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「そうなんだ!
レヴは今、とても危険な状態にあって…
多分、それを助けられるのはあんたしかいないんだよ!
ネリー!どうか、レヴを助けてほしい…!
お願いだよ!」
「待って下さい。
私に何が出来るというのですか?」
「実は……」
三人は、レヴが魔石の影響でとても危険な状況にあること、そしてマイユは特別な力を持っていたことを説明した。
「私にそんな特別な力が…?
私も出来ることならレヴさんを救いたいですが、記憶を忘れてしまった私に、レヴさんを助けることが出来るのでしょうか!?」
「出来るさ!
だって…あんた以外、もう頼れる人はいないんだから…
あんたに見放されたらもうおしまいなんだから…」
「サリーさん…ですが、私は……」
ネリーは困惑していた。
先程から驚きの連続だった。
次から次に信じられないようなことを聞かされ、その上、レヴの命を救ってほしい等と大変なことを頼まれてしまい、どうしたら良いのかわからない程に混乱していた。
(私にそんなことが本当に出来るのかしら…?)
その夜、ネリーは一人で自分の護り石であるキャストライトに対話を試みた。
しかし、何度やってみても何も伝わってはこない…
(やっぱり駄目だわ…何度やってみても何もわからない…
きっと、記憶と共に私の特別な力もなくなってしまったんだわ…
こんなことを言ったら、皆、失望されるでしょうね…
私はどうすれば良いのかしら…?)
「ネリー、まだ起きてたの?」
「サリーさん…こんな時間にどうされたのですか?
眠れないのですか?」
「あぁ…全然眠れなくて…
レヴのことが急に心配でたまらなくなってきてさ。
今も星の石にお願いしてたんだ。」
「星の石…?」
「これなんだけど……願いが叶うっていう石なんだ…」
サリーがテーブルに置いたその石を見るなり、ネリーは不思議な感覚に襲われた。
星の石をそっと手に取る…
その瞬間、ネリーの心の中に星の石にかけられた溢れる想いが激流のように注ぎこんで来るのを感じた。
レヴを助けたい!という愛に包まれた激しく強い感情の波が、止めようとしても止まらない勢いでネリーの心に注ぎこんで来る。
レヴは今、とても危険な状態にあって…
多分、それを助けられるのはあんたしかいないんだよ!
ネリー!どうか、レヴを助けてほしい…!
お願いだよ!」
「待って下さい。
私に何が出来るというのですか?」
「実は……」
三人は、レヴが魔石の影響でとても危険な状況にあること、そしてマイユは特別な力を持っていたことを説明した。
「私にそんな特別な力が…?
私も出来ることならレヴさんを救いたいですが、記憶を忘れてしまった私に、レヴさんを助けることが出来るのでしょうか!?」
「出来るさ!
だって…あんた以外、もう頼れる人はいないんだから…
あんたに見放されたらもうおしまいなんだから…」
「サリーさん…ですが、私は……」
ネリーは困惑していた。
先程から驚きの連続だった。
次から次に信じられないようなことを聞かされ、その上、レヴの命を救ってほしい等と大変なことを頼まれてしまい、どうしたら良いのかわからない程に混乱していた。
(私にそんなことが本当に出来るのかしら…?)
その夜、ネリーは一人で自分の護り石であるキャストライトに対話を試みた。
しかし、何度やってみても何も伝わってはこない…
(やっぱり駄目だわ…何度やってみても何もわからない…
きっと、記憶と共に私の特別な力もなくなってしまったんだわ…
こんなことを言ったら、皆、失望されるでしょうね…
私はどうすれば良いのかしら…?)
「ネリー、まだ起きてたの?」
「サリーさん…こんな時間にどうされたのですか?
眠れないのですか?」
「あぁ…全然眠れなくて…
レヴのことが急に心配でたまらなくなってきてさ。
今も星の石にお願いしてたんだ。」
「星の石…?」
「これなんだけど……願いが叶うっていう石なんだ…」
サリーがテーブルに置いたその石を見るなり、ネリーは不思議な感覚に襲われた。
星の石をそっと手に取る…
その瞬間、ネリーの心の中に星の石にかけられた溢れる想いが激流のように注ぎこんで来るのを感じた。
レヴを助けたい!という愛に包まれた激しく強い感情の波が、止めようとしても止まらない勢いでネリーの心に注ぎこんで来る。
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