322 / 449
13、薔薇輝石(結ぶ愛)ロードナイト
40
しおりを挟む
「ずいぶん遠くまで行ったのかい?」
「え、ええ…まぁ……」
「カフェからあわてて飛び出したって聞いたけど…」
「あ…あ、そうなんです。
ちょっと知ってる人をみかけて……
その方を追い掛けようと…」
「何?ジネットの探してる人の知り合いかなにか?」
「そう!そうなんです!
その方にお話を聞いたら、なにかわかるんじゃないかと思ってあわてて追い掛けたんですが、途中で見失ってしまって……
でも、なんとかみつけたくて深追いしたらどうやらそっちは見当違いの方角だったらしく、やっと諦めて戻ってきたのです。」
「そうだったのかい…
それは残念だったね。」
「ええ…でも、また頑張って探しますから!」
落胆してるかと思いきや、ジネットが意外な程元気にしていることに、サリーは少なからず驚いた。
(私ったら、とんだ大嘘吐きだわ…
サリーさん、ごめんなさい……)
「あ、そうだわ。ヴェールさんやレヴさんをお迎えに行かなくては…」
「大丈夫だよ。もうじき帰って来るさ。
それより、あたし、喉がからからなんだ。
お茶でも飲んで待ってようよ。」
二人が部屋に戻り、お茶を飲みながら話をし…あたりが暗くなった頃、ようやくレヴが戻った。
「ジネットさん!」
「レヴさん、ご心配をおかけしました。」
「いや…ご無事なら良かった…
サリー…ヴェールはまだ戻っていないのか?」
「それがまだなんだよ。」
「私、お迎えにいってまいりますわ。」
「いや、彼ももう帰って来るだろう。
今からでかけると、行き違いになってしまうかもしれない。
ここで待った方が良いでしょう。」
しかし、ヴェールはなかなか戻っては来なかった。
ヴェールが戻ったのは、それから二時間近くが過ぎ、あたりが真っ暗になった頃だった。
「ヴェールさん!」
「ジネットさん、帰ってらっしゃったんですか!」
「ええ…ご心配をおかけして、本当に申し訳ありませんでした。」
「いえ…あなたがご無事ならそれで良いのです。
本当に良かった…」
「あ~あ、レヴもヴェールも同じようなこと言っちゃって…
ジネットには本当に二人共優しいんだから。
ずるいよ……」
「え、ええ…まぁ……」
「カフェからあわてて飛び出したって聞いたけど…」
「あ…あ、そうなんです。
ちょっと知ってる人をみかけて……
その方を追い掛けようと…」
「何?ジネットの探してる人の知り合いかなにか?」
「そう!そうなんです!
その方にお話を聞いたら、なにかわかるんじゃないかと思ってあわてて追い掛けたんですが、途中で見失ってしまって……
でも、なんとかみつけたくて深追いしたらどうやらそっちは見当違いの方角だったらしく、やっと諦めて戻ってきたのです。」
「そうだったのかい…
それは残念だったね。」
「ええ…でも、また頑張って探しますから!」
落胆してるかと思いきや、ジネットが意外な程元気にしていることに、サリーは少なからず驚いた。
(私ったら、とんだ大嘘吐きだわ…
サリーさん、ごめんなさい……)
「あ、そうだわ。ヴェールさんやレヴさんをお迎えに行かなくては…」
「大丈夫だよ。もうじき帰って来るさ。
それより、あたし、喉がからからなんだ。
お茶でも飲んで待ってようよ。」
二人が部屋に戻り、お茶を飲みながら話をし…あたりが暗くなった頃、ようやくレヴが戻った。
「ジネットさん!」
「レヴさん、ご心配をおかけしました。」
「いや…ご無事なら良かった…
サリー…ヴェールはまだ戻っていないのか?」
「それがまだなんだよ。」
「私、お迎えにいってまいりますわ。」
「いや、彼ももう帰って来るだろう。
今からでかけると、行き違いになってしまうかもしれない。
ここで待った方が良いでしょう。」
しかし、ヴェールはなかなか戻っては来なかった。
ヴェールが戻ったのは、それから二時間近くが過ぎ、あたりが真っ暗になった頃だった。
「ヴェールさん!」
「ジネットさん、帰ってらっしゃったんですか!」
「ええ…ご心配をおかけして、本当に申し訳ありませんでした。」
「いえ…あなたがご無事ならそれで良いのです。
本当に良かった…」
「あ~あ、レヴもヴェールも同じようなこと言っちゃって…
ジネットには本当に二人共優しいんだから。
ずるいよ……」
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
【完結】宝石★王子(ジュエル・プリンス) ~イケメン水晶と事件解決!?~
みなづきよつば
児童書・童話
キラキラきらめく、美しい宝石たちが……
ニンゲンの姿になって登場!?
しかも、宝石たちはいろんな能力をもってるみたいで……?
宝石好き&異能力好きの方、必見です!!
※※※
本日(2024/08/24)完結しました!
よかったら、あとがきは近況ボードをご覧ください。
***
第2回きずな児童書大賞へのエントリー作品です。
投票よろしくお願いします!
***
<あらすじ>
小学五年生の少女、ヒカリはワケあってひとり暮らし中。
ある日、ヒカリのもっていたペンダントの水晶が、
ニンゲンの姿になっちゃった!
水晶の精霊、クリスと名乗る少年いわく、
宝石王子(ジュエル・プリンス)という宝石たちが目覚め、悪さをしだすらしい。
それをとめるために、ヒカリはクリスと協力することになって……?
***
ご意見・ご感想お待ちしてます!
【完結】あなたの思い違いではありませんの?
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
複数の物語の登場人物が、一つの世界に混在しているなんて?!
「カレンデュラ・デルフィニューム! 貴様との婚約を破棄する」
お決まりの婚約破棄を叫ぶ王太子ローランドは、その晩、ただの王子に降格された。聖女ビオラの腰を抱き寄せるが、彼女は隙を見て逃げ出す。
婚約者ではないカレンデュラに一刀両断され、ローランド王子はうろたえた。近くにいたご令嬢に「お前か」と叫ぶも人違い、目立つ赤いドレスのご令嬢に絡むも、またもや否定される。呆れ返る周囲の貴族の冷たい視線の中で、当事者四人はお互いを認識した。
転生組と転移組、四人はそれぞれに前世の知識を持っている。全員が違う物語の世界だと思い込んだリクニス国の命運はいかに?!
ハッピーエンド確定、すれ違いと勘違い、複数の物語が交錯する。
【同時掲載】小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/11/19……完結
2024/08/13……エブリスタ ファンタジー 1位
2024/08/13……アルファポリス 女性向けHOT 36位
2024/08/12……連載開始
アヴァロンシティ地球史博物館
明智紫苑
歴史・時代
信頼出来ない語り手は語る。過去の誰かの物語を。
当掌編集は私のライフワーク『Avaloncity Stories』第一部に含まれます。個人サイト『Avaloncity』、ライブドアブログ『Avaloncity Central Park』、小説家になろう、カクヨムなどにも掲載しております。
何度も死に戻りした悪役貴族〜自殺したらなんかストーリーが変わったんだが〜
琥珀のアリス
ファンタジー
悪役貴族であるルイス・ヴァレンタイン。彼にはある目的がある。
それは、永遠の眠りにつくこと。
ルイスはこれまで何度も死に戻りをしていた。
死因は様々だが、一つだけ変わらないことがあるとすれば、死ねば決まった年齢に戻るということ。
何度も生きては死んでを繰り返したルイスは、いつしか生きるのではなく死ぬことを目的として生きるようになった。
そして、一つ前の人生で、彼は何となくした自殺。
期待はしていなかったが、案の定ルイスはいつものように死に戻りをする。
「自殺もだめか。ならいつもみたいに好きなことやって死のう」
いつものように好きなことだけをやって死ぬことに決めたルイスだったが、何故か新たな人生はこれまでと違った。
婚約者を含めたルイスにとっての死神たちが、何故か彼のことを構ってくる。
「なんかおかしくね?」
これは、自殺したことでこれまでのストーリーから外れ、ルイスのことを気にかけてくる人たちと、永遠の死を手に入れるために生きる少年の物語。
☆第16回ファンタジー小説大賞に応募しました!応援していただけると嬉しいです!!
カクヨムにて、270万PV達成!
腹黒優等生の一軍男子に溺愛されるまでの青春ラブストーリー【高嶺の君とキズナを紡ぐ】
Alanhart
恋愛
いじめられたことが切っ掛けで不登校中の少女、成海は男性同士の恋愛に熱中するオタク腐女子。一方、突然転校してきた転校生は、学校中をにぎわせるほど美しい容姿を持ち、成績は学年トップ。抜群の運動神経を備えた完璧な優等生として注目を集めていた。
ある日、少年は、担任の先生に頼まれクラスメイトの成海の元へ学校の配布プリントを届ける係を請け負うことに。しかし、人間不信を拗らせた成海にとって、突然やってきた見知らぬ少年は恐怖の存在でしかない。
きっと、嫌がらせに来たに違いないと、頑なに心を閉ざす成海だったが。結局、一緒に勉強することになってーー。
『何があっても、俺がきみをまもるから』
自分の容姿に自信がないぽっちゃりが美少年と紡ぐ、友情から恋へと続くスクール青春ラブストーリー‼︎
※主人公は痩せません。
※暴力表現や、いじめ表現があります。
※中学生時代(友情)→高校時代(恋愛)→成人(溺愛)へと進んでいきます。
※しっかりとストーリーやキャラクターを楽しみたい方向けです。中学生時代の様々な過程を経て、美少年が主人公に恋をしていきます。
※サクッと恋愛のみを楽しみたい方には向きません。
※舞台は現代日本ですが、ICT教育が普及した後の中学校を想定しています。連絡物やテストは電子化されてる設定ですが、紙の教科書やノートの使用がまだされている描写があります。また、作者自身がICT教育への解像度が低いため、多分に想像も含まれます。その点を合わせて、フィクションとしてお楽しみください。
※【カクヨム先行公開中】その他、各小説サイトにも連載しています。
乾坤一擲
響 恭也
SF
織田信長には片腕と頼む弟がいた。喜六郎秀隆である。事故死したはずの弟が目覚めたとき、この世にありえぬ知識も同時によみがえっていたのである。
これは兄弟二人が手を取り合って戦国の世を綱渡りのように歩いてゆく物語である。
思い付きのため不定期連載です。
【ライト版】元死にたがりは、異世界で奴隷達と自由気ままに生きていきます。
産屋敷 九十九
ファンタジー
異世界ファンタジー×恋愛
突如として剣と魔法の異世界へ転移した主人公。
転移直前の記憶がないままライトノベルの内容を思い出しつつ、神なる者の助言を求めて教会へと向かう。
教会で会った神の願いは主人公の幸福のみ。魔王を倒せ!など果たすべき使命はなかった。
そして、主人公のチートは無限にお金が使えるというもの。誰もが魔力を持っているのが当たり前であるこの異世界で、唯一の魔力無しだった。しかし、魔力無しで異世界に連れてきたのは、どうやら神の考えがあったようで──。
さすがに魔力無し、ほぼ知識無しでは無防備で危険。抵抗はあったものの、身を守らなくてはならないので、しぶしぶ奴隷を買うことにしました。
*素人です。暖かく見守ってください。
※下ネタ注意
※テンポは悪いです。
※設定おかしかったらすみません。
※のんびり更新
※表紙の出典は近況ボードへ
悪女の指南〜媚びるのをやめたら周囲の態度が変わりました
結城芙由奈
恋愛
【何故我慢しなければならないのかしら?】
20歳の子爵家令嬢オリビエは母親の死と引き換えに生まれてきた。そのため父からは疎まれ、実の兄から憎まれている。義母からは無視され、異母妹からは馬鹿にされる日々。頼みの綱である婚約者も冷たい態度を取り、異母妹と惹かれ合っている。オリビエは少しでも受け入れてもらえるように媚を売っていたそんなある日悪女として名高い侯爵令嬢とふとしたことで知りあう。交流を深めていくうちに侯爵令嬢から諭され、自分の置かれた環境に疑問を抱くようになる。そこでオリビエは媚びるのをやめることにした。するとに周囲の環境が変化しはじめ――
※他サイトでも投稿中
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる