赤い流れ星３

side 野々村美咲

２

バタバタしてるうちに、ご両親が来られる日になった。
表札はなんとか青木に替えられた。
掃除はまぁまぁ。
青木さんは、駅まで迎えに行かれた。



なんとなくそわそわしてしまうけど、今更焦っても仕方がない。
落ち着かなきゃ。
美味しいお茶も買ってあるし、アッシュさんが美味しいロールケーキを持って来てくれている。



どんな方なのかなぁ？
そういえば、青木さんはお母さん似で、美幸さんはお父さん似だと、いつか美幸さんがおっしゃられていた。
美幸さんのお話によると、お母さんは気の強い方らしい。
そう思うと、正直言ってちょっと怖いなぁ。



（あ……）



そのうちに車の止まる音がして…
チャイムが鳴った。



「は、はいっ！」



＊



「妻の美咲さんだ。」

「初めまして、美咲さん。」

「初めまして。」



美幸さんのおっしゃる通りだった。
お母さんは青木さんに似て美人、お父さんは穏やかそうな方だった。



「遠い所、お疲れになったでしょう。」

「いえ、新幹線で来たらそんなに遠くはないわ。」



途中で、美幸さんも拾われて一緒に来られた。
なんだか、いつもと様子が違う。
すごく緊張されてるみたいだ。