十五の石の物語

ルカ(聖夜月ルカ)

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14、銀星石(前に進む力)ワーベライト

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次の朝、私達はでかけることをジネットに伝えた。



 「では、ジネットさん、数日程留守にしますが、よろしくお願いします。」

 「わかりました。
どうぞ、皆さん、お気をつけて。」

 星の石の山へはそう遠くはないようだった。
だが、険しい山であることと、特にたいしたものがないため訪れる人はほとんどいないらしい。

 歩き出してすぐに、私達はそれが事実だと理解した。
 人が通れるような道がほとんどないのだ。
この山がまだ賑わってる時は、もう少し歩きやすい道もあったのだろうが、今では至る所を様々な植物に覆われ、どこが道だったのかさえわからない有り様だ。

ほんの少し進んだだけでも息があがる。
 険しい山であることは間違いないが、私の疲労は激しく、全身から吹き出す大量の汗にまみれていた。



 「レヴさん、大丈夫ですか?」

 「……あぁ…大丈夫だ…」

その言葉とは裏腹に、私の口から飛び出したのはとても力のない声だった。
ヴェールは私に肩を貸してくれた。



 「すまないな…迷惑をかけて……」

 「とんでもありません。
もう少しで拓けた場所に出ます。
そこで少し休んでいきましょう。」

 拓けた場所に着くと、私はその場に倒れこんだ。
ヴェールが私に水を飲ませてくれた。
 水を飲んでもなかなか息が整わない。



 「レヴ、大丈夫かい?」

 「あぁ…心配をかけてすまない。
どうやら昨夜から少し体調が良くないようだ…」

 私にはそう言うしかなかった。
そう思いたい気持ちも強かった。
 魔石のせいだとは考えたくなかったのだ。

しばらく休んでいると、容態もようやく落ち着き、私はほっと胸を撫で下ろした。
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