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2章 アパートの二人
19話 彼女を助けたかっただけ
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翌朝、沙綾香さんが仕事に行った後に部屋を訪ねる。
この日は前日の会話から朝出かけると、夜遅くまで帰ってこない事が分かっている。
ノックをしても返事はない。
先ほど、出社前の彼女と少し会話していたのが聞こえていたので起きている事は確認済みである。
しかし昨日あれ程玄関を開けるなと怒鳴り散らされていたのだから、開けてくれなくて当然だとも思う。
再びノックしたが、返事は返ってこない。
「助け……て……」
そんな、心からの叫びがボソッと小声で聞こえた気がした。
「隣の部屋の西宮涼香です。
結菜ちゃん、一緒にご飯食べない?」
そう言うと、ゆっくりと玄関の扉が開いた。
「はい……」
少女は元気のない声で玄関の扉を開けてくれた。
名は「ゆいな」……昨日、自分しか居ない時は玄関を開けるなと母親にどなられていたが「三日飯抜き」と言われた事もあって食事に誘えば、もしかしたら出てきてくれるかもしれないと思った。
おそらく彼女は殆ど家の外にも出た事はなく、名前を知るのも母親だけで、この部屋の中が彼女にとって「世界の全て」なのだ。
母親以外は名前を知っている筈はなく、何故隣の住人が名前を知っているのかも不思議に思っているのではないだろうか?
「あの……大丈夫……?」
会うのは初めてだったが、とても可愛い女の子だという印象を受ける。
長袖の服と長ズボンで出てきた。
髪はボサボサだったけど、顔は傷一つなく綺麗だ。でも、おそらく服の下は殴られたり蹴られたりしたアザがあるに違いない。
「何が……?」
彼女は私の質問の意味が分からない様だった。
いや、本当に理解していないのか、それとも「分からないふり」をしているのか……。
「ありがとう……大丈夫だよ……」
少しの沈黙の後にそう呟き、私に微笑んでみせた。
その時私は、彼女が質問の意味を理解しているのだと確信した。
ちらっと見えた部屋の中はゴミの詰まったビニール袋が幾つも転がっており、悪臭が充満していた。
はっきり言って人の住む所ではない。
「何もできなくてごめん……もう、大丈夫だから……」
私は彼女を抱きしめた。
ろくに何も食べていないと思う程にガリガリで、強く抱きしめれば骨が折れてしまいそうなくらい痩せ細っていた。
「ちょっと来て……」
彼女の手を引き、私の部屋に連れ込むとテーブルの前に座らせる。
「待ってて……」
そう伝えると、炊飯器を開けてお茶碗に保温していたご飯をよそい、未祐さんのレシピを再現したハンバーグをレンジでチンしてお皿に盛り付ける。
湯呑み茶碗に沸かしていたお茶を注ぎ、テーブルに置く。
「食べて……」
いつも使っているお箸を握らせる。
「あの……もらってもいいの……?」
戸惑っている様だった。
「うん、お腹すいてるでしょ?」
無言のまま泣き出してしまった。
「ゆっくりで大丈夫だから……」
今までいろいろ我慢して耐えてきて相当辛かったのだと思う。
「何で……お姉ちゃんは私に……そんなに優しくしてくれるの……?」
涙でテーブルを濡らし、襟で顔を拭きながら聞いてきた。
そう思うのは当然だ……彼女にしてみれば私が優しくする事にメリットがある様には思えないのだろう。
「親切にするのに理由なんかいらないでしょ?
私がそうしたいからしているだけだよ?」
彼女は泣きながら何度も「ありがとう」と言い、凄い勢いでご飯を食べた。
「泣くのか、お礼を言うのか、食べるのか……ゆっくりで良いって言ってるんだから一つずつにしなさいよ……」
グーの拳握りのまま、上手くお箸を使えない彼女を見ているとちゃんとした食事をさせてもらえなかった事は容易に想像できる。
母子家庭だった事を考えると状況はよく似ており、親次第では私と彼女が逆であっても不思議ではなかった筈だと思ってしまう。
「ごちそうさま……美味しかった……」
綺麗に完食している。
「お腹いっぱいになった?おかわりは?」
お箸を置き、お皿の上に茶碗を重ねている。
「もうお腹いっぱいだよ……ごちそうさま……」
食器を湯に浸けておく。
「お腹いっぱいになったなら良かったよ。
じゃあ次はこっちきて……」
お風呂場に連れて行く。
「それはいいよ……」
何日も同じ服のままだったのだろうかと思う様な身なりをしていた。
口に出して言う事はしなかったけど服はヨレヨレで、身体は汗臭くて髪は油っぽくてベタベタな上、フケが凄い。
彼女は嫌がったが、衛生的にもかなり良くない状態だと判断した事もあって、少し強引に服を脱がして着ていたものを洗濯機に入れた。
予想通り彼女の身体は母親の暴力によりアザだらけだったけど、同情されているのだと思ってほしくなかった私は何も言わなかった。
うちのシャンプーを使用していつもと違う匂いがしてしまったら、また沙綾香さんに怒鳴られるだろう。
そう思って、隣の部屋の風呂場から石鹸を取ってきて、コレでもかと言うくらい彼女の頭と身体を綺麗に洗ってあげた。
自分の為にわざわざ沸かしてもらったのかと思われて、彼女の重荷になってしまっては善意も意味がなくなる。
そう感じたので、私も一緒に湯船に浸かる事にした。
ボロアパートのお風呂に設置された浴槽は一人で入るにも小さい程のサイズだ。
当然の事だけど、二人で入るべきものではない。
学校でいじめられていた私と同じ様に、彼女も苦しみからの救いを求めているに違いない。
颯太が助けてくれた様に、今度は私がこの子を助ける番なのだと思う。
それこそが彼に教わった「恩送り」なのだ。
「着替えは何処にあるの?
とってくるよ……」
全裸で部屋の外に出す訳にはいかないので着替えのある場所を聞く。
「え?
今着ていたのしか持ってないよ?」
外に出かける事がないから着る物も一着で良いのかもしれない。
そう考えるとアザを隠すためではなく、寒さを耐えて年中着られる服という意味で長袖長ズボンなのかもしれない。
もっと言えば、着る物がなくなるから洗濯もせず、お風呂にも入らなかったのかもしれないと思えてきた。
昨日のシャワーで濡れなかったのか?と不思議には思うけど、直接は聞けなかった。
母親が帰ってきた時にはその服を着ていないと不審に思うだろうけど、今は一旦乾くまで私の下着と服を貸しておこう。
この日は前日の会話から朝出かけると、夜遅くまで帰ってこない事が分かっている。
ノックをしても返事はない。
先ほど、出社前の彼女と少し会話していたのが聞こえていたので起きている事は確認済みである。
しかし昨日あれ程玄関を開けるなと怒鳴り散らされていたのだから、開けてくれなくて当然だとも思う。
再びノックしたが、返事は返ってこない。
「助け……て……」
そんな、心からの叫びがボソッと小声で聞こえた気がした。
「隣の部屋の西宮涼香です。
結菜ちゃん、一緒にご飯食べない?」
そう言うと、ゆっくりと玄関の扉が開いた。
「はい……」
少女は元気のない声で玄関の扉を開けてくれた。
名は「ゆいな」……昨日、自分しか居ない時は玄関を開けるなと母親にどなられていたが「三日飯抜き」と言われた事もあって食事に誘えば、もしかしたら出てきてくれるかもしれないと思った。
おそらく彼女は殆ど家の外にも出た事はなく、名前を知るのも母親だけで、この部屋の中が彼女にとって「世界の全て」なのだ。
母親以外は名前を知っている筈はなく、何故隣の住人が名前を知っているのかも不思議に思っているのではないだろうか?
「あの……大丈夫……?」
会うのは初めてだったが、とても可愛い女の子だという印象を受ける。
長袖の服と長ズボンで出てきた。
髪はボサボサだったけど、顔は傷一つなく綺麗だ。でも、おそらく服の下は殴られたり蹴られたりしたアザがあるに違いない。
「何が……?」
彼女は私の質問の意味が分からない様だった。
いや、本当に理解していないのか、それとも「分からないふり」をしているのか……。
「ありがとう……大丈夫だよ……」
少しの沈黙の後にそう呟き、私に微笑んでみせた。
その時私は、彼女が質問の意味を理解しているのだと確信した。
ちらっと見えた部屋の中はゴミの詰まったビニール袋が幾つも転がっており、悪臭が充満していた。
はっきり言って人の住む所ではない。
「何もできなくてごめん……もう、大丈夫だから……」
私は彼女を抱きしめた。
ろくに何も食べていないと思う程にガリガリで、強く抱きしめれば骨が折れてしまいそうなくらい痩せ細っていた。
「ちょっと来て……」
彼女の手を引き、私の部屋に連れ込むとテーブルの前に座らせる。
「待ってて……」
そう伝えると、炊飯器を開けてお茶碗に保温していたご飯をよそい、未祐さんのレシピを再現したハンバーグをレンジでチンしてお皿に盛り付ける。
湯呑み茶碗に沸かしていたお茶を注ぎ、テーブルに置く。
「食べて……」
いつも使っているお箸を握らせる。
「あの……もらってもいいの……?」
戸惑っている様だった。
「うん、お腹すいてるでしょ?」
無言のまま泣き出してしまった。
「ゆっくりで大丈夫だから……」
今までいろいろ我慢して耐えてきて相当辛かったのだと思う。
「何で……お姉ちゃんは私に……そんなに優しくしてくれるの……?」
涙でテーブルを濡らし、襟で顔を拭きながら聞いてきた。
そう思うのは当然だ……彼女にしてみれば私が優しくする事にメリットがある様には思えないのだろう。
「親切にするのに理由なんかいらないでしょ?
私がそうしたいからしているだけだよ?」
彼女は泣きながら何度も「ありがとう」と言い、凄い勢いでご飯を食べた。
「泣くのか、お礼を言うのか、食べるのか……ゆっくりで良いって言ってるんだから一つずつにしなさいよ……」
グーの拳握りのまま、上手くお箸を使えない彼女を見ているとちゃんとした食事をさせてもらえなかった事は容易に想像できる。
母子家庭だった事を考えると状況はよく似ており、親次第では私と彼女が逆であっても不思議ではなかった筈だと思ってしまう。
「ごちそうさま……美味しかった……」
綺麗に完食している。
「お腹いっぱいになった?おかわりは?」
お箸を置き、お皿の上に茶碗を重ねている。
「もうお腹いっぱいだよ……ごちそうさま……」
食器を湯に浸けておく。
「お腹いっぱいになったなら良かったよ。
じゃあ次はこっちきて……」
お風呂場に連れて行く。
「それはいいよ……」
何日も同じ服のままだったのだろうかと思う様な身なりをしていた。
口に出して言う事はしなかったけど服はヨレヨレで、身体は汗臭くて髪は油っぽくてベタベタな上、フケが凄い。
彼女は嫌がったが、衛生的にもかなり良くない状態だと判断した事もあって、少し強引に服を脱がして着ていたものを洗濯機に入れた。
予想通り彼女の身体は母親の暴力によりアザだらけだったけど、同情されているのだと思ってほしくなかった私は何も言わなかった。
うちのシャンプーを使用していつもと違う匂いがしてしまったら、また沙綾香さんに怒鳴られるだろう。
そう思って、隣の部屋の風呂場から石鹸を取ってきて、コレでもかと言うくらい彼女の頭と身体を綺麗に洗ってあげた。
自分の為にわざわざ沸かしてもらったのかと思われて、彼女の重荷になってしまっては善意も意味がなくなる。
そう感じたので、私も一緒に湯船に浸かる事にした。
ボロアパートのお風呂に設置された浴槽は一人で入るにも小さい程のサイズだ。
当然の事だけど、二人で入るべきものではない。
学校でいじめられていた私と同じ様に、彼女も苦しみからの救いを求めているに違いない。
颯太が助けてくれた様に、今度は私がこの子を助ける番なのだと思う。
それこそが彼に教わった「恩送り」なのだ。
「着替えは何処にあるの?
とってくるよ……」
全裸で部屋の外に出す訳にはいかないので着替えのある場所を聞く。
「え?
今着ていたのしか持ってないよ?」
外に出かける事がないから着る物も一着で良いのかもしれない。
そう考えるとアザを隠すためではなく、寒さを耐えて年中着られる服という意味で長袖長ズボンなのかもしれない。
もっと言えば、着る物がなくなるから洗濯もせず、お風呂にも入らなかったのかもしれないと思えてきた。
昨日のシャワーで濡れなかったのか?と不思議には思うけど、直接は聞けなかった。
母親が帰ってきた時にはその服を着ていないと不審に思うだろうけど、今は一旦乾くまで私の下着と服を貸しておこう。
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