赤い流れ星3

ルカ(聖夜月ルカ)

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side 野々村美咲

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 「なるほど…
そういうことじゃったか…」

おじいさんの質問に私が答えると、おじいさんはさらに突っ込んだ質問をして美幸さんのことや青木さんのことを根掘り葉掘り訊き続けた。
やはり、どう考えてもおかしい。
 話せば話す程、おじいさんの美幸さんへの関心は強過ぎるものだと感じられる。



だけど、どんな風に訊いたら良いんだろう?
おじいさんと小説の世界のあの賢者さんとの関係について…



(あ…そうだ……)



 「KEN-Gさん、これ、お土産なんです。
つまらないものですが……」

 「お土産とな?
あ、これはリッキーじゃないか!
ってことは、野々村さん…今日はあのテーマパークに?」

おじいさんは、私が手渡したぬいぐるみの入った袋を上からのぞきこみ、今日の私の行動を言い当てた。




 「はい。……美幸さんや青木さんやアッシュさんと一緒に、遊びに行って来たんです。」

 「えーーーーっっ!ええのぅ…
わしも一緒に行きたかったのう…」

おじいさんのその子供のような言葉は、心の底から言われているように聞こえた。



 「でも、今日はなにかご用があおりだったんでしょう?
また、今度、皆で一緒に行きましょうよ!
 私、実は初めて行ったんですが、とても楽しいところでしたよ。
あ…美幸さんやアッシュさんもKEN-Gさんにお土産を買われてたから、そのうち連絡があると思いますよ。」

 「そうか!それは楽しみじゃな。
 来週の半ば以降からはわしも暇が出来るから、ぜひまた皆で遊びに来るように伝えておくれ。」

 「わかりました。
ところで、KEN-Gさん…そのリッキーはファンタジーヴァージョンらしいんですけど、可愛いですよね?
……そういえば、KEN-Gさんってファンタジーで言うと…賢者さんみたいな雰囲気ですね。」



 動いた!私の放ったトラップが功を奏し、さっき、私が「ひかり」さんの名前を出した時と同様に、片方の眉毛がぴくっと動いた。



 「……そうかのう?
わしはどうせなら、勇者をやってみたいもんじゃがな…」

おじいさんは落ち着き払った様子でそう言う。
この人は、よほど注意をして見ておかないと、なかなかボロを出さない。
さすがは賢者さんってことなのかしら?
こちらも慎重に見極めなければいけないと、私の心にも気合いが入った。

 
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