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第11章…お見合い

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「ルーファス、まことか!
まこと、フィンラの姫君がここへ来られたと申すのか?!」

国王はまだ信じられないといった表情で尋ねた。



「はい!ただ今、貴賓室にてお待ちでございます。」

「き、奇蹟だ……とにかく急がねば…!
そうだ、ルーファス!
すぐにミカエルを探して来てくれ!」

「ミカエル様をですか?
して、ミカエル様はどちらへ?」

「そんなこと言わずともわかっておろう!」

「はて…?」

ラビッツが、ルーファスにそっと耳打ちする。

「はっ!わかりました!
では、今すぐに……!」



ルーファスとラビッツは、ミカエルを探しに繁華街へと駆け出した。

ところが、まだ時間が時間のため、ミカエルの立ち寄りそうな店はどこもまだ閉まっていたり、準備中ばかりだった。



「困ったのぅ…ミカエル様は今、どこにいらっしゃるのだろう?」

「お城へお戻りではない所をみると……
あそこしかありませんな…」

ラビッツの瞳が妖しく光る。



「あそこ……?」

ラビッツがルーファスを連れて行ったのは、繁華街の奥にあるラブホ●ルの立ち並ぶ一角だった。



「おぉ~!こんな所にお城が…!
なんと!自由の女神もおるぞ!」

「おそらく、ミカエル王子はこのあたりのどこかにおられるはず……
一軒一軒当たっていくしかありません。」

「えーーーっっ!
お前と一緒にこんな所に入っていったら、お前との仲をびーえるだと誤解されるんじゃあ……」

「つまらぬことを言ってないで……ささ、参りますぞ!」

ラビッツに促され、彼の後をついていくルーファスは、行く先々で「おぅ!」「わぉ!」「ほぉ!」と奇怪な声を上げ続けた。



「ルーファス様、おかしな声を出すのはおやめ下さい!」

「だって、だって、お前も見たじゃろ?
さっきの部屋の中には…ピー!…が、あって……
それに、その隣の部屋には…ピー!…があって……」

「ルーファス様!そんなものばかり見ていないで、真面目にミカエル様を探して下さい!」
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