ。混ぜる順番はあるけどね。前世ではこれにハーブとかも入れていたけど。
この世界にハーブ、あるよね。お茶だってあったんだから。
あっ、タブレットで調べればいいのか。
うん思った通りあるじゃない、それもこの家の近くに。しかもタイムとオレガノの二種類も。灯台下暗しとはこのことかぁ。
と言うことで、速攻採ってきて入れたら大正解。
お陰でかなり美味しく出来たのだった。グレンも絶賛していたので間違いない……たぶん。
そうそう、写真を撮るのを忘れてはいけない。お店のメニューに加えるかどうかはまだ決めてないけど念のため料理を作ったらその度写真を撮るようにしているのだ。
明日の準備が整って満足したので、お風呂に入って寝る事にした。作りながら散々食べていたグレンと私は当然のことながらお腹いっぱいで夕飯を食べることは出来なかった。
翌朝、カーテンから零れる日の光で心地よく目覚めた。ぐっすり眠れて気分も上々。
時間を見ると7時。どうやら昨日とは違ってちゃんと朝に起きることができたようだ。
私は、早速昨日フランさんから買った半袖のワンピースに着替えた。薄ピンクの生地に裾に施された小鳥と木の実が可愛らしいワンピースだ。
朝食はストックして置いた玄米おにぎりと卵とじの野菜スープで簡単に済ませた。
グレンは、『なんだケークサレとか言う物じゃないのか』とちょっとがっかりしていたけど、「ショウとラルクが来てから一緒に食べよう」と言ったらすぐに浮上した。
よっぽどケークサレが気に入ったようだ。
お茶を飲んだ後、自分の部屋に行くとキャビネットの上にある魔導カメラを手に取りソファに座った。これまで料理を作る度に撮ってきた写真を眺める。
うーん、やっぱり調味料が足りないから料理のレパートリーが限られるなぁ。
取り敢えず基本の調味料、醤油、味噌、ウスターソース、ケチャップ、マヨネーズをタブレットを使ってこの世界に存在するか調べてみたが見つからなかった。
無いなら作るしかなかなぁ? この中で一番簡単に作れるのはケチャップかなぁ?
『ふむ、どうやらショウとラルクが来た様だぞ』
私が考え事に耽っているとグレンがソファーから下りてドアの方へ歩いて行った。私もその後に続く。
店舗の入り口から外に出ると丁度ショウとラルクがこちらに向かってくるところだった。ラルクは私の姿に眼を止めるとすぐに駆けて来た。
「カリン! 呼んでくれて嬉しいよ」
「ラルク、来てくれてありがとう。ショウも」
相変わらず元気いっぱいのラルクを見てついつい笑みが零れた。
「やあ、お祭りで出店するんだって? 手紙を読んでビックリしたよ」
「ふふふっ、そうなの。数日前、買い物に行ったときにそこの店主さんに聞いたのよ。お祭りなら紹介状さえあれば誰でも出店できるって。店主さんが紹介状を書いてくれたからすぐに役場に届け出を出したの」
「へぇ、そうなんだ」
「取り敢えず中に入って」
私は二人を店の中に案内した。
「へぇ、結構中は洒落ているんだね」
エントランスに足を踏み入れたショウは内側にあるスイングドアやその両脇のステンドグラスを眺めながら言った。
「うん、ほんと、お洒落でカリンにお似合いの店だね」
ショウの感想にラルクが同意する。
「二人ともありがとう、そう言ってくれると嬉しいわ。さあ、中に入って好きな場所に座って。今お茶を入れるから」
私がそう言って促したのに二人はまだ店の中を彷徨いて彼方此方眺めている。よっぽど気になるようだ。
「カリンがお祭りで出店するなんて驚いたよ」
粗方見終わって満足したのかショウは真ん中の四人席に座りながら言った。
「私自身驚いているのよ。まさか出店できるなんて思ってもみなかったから」
「僕、絶対にカリンの店に食べに行くね」
「ありがとう、ラルク」
「ラルク、お祭りも良いけど勉強は大丈夫なのか?」
「勉強?」
ラルクが勉強? なんかイメージが沸かない。私はショウの言葉を受けて尋ねた。
「ああ、ラルクは12才になったら領都の全寮制の学校に通うから一昨日から住み込みの家庭教師が来ているんだ」
「うん、僕ショウ兄ちゃんと同じ学校に行く事にしたんだ」
「俺はちゃんと卒業してないけどね」
ラルクが元気よく言った後でショウがボソッと呟いた。
「へぇ、そうなんだぁ」
ショウの呟きに不穏な気配を感じた私は無難に答える。きっと学校で何かあったのだろう。でもそれは聞いちゃいけないことだという事はショウの顔を見れば分かる。
「さあ、お茶が入ったわ。良かったらこれも食べてみて」
話題を逸らすようにお茶と昨日作ったケークサレをテーブルに並べた。ケークサレを切った断面は緑豆、コーン、人参の色が散らばりカラフルでおしゃれに見える。
「へぇ、これが屋台で出す料理?」
「あっ、違うのこれはショウとラルクが来るからお茶受けとして作ったの」
「えっ? わざわざ俺たちの為に作ってくれたの?」
「うん、それはそうなんだけど、作ったって言っても簡単なのよ。混ぜて焼くだけだから」
「いや、それでも嬉しいよ」
「ねえ、もう食べていい?」
ケークサレを見て待ちきれなくなったのかラルクが声を上げた。
「ええ、もちろんいいわよ」
私はクスリと笑うと言った。
ラルクは早速口に持っていき一口齧った。
「これ、甘くないんだね。でもすごく美味しいよ」
「ふふっ、ありがとう」
「すごい、本当に美味い。カリンは天才だなぁ」
「ショウってば大袈裟よ。でも嬉しいわ」
なんだかショウのキャラが最初の印象からかけ離れて来た様に思うのは気のせいだろうか?
うーん、やっぱり人見知りのせいで出会った時は警戒していたのね。
「私が屋台で売ろうと思っているのは、アイスクリームと言う甘くて冷たいお菓子よ」
「冷たいお菓子? 氷果実のような物か?」
「氷果実? それってどんなお菓子なの? シャーベットみたいなものかしら?」
「シャーベットというものがどういうものか分からないが、お菓子っていうか、甘く煮た果物を細かく切って凍らせたものだ。夏になると領都や王都の屋台でよく売っているよ」
私は氷果実なるものを頭の中で想像した。
「ねぇ、ヨダの町ではその氷果実と言うものは売ってないのかしら?」
「うーん、どうだろう? あんまり見たこと無いなぁ。結構良い値段するから平民が嗜好品として買うのは難しいからじゃないか?」
ヨダの町には貴族は町長しかいないそうだ。町長も男爵で貴族の中では地位が低い。そうなると高額になる氷果実を売ったとしても売れないだろう。
因みに氷果実の値段は、掌に乗るほどの小さい袋に入って2,000ロンもするそうだ。平民の平均月収50,000ロンの内の2,000ロンは結構厳しいだろう。
「ふーん、なるほどね。まぁそれはともあれ、私が作ったアイスクリームを持ってくるから試食してくれるかしら?」
「「待ってました!」」
私はショウとラルクの大きな声に思わず笑みを零しながら厨房へ向かうのだった。
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