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side 和彦
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「どうぞお元気で!」
「どうもありがとうございました。」
看護師さん達に見送られ、野々村さんは退院した。
俺は隣にいるだけなのに、なんだか照れくさい。
ベビーカーを押しているのは野々村さんだ。
「じゃあ、車を回してきますね。」
車に乗りこみ、まずは区役所に向かった。
何も今日じゃなくても良さそうなものだが、野々村さんが早く済ませたいというから。
区役所に、出産届けと婚姻届けを出した。
正直言って、特に感動はなかった。でも、これによって、俺と野々村さんは結婚し、子供も世間に認知されたようなものなのに、なぜ、こんなにも冷めているのだろう?
野々村さんもいつもと変わらない顔をしている。
やはり、届け出だけでは、あまり実感がないものなのか。
そんなことを考えながら、野々村さんの家に向かった。
昨日、これからどこに住むかを聞いたら、実家が良いと言われたから。
新居を買うべきかとも思ったが、住み慣れた実家の方が良いらしい。
俺もあの家にはしばらく住ませてもらっていたし、慣れているといえば慣れている。
「お疲れ様です。」
「お疲れ様でした。」
双子を座布団に並べて寝かせた。
その愛らしさに、思わず頬が緩む。
父親としての実感はまだそんなにないが、素直に可愛いとは思う。
「どうぞお元気で!」
「どうもありがとうございました。」
看護師さん達に見送られ、野々村さんは退院した。
俺は隣にいるだけなのに、なんだか照れくさい。
ベビーカーを押しているのは野々村さんだ。
「じゃあ、車を回してきますね。」
車に乗りこみ、まずは区役所に向かった。
何も今日じゃなくても良さそうなものだが、野々村さんが早く済ませたいというから。
区役所に、出産届けと婚姻届けを出した。
正直言って、特に感動はなかった。でも、これによって、俺と野々村さんは結婚し、子供も世間に認知されたようなものなのに、なぜ、こんなにも冷めているのだろう?
野々村さんもいつもと変わらない顔をしている。
やはり、届け出だけでは、あまり実感がないものなのか。
そんなことを考えながら、野々村さんの家に向かった。
昨日、これからどこに住むかを聞いたら、実家が良いと言われたから。
新居を買うべきかとも思ったが、住み慣れた実家の方が良いらしい。
俺もあの家にはしばらく住ませてもらっていたし、慣れているといえば慣れている。
「お疲れ様です。」
「お疲れ様でした。」
双子を座布団に並べて寝かせた。
その愛らしさに、思わず頬が緩む。
父親としての実感はまだそんなにないが、素直に可愛いとは思う。
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