赤い流れ星3

ルカ(聖夜月ルカ)

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side 和彦

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「それで…次の約束はもう決まったのか?」

 「約束…?」

 「そうじゃよ、次はいつ一緒に出掛けるんじゃ?」

 俺は、苦笑するしかなかった。
 大河内さんもせっかちというのかなんというのか…



「……まだそこまでは決めてませんよ。
でも、またアニメの映画に一緒に行こうって…
そんなことは言ってましたけど…」

 「そうか、そうか。
 同じ趣味を持てば、ふたりの仲もますます良くなっていくじゃろう。
 楽しみなことじゃ。」

 俺と野々村さんの報告に、大河内さんの顔はずっと綻びっぱなしだった。
シュウと美幸が仲良くなっていくことを考えると、自然にそうなっていくんだろう。



 最初は、なんとなく大河内さんには悪いイメージを持っていたが、今はそんなイメージは完全に払拭された。
 一言で言うならば、大河内さんは『善人』だ。
それ以上に、ピッタリな言葉はない。
 美幸が、自分の小説の『賢者』を設定した時に、無意識に良い人にしたのだろうが、滅多にいない程の良い人だ。



 (そんな人を悪く思ってたなんて、俺も本当に見る目がないな…あんなつまらない誤解をして…)



 思い出すと恥ずかしい限りだ。
 大河内さんと野々村さんが付き合ってるだなんて…
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