十五の石の物語

ルカ(聖夜月ルカ)

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14、銀星石(前に進む力)ワーベライト

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「では、そろそろ行こうか…」

 私はもうドレスのことは気にしないことにした。

ヴェールの予想通り、そこから先はそれほど険しい道ではなく、酒場で聞き込んだ場所へは日暮れ前に着くことが出来た。



 「多分、このあたりだと思います。」

 岩肌を掘られた跡がそこら中にたくさんあった。



 「おそらく、間違いないだろう。
このあたりを中心に探せば光の途がみつかるはずだ。」

 「星の石、本当にないのかな?」

 「これだけ堀り尽されてみつからなかったのだ。
やはり、でまかせだったのだろうな…」

 「どこかに欠片が落ちてるかもしれないよ…」

そういうとサリーは、立掛けてあった錆びたスコップを持って、そのあたりをうろうろし始めた。

 私とヴェールは暗くなる前に……と薪を探す。



やがて日が落ち、空には丸く美しい月が現れた。

 「満月は明日あたりでしょうか?」

 「そうだな。あとほんの少し…といったところだから、明日あたりかもしれないな。」

 「あの……レヴさん、ドレスのことですが…」

 「あぁ…もう気にしないでくれ。
 私も忘れることにする…」

 「サリーさんはきっと…」

 「……もう良いのだ、ヴェール…
気遣ってくれてありがとう…」

 「レヴさん……」

ヴェールは、まるで自分のことのように気落ちした顔をしていた。
 全くつまらないことをしたものだと、私は小さな溜め息を吐いた。 
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