699 / 761
side 野々村美咲
3
しおりを挟む
「お父様は、青木さん以外にお子さんはいらっしゃるんですか?」
「いや、いない。
俺や母さんを幸せに出来なかったから、家族を持つ資格はないなんて言って…ひとりみたいだ。」
「まぁ!」
父親の自覚がないチャラい人だったのかと思ったけど、実際は全然違うみたい。
とても責任感のある人みたいだ。
「こうして俺も幸せになれたんだから、高坂にも幸せになってほしいと思ってるよ。」
「そうですね。」
お父様にご兄弟やご両親がいらっしゃるのかどうかわからないけれど、一人の寂しさはよくわかる。
青木さんのおっしゃる通り、幸せになられてほしい。
「そういえば、お義母様にはお父様のことは…」
「実は話してない。
きっと、嫌な想いをするだろうと思って。
母は、高坂と別れる時、今後一切母さんにも俺にも会わないように言ったらしい。
今となったら、さすがにそこまでは言わないとは思うけど、それでも機嫌は良くないと思うんだ。」
きっと、そうだろうな。
お義母さんは、好き嫌いもはっきりされてるみたいだし、今でも高坂さんに対しては嫌な想いを抱かれているだろうから。
申し訳ないけど、隠しておいた方が良さそうだ。
「いや、いない。
俺や母さんを幸せに出来なかったから、家族を持つ資格はないなんて言って…ひとりみたいだ。」
「まぁ!」
父親の自覚がないチャラい人だったのかと思ったけど、実際は全然違うみたい。
とても責任感のある人みたいだ。
「こうして俺も幸せになれたんだから、高坂にも幸せになってほしいと思ってるよ。」
「そうですね。」
お父様にご兄弟やご両親がいらっしゃるのかどうかわからないけれど、一人の寂しさはよくわかる。
青木さんのおっしゃる通り、幸せになられてほしい。
「そういえば、お義母様にはお父様のことは…」
「実は話してない。
きっと、嫌な想いをするだろうと思って。
母は、高坂と別れる時、今後一切母さんにも俺にも会わないように言ったらしい。
今となったら、さすがにそこまでは言わないとは思うけど、それでも機嫌は良くないと思うんだ。」
きっと、そうだろうな。
お義母さんは、好き嫌いもはっきりされてるみたいだし、今でも高坂さんに対しては嫌な想いを抱かれているだろうから。
申し訳ないけど、隠しておいた方が良さそうだ。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説

貴方の隣で私は異世界を謳歌する
紅子
ファンタジー
あれ?わたし、こんなに小さかった?ここどこ?わたしは誰?
あああああ、どうやらわたしはトラックに跳ねられて異世界に来てしまったみたい。なんて、テンプレ。なんで森の中なのよ。せめて、街の近くに送ってよ!こんな幼女じゃ、すぐ死んじゃうよ。言わんこっちゃない。
わたし、どうなるの?
不定期更新 00:00に更新します。
R15は、念のため。
自己満足の世界に付き、合わないと感じた方は読むのをお止めください。設定ゆるゆるの思い付き、ご都合主義で書いているため、深い内容ではありません。さらっと読みたい方向けです。矛盾点などあったらごめんなさい(>_<)
捨てた騎士と拾った魔術師
吉野屋
恋愛
貴族の庶子であるミリアムは、前世持ちである。冷遇されていたが政略でおっさん貴族の後妻落ちになる事を懸念して逃げ出した。実家では隠していたが、魔力にギフトと生活能力はあるので、王都に行き暮らす。優しくて美しい夫も出来て幸せな生活をしていたが、夫の兄の死で伯爵家を継いだ夫に捨てられてしまう。その後、王都に来る前に出会った男(その時は鳥だった)に再会して国を左右する陰謀に巻き込まれていく。
公女様は愛されたいと願うのやめました。~態度を変えた途端、家族が溺愛してくるのはなぜですか?~
朱色の谷
恋愛
公爵家の末娘として生まれた幼いティアナ。
お屋敷で働いている使用人に虐げられ『公爵家の汚点』と呼ばれる始末。
お父様やお兄様は私に関心がないみたい。
ただ、愛されたいと願った。
そんな中、夢の中の本を読むと自分の正体が明らかに。
◆恋愛要素は前半はありませんが、後半になるにつれて発展していきますのでご了承ください。


【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました

果たされなかった約束
家紋武範
恋愛
子爵家の次男と伯爵の妾の娘の恋。貴族の血筋と言えども不遇な二人は将来を誓い合う。
しかし、ヒロインの妹は伯爵の正妻の子であり、伯爵のご令嗣さま。その妹は優しき主人公に密かに心奪われており、結婚したいと思っていた。
このままでは結婚させられてしまうと主人公はヒロインに他領に逃げようと言うのだが、ヒロインは妹を裏切れないから妹と結婚して欲しいと身を引く。
怒った主人公は、この姉妹に復讐を誓うのであった。
※サディスティックな内容が含まれます。苦手なかたはご注意ください。

惣菜パン無双 〜固いパンしかない異世界で美味しいパンを作りたい〜
甲殻類パエリア
ファンタジー
どこにでもいる普通のサラリーマンだった深海玲司は仕事帰りに雷に打たれて命を落とし、異世界に転生してしまう。
秀でた能力もなく前世と同じ平凡な男、「レイ」としてのんびり生きるつもりが、彼には一つだけ我慢ならないことがあった。
——パンである。
異世界のパンは固くて味気のない、スープに浸さなければ食べられないものばかりで、それを主食として食べなければならない生活にうんざりしていた。
というのも、レイの前世は平凡ながら無類のパン好きだったのである。パン好きと言っても高級なパンを買って食べるわけではなく、さまざまな「菓子パン」や「惣菜パン」を自ら作り上げ、一人ひっそりとそれを食べることが至上の喜びだったのである。
そんな前世を持つレイが固くて味気ないパンしかない世界に耐えられるはずもなく、美味しいパンを求めて生まれ育った村から旅立つことに——。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる