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第79話:流星群①
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〔ポーラ、私と一緒に東屋で見よう。星空が一番美しく見える場所なんだ。初めて見るなら、ぜひこの場所で見てほしい〕
「ありがとうございます、ルイ様。楽しみです」
その後、あっという間に時間が過ぎて夜がやってきた。
みんなでお庭の西側に向かう。
どうやら、東屋は特等席らしくて恐縮だったけど素直に嬉しい。
屋根は白いドーム状の枠組みで、吹き抜けになっているので夜空も良く見える。
エヴァちゃんたちは丘の斜面に座って眺めることになった。
ルイ様と一緒に椅子に座ったら、丘の下からエヴァちゃんたちの残念そうな声が聞こえた。
「それにしても困りましたね」
「星がまったく見えません」
『本当に迷惑なヤツらだ』
「昼間ずっと占領していたんだから、夜くらいはどいてほしいよ」
晴れてくれるよう祈っていたけど、結局空は曇りだった。
見渡す限り、ほとんどが白い雲で覆われてしまっている。
わずかな隙間から藍色の空が見えるものの、これでは一面の星空は望めない。
傍らのルイ様に話す。
「残念ながら、雲が残ってしまいましたね。昼間は一瞬雲が切れたのに……」
〔待っていなさい。今、雲をどけよう〕
ルイ様が右手を空にかざす。
上空で雲の流れるスピードが少しずつ早くなり、箒で掃いたように視界から消え去ってしまった。
一面の夜空が私たちを出迎える。
エヴァちゃんたちの歓声が上がるとともに、私も感嘆の声をあげてしまった。
「やっぱり、ルイ様の魔法はすごいですね。あんな空高くの雲をどかしてしまうなんて」
〔風を起こしただけさ。これくらいはすぐできる〕
これくらいの規模の【言霊】スキルを使ったら、私はどっと疲れていただろう。
ルイ様は魔法使いとしても最高峰の実力の持ち主だと、改めて実感する。
夜空に現れては、静かに落ちる数多の星々。
初めて見る現象や出来事はメモを書くのだけど、今回ばかりはあまりの美しさに忘れてしまった。
夜空に絶え間なく光る幾筋もの煌めき……。
頭の中で思い描いていた景色と同じ、いや、それ以上の幻想的な光景に、私はただただ感動することしかできなかった。
「ありがとうございます、ルイ様。楽しみです」
その後、あっという間に時間が過ぎて夜がやってきた。
みんなでお庭の西側に向かう。
どうやら、東屋は特等席らしくて恐縮だったけど素直に嬉しい。
屋根は白いドーム状の枠組みで、吹き抜けになっているので夜空も良く見える。
エヴァちゃんたちは丘の斜面に座って眺めることになった。
ルイ様と一緒に椅子に座ったら、丘の下からエヴァちゃんたちの残念そうな声が聞こえた。
「それにしても困りましたね」
「星がまったく見えません」
『本当に迷惑なヤツらだ』
「昼間ずっと占領していたんだから、夜くらいはどいてほしいよ」
晴れてくれるよう祈っていたけど、結局空は曇りだった。
見渡す限り、ほとんどが白い雲で覆われてしまっている。
わずかな隙間から藍色の空が見えるものの、これでは一面の星空は望めない。
傍らのルイ様に話す。
「残念ながら、雲が残ってしまいましたね。昼間は一瞬雲が切れたのに……」
〔待っていなさい。今、雲をどけよう〕
ルイ様が右手を空にかざす。
上空で雲の流れるスピードが少しずつ早くなり、箒で掃いたように視界から消え去ってしまった。
一面の夜空が私たちを出迎える。
エヴァちゃんたちの歓声が上がるとともに、私も感嘆の声をあげてしまった。
「やっぱり、ルイ様の魔法はすごいですね。あんな空高くの雲をどかしてしまうなんて」
〔風を起こしただけさ。これくらいはすぐできる〕
これくらいの規模の【言霊】スキルを使ったら、私はどっと疲れていただろう。
ルイ様は魔法使いとしても最高峰の実力の持ち主だと、改めて実感する。
夜空に現れては、静かに落ちる数多の星々。
初めて見る現象や出来事はメモを書くのだけど、今回ばかりはあまりの美しさに忘れてしまった。
夜空に絶え間なく光る幾筋もの煌めき……。
頭の中で思い描いていた景色と同じ、いや、それ以上の幻想的な光景に、私はただただ感動することしかできなかった。
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