332 / 761
side 美幸
1
しおりを挟む
「カズ!ひさしぶりだなぁ!」
「ネイサン!!」
数日後、兄さん達の友達だっていう人がやって来た。
まっすぐで艶やかな黒髪が腰あたりまであって、なんだかとっても神秘的な雰囲気の人だった。
しかも、日本語もぺらぺらで日本通らしい。
何でも、この家だって元々はその人が住んでた家なんだって。
「ネイサン、こいつが妹の美幸だ。」
「そう…君が美幸さん…!
会えて嬉しいよ…!」
「わっっ!」
いきなり抱きしめられて、私はびっくりしてしまった。
特に深い意味はないってわかってても、やっぱりこういうのは驚くよね。
「今夜はパーティだよ。
ボク達の親しい友達も呼んであるんだ。」
「そうか、ありがとう!楽しみだな。」
見た目の静かな雰囲気とは裏腹に、実はけっこう陽気な人らしい。
確かに良く話すし、良く笑う。
気難しい兄さんとは違って、感じの良い人だ。
だいたいの準備は出来てたけど、ネイサンさんも一緒になってパーティの準備を続けた。
けっこうマメな人みたい。
あと少しで、野々村さん達も来るはずだ。
そうこうしてるうちに、玄関のチャイムが鳴って…
「カズーーー!久しぶり~!」
一番乗りのタカミ―さんが、兄さんの胸に飛び込んだ。
「あ、あぁ、いらっしゃい。」
「カズ!最近、お店にも来てくれないし、メールの返信もくれないし、冷たいじゃないの!」
「す、すみません…ちょ…ちょっと忙しくて…」
そう言いながら、兄さんはやんわりと身体を引き離す。
「タカミ―さん、こっちが友達のネイサンです。」
「はじめまして。」
「もうっ!さん付けなんて、水臭いじゃないの!
私、カズの恋人のタカミ―です。」
「えっ!カズ…そんな趣味あったっけ?」
「じょ、冗談だって!」
「ひどいわ、カズ!」
「い、いたっ!」
兄さんはタカミ―さんに腕をつねられて、顔を歪めていた。
本当に、タカミ―さんって面白い。
「ネイサン!!」
数日後、兄さん達の友達だっていう人がやって来た。
まっすぐで艶やかな黒髪が腰あたりまであって、なんだかとっても神秘的な雰囲気の人だった。
しかも、日本語もぺらぺらで日本通らしい。
何でも、この家だって元々はその人が住んでた家なんだって。
「ネイサン、こいつが妹の美幸だ。」
「そう…君が美幸さん…!
会えて嬉しいよ…!」
「わっっ!」
いきなり抱きしめられて、私はびっくりしてしまった。
特に深い意味はないってわかってても、やっぱりこういうのは驚くよね。
「今夜はパーティだよ。
ボク達の親しい友達も呼んであるんだ。」
「そうか、ありがとう!楽しみだな。」
見た目の静かな雰囲気とは裏腹に、実はけっこう陽気な人らしい。
確かに良く話すし、良く笑う。
気難しい兄さんとは違って、感じの良い人だ。
だいたいの準備は出来てたけど、ネイサンさんも一緒になってパーティの準備を続けた。
けっこうマメな人みたい。
あと少しで、野々村さん達も来るはずだ。
そうこうしてるうちに、玄関のチャイムが鳴って…
「カズーーー!久しぶり~!」
一番乗りのタカミ―さんが、兄さんの胸に飛び込んだ。
「あ、あぁ、いらっしゃい。」
「カズ!最近、お店にも来てくれないし、メールの返信もくれないし、冷たいじゃないの!」
「す、すみません…ちょ…ちょっと忙しくて…」
そう言いながら、兄さんはやんわりと身体を引き離す。
「タカミ―さん、こっちが友達のネイサンです。」
「はじめまして。」
「もうっ!さん付けなんて、水臭いじゃないの!
私、カズの恋人のタカミ―です。」
「えっ!カズ…そんな趣味あったっけ?」
「じょ、冗談だって!」
「ひどいわ、カズ!」
「い、いたっ!」
兄さんはタカミ―さんに腕をつねられて、顔を歪めていた。
本当に、タカミ―さんって面白い。
0
お気に入りに追加
0
あなたにおすすめの小説

エリアスとドラゴンともふもふは、今日も元気に遊んでいます!?
ありぽん
ファンタジー
アルフォート家の3男、エリアス・アルフォート3歳は、毎日楽しく屋敷の広い広い庭を、お友達のぷるちゃん(スライム)とウルちゃん(ホワイトウルフ)と一緒に走り回っておりました。
そして4歳の誕生日の日。この日は庭でエリアスの誕生日パーティーが開かれていました。その時何処からかエリアスの事を呼ぶ声が。その声を前に聞いた事があるエリアスは、声のする庭の奥へ、ぷるちゃんとウルちゃんと3人進んで行きます。そこでエリアス達を待っていたものは?
剣と魔法そしてもふもふの溢れる世界で、繰り広げられるエリアスの大冒険。周りを巻き込みながら、今日もエリアスはやらかします!
*エリアス本人登場は2話からとなります。

【完結】公爵家の末っ子娘は嘲笑う
たくみ
ファンタジー
圧倒的な力を持つ公爵家に生まれたアリスには優秀を通り越して天才といわれる6人の兄と姉、ちやほやされる同い年の腹違いの姉がいた。
アリスは彼らと比べられ、蔑まれていた。しかし、彼女は公爵家にふさわしい美貌、頭脳、魔力を持っていた。
ではなぜ周囲は彼女を蔑むのか?
それは彼女がそう振る舞っていたからに他ならない。そう…彼女は見る目のない人たちを陰で嘲笑うのが趣味だった。
自国の皇太子に婚約破棄され、隣国の王子に嫁ぐことになったアリス。王妃の息子たちは彼女を拒否した為、側室の息子に嫁ぐことになった。
このあつかいに笑みがこぼれるアリス。彼女の行動、趣味は国が変わろうと何も変わらない。
それにしても……なぜ人は見せかけの行動でこうも勘違いできるのだろう。
※小説家になろうさんで投稿始めました
陰陽道物語 ~蝶の行きついた場所~ 第三巻
海空 蒼
ファンタジー
事件の主犯格、かつて真神一族を離脱した男・夕凪の根城を突き止めた沙希たち一同。
決行に備えて、それぞれ自分の持ち場につく一方、様子がおかしい風夜とすれ違いにいる沙希。
そんな中、突如夕凪が沙希たちの元へ姿を現した。
「夕凪さんは、悪戯に戦争を引き起こそうとしているわけじゃない。あの人は目的があるんだ」
と紫雨が沙希に伝えた言葉。
夕凪は下界を目の敵にしてまで一体何を成し遂げようとしているのか……。
★こちらは「陰陽道物語 ~忍び寄る暗翳~ 第二巻」の続編になります!
ご覧になっていない方はそちらを読んでいただくことを推奨します。
※表紙のイラストは、にじジャーニーで生成し、ロゴは自分で作成して付け足しました。
明智さんちの旦那さんたちR
明智 颯茄
恋愛
あの小高い丘の上に建つ大きなお屋敷には、一風変わった夫婦が住んでいる。それは、妻一人に夫十人のいわゆる逆ハーレム婚だ。
奥さんは何かと大変かと思いきやそうではないらしい。旦那さんたちは全員神がかりな美しさを持つイケメンで、奥さんはニヤケ放題らしい。
ほのぼのとしながらも、複数婚が巻き起こすおかしな日常が満載。
*BL描写あり
毎週月曜日と隔週の日曜日お休みします。
捨てた騎士と拾った魔術師
吉野屋
恋愛
貴族の庶子であるミリアムは、前世持ちである。冷遇されていたが政略でおっさん貴族の後妻落ちになる事を懸念して逃げ出した。実家では隠していたが、魔力にギフトと生活能力はあるので、王都に行き暮らす。優しくて美しい夫も出来て幸せな生活をしていたが、夫の兄の死で伯爵家を継いだ夫に捨てられてしまう。その後、王都に来る前に出会った男(その時は鳥だった)に再会して国を左右する陰謀に巻き込まれていく。
悪役令嬢にざまぁされた王子のその後
柚木崎 史乃
ファンタジー
王子アルフレッドは、婚約者である侯爵令嬢レティシアに窃盗の濡れ衣を着せ陥れようとした罪で父王から廃嫡を言い渡され、国外に追放された。
その後、炭鉱の町で鉱夫として働くアルフレッドは反省するどころかレティシアや彼女の味方をした弟への恨みを募らせていく。
そんなある日、アルフレッドは行く当てのない訳ありの少女マリエルを拾う。
マリエルを養子として迎え、共に生活するうちにアルフレッドはやがて自身の過去の過ちを猛省するようになり改心していった。
人生がいい方向に変わったように見えたが……平穏な生活は長く続かず、事態は思わぬ方向へ動き出したのだった。

惣菜パン無双 〜固いパンしかない異世界で美味しいパンを作りたい〜
甲殻類パエリア
ファンタジー
どこにでもいる普通のサラリーマンだった深海玲司は仕事帰りに雷に打たれて命を落とし、異世界に転生してしまう。
秀でた能力もなく前世と同じ平凡な男、「レイ」としてのんびり生きるつもりが、彼には一つだけ我慢ならないことがあった。
——パンである。
異世界のパンは固くて味気のない、スープに浸さなければ食べられないものばかりで、それを主食として食べなければならない生活にうんざりしていた。
というのも、レイの前世は平凡ながら無類のパン好きだったのである。パン好きと言っても高級なパンを買って食べるわけではなく、さまざまな「菓子パン」や「惣菜パン」を自ら作り上げ、一人ひっそりとそれを食べることが至上の喜びだったのである。
そんな前世を持つレイが固くて味気ないパンしかない世界に耐えられるはずもなく、美味しいパンを求めて生まれ育った村から旅立つことに——。

果たされなかった約束
家紋武範
恋愛
子爵家の次男と伯爵の妾の娘の恋。貴族の血筋と言えども不遇な二人は将来を誓い合う。
しかし、ヒロインの妹は伯爵の正妻の子であり、伯爵のご令嗣さま。その妹は優しき主人公に密かに心奪われており、結婚したいと思っていた。
このままでは結婚させられてしまうと主人公はヒロインに他領に逃げようと言うのだが、ヒロインは妹を裏切れないから妹と結婚して欲しいと身を引く。
怒った主人公は、この姉妹に復讐を誓うのであった。
※サディスティックな内容が含まれます。苦手なかたはご注意ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる