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side 和彦
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「とにかく良かったじゃないか。
野々村さんは元気だったし、しかも、あんな可愛いカズの子供まで生まれてた。」
シュウの言葉に、何も返せなかった。
確かにシュウの言う通りだ。
心配するようなことはなかったし、それよりもおめでたいことがあったのだから。
だけど、素直には喜べなかった。
なぜ、子供が出来たことを隠して、更には俺の前から姿まで消してしまった理由がわからないから。
本当ならすぐにでも話を聞きたかった。
だけど、野々村さんは子供を産んだばかりで、心身ともに弱ってるし、俺自身も混乱してるから、今日のところは帰ることにした。
帰るのは不安でもあった。
まさかとは思うけど、入院してるところを俺に知られたから、また逃げられるんじゃないか、と。
こんな大切なことを隠していた野々村さんには怒りもあった。
だけど、嫌いにはなれない。
気持ちがざわついているのは確かだが、それでもきっと嫌いにはなれない。
(どうしてなんだ…)
すぐに話してくれてたら、俺はその場で告白し、プロポーズしただろうに。
そしたら、子供の誕生を二人で喜べたのに。
そう出来なかったことが悔しくてたまらなかった。
「とにかく良かったじゃないか。
野々村さんは元気だったし、しかも、あんな可愛いカズの子供まで生まれてた。」
シュウの言葉に、何も返せなかった。
確かにシュウの言う通りだ。
心配するようなことはなかったし、それよりもおめでたいことがあったのだから。
だけど、素直には喜べなかった。
なぜ、子供が出来たことを隠して、更には俺の前から姿まで消してしまった理由がわからないから。
本当ならすぐにでも話を聞きたかった。
だけど、野々村さんは子供を産んだばかりで、心身ともに弱ってるし、俺自身も混乱してるから、今日のところは帰ることにした。
帰るのは不安でもあった。
まさかとは思うけど、入院してるところを俺に知られたから、また逃げられるんじゃないか、と。
こんな大切なことを隠していた野々村さんには怒りもあった。
だけど、嫌いにはなれない。
気持ちがざわついているのは確かだが、それでもきっと嫌いにはなれない。
(どうしてなんだ…)
すぐに話してくれてたら、俺はその場で告白し、プロポーズしただろうに。
そしたら、子供の誕生を二人で喜べたのに。
そう出来なかったことが悔しくてたまらなかった。
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