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side 野々村美咲
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「い、いえ、そんなこと…
おかげで私までこんな豪勢な夕食をいただいて、しかもこんな素敵なお宅を拝見させていただけたんですから。
それに、ご近所でもなんでもない私におじいさんは優しくお話して下さって、本当に感謝してるんですよ。」
美幸さんが話してしまわれたから、私もただ笑って誤魔化してるわけにもいかず、ただ、美幸さんに呼ばれたことは迷惑なんかじゃないということを話した。
「そうだったんですか…
本当にしっかりしてない奴で申し訳ありません。
……それに、美幸…なんて格好してるんだ、全く。
もう少しマシな服はなかったのか?」
「だ、だって…
アッシュさんが普通の服で良いって…」
青木さんに注意された美幸さんは、泣き出しそうな顔をして俯いてしまった。
「あ、青木さん、私もこんな服装で来てしまってすみません。
私がもっと考えるべきでした。
申し訳ありません。」
「い、いえ、野々村さんは美幸に急に呼び出されて、事情もなにもおわかりじゃなかったんですから…」
「これ、和彦君よ。
ひか…美幸をいじめるでないぞ。」
私達の話の様子に気付いたのか、おじいさんが少し大きな声を出された。
青木さんは驚いたようにおじいさんの方に顔を向け、苦い笑いを浮かべられた。
だけど、私が気になったのは今のおじいさんの言葉。
おじいさんはまた「ひか」と言いかけられて、しかも今日が初対面の美幸さんをやっぱり呼び捨てにされた。
そりゃあ、アッシュさんのことは呼び捨てにされてるけど、それはきっとアッシュさんが外国人だからで、その証拠に青木さんのことは「和彦君」と呼ばれたもの。
なにか変だ……
でも……たとえば、このおじいさんには美幸さんと同じくらいのお孫さんがいらっしゃって、その方のお名前がひかなんとかさんとか…
そうだわ、もしかしたら、そのお孫さんが亡くなられたか何か会えない事情でもあるのかもしれない。
それで、美幸さんに特別な感情を抱かれているのかも…
おじいさんが美幸さんのペンネームがひかりさんだと知ってるっていうよりは、その方がうんと現実味があるような気がする。
ただ、聞き辛い質問だから、本当のことは聞けそうにないけれど…
おかげで私までこんな豪勢な夕食をいただいて、しかもこんな素敵なお宅を拝見させていただけたんですから。
それに、ご近所でもなんでもない私におじいさんは優しくお話して下さって、本当に感謝してるんですよ。」
美幸さんが話してしまわれたから、私もただ笑って誤魔化してるわけにもいかず、ただ、美幸さんに呼ばれたことは迷惑なんかじゃないということを話した。
「そうだったんですか…
本当にしっかりしてない奴で申し訳ありません。
……それに、美幸…なんて格好してるんだ、全く。
もう少しマシな服はなかったのか?」
「だ、だって…
アッシュさんが普通の服で良いって…」
青木さんに注意された美幸さんは、泣き出しそうな顔をして俯いてしまった。
「あ、青木さん、私もこんな服装で来てしまってすみません。
私がもっと考えるべきでした。
申し訳ありません。」
「い、いえ、野々村さんは美幸に急に呼び出されて、事情もなにもおわかりじゃなかったんですから…」
「これ、和彦君よ。
ひか…美幸をいじめるでないぞ。」
私達の話の様子に気付いたのか、おじいさんが少し大きな声を出された。
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だけど、私が気になったのは今のおじいさんの言葉。
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でも……たとえば、このおじいさんには美幸さんと同じくらいのお孫さんがいらっしゃって、その方のお名前がひかなんとかさんとか…
そうだわ、もしかしたら、そのお孫さんが亡くなられたか何か会えない事情でもあるのかもしれない。
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おじいさんが美幸さんのペンネームがひかりさんだと知ってるっていうよりは、その方がうんと現実味があるような気がする。
ただ、聞き辛い質問だから、本当のことは聞けそうにないけれど…
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