赤い流れ星3

ルカ(聖夜月ルカ)

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side 美幸

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部屋に戻ると、スマホに着信が入ってた。
かけてくれたのは、純平君。
その名前を見ただけで、私の胸はキュンとなる。



 (今日は、新人さんと買い物に行くとか言ってたけど、もう帰ってきたんだね。)



 「わっ!」

 電話をかけようとしたら、急に着信音が鳴って……
それは、まさに今かけようとした純平君からだった。



 「はい。」

 「あ、ひかりちゃん。
 今、大丈夫?」

 「うん。
さっきはごめんね。
お風呂に入ってたんだ。」

 「ううん、僕の方こそごめんね。
 何度も電話して……」

 「私ね、今、純平君にかけようとしてたところなんだよ。
そしたら電話が鳴ったから、びっくりしちゃった。」

 「同時だなんて…なんだか気持ちが通じてるみたいで嬉しいな。」



あははは……
なんだか、とっても良い気分。
まさに、ラブラブって感じじゃない?
 純平君は声も話し方も穏やかだから、こっちの気持ちもほっとする。



 (……幸せだなぁ……)



 今の私を漫画で表すなら、目の中に星をきらきら煌かせて、周りに薔薇の花を散りばめたような感じだ。
 完全な少女漫画の世界……



「ひかりちゃん……?
どうかしたの?」

 「え……い、いや、どうもしないよ。」

 「電話はこっちからするって言ってるじゃない。
メールで知らせてって、この前話したよね?」

 「う、うん……」

 私がすずめの涙程のバイト料しかもらってないことを話したから、純平君はいつも自分から電話をかけてくれる。
こういうところも優しいんだよなぁ……



「で、どうだった?
 焼肉はおいしかった?」

 「う、うん、すっごくおいしかったよ。」

そう言いながら、私はどうしようかと心の中で焦っていた。
もちろんそれはシュウさんや慎二さんのこと。
 私はシュウさん達が来ることを知らなかったんだから、普通だったら話すよね?
そう思うのに、なぜだか決心がつかない。



 「それはそうと、今日は良いものみつかった?
どこに買い物に行ったの?」

 「え……あぁ、うん、今日はね……」

 私はなぜだか話をはぐらかし……結局、私は最後までシュウさん達のことを話さなかった。
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