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13、薔薇輝石(結ぶ愛)ロードナイト

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二人の気持を考えると、私の胸には熱いものがこみあげた。



 (二人の気持ちはありがたいが、その好意に甘えて良いはずはない。
いや、だからこそ甘えられない…

だが、今、そんなことを言っても二人が聞き入れるわけはない。

 幸いにも、今は指輪がはずれないだけだ。
 他に何事かが起きているわけではない。

 今は現状維持だ…
森の民の村を探し出し、ヴェールと引き合わせること。
 何事かが起きるまでは、ただそれだけを考えていこう…)

 私の気持ちは固まった。



 「ヴェール、いつもの薬持ってるかい?」

 「ええ、ありますよ。」

 「ホント、馬鹿なんだから…!」

サリーはブツブツと文句を言いながら、私の傷付いた指に薬を塗り、包帯を巻き直してくれた。



 「あんたね、こんなことしてたら、指が動かなくなるよ!
こんなことは二度としないこと!わかったね!
それから、石に何か変わったことがあったら、すぐに言うんだよ。
あんた、馬鹿なんだからどうせまともなことは考えられないんだから、私達にすぐに言うんだよ!」

 「……わかった…」



 (…何かがあっても、言えるわけなどないではないか…)

 心の中ではそう思いながらも私はサリーの言葉に頷いてみせた。



 「とりあえず、このことはジネットには黙っとこうね。」

 「当然だ…
彼女には関係のないことだ…」

 「そうだね。
ジネットには大切な人もいるんだもんね。
そういえば、ジネットの用事って何なのさ?」

 「例の方の手掛りがみつかったようです。」

 「そっか~…
それは良かった…!
じゃ、もしかしたら、ここでジネットとは分かれることになるかもしれないね。
あ!これってもしかしたら、愛の洞窟のロードナイトのおかげだったりして?!」

 「私も実はそうではないかと思ったんですよ。
 本当にあの石はすごい石だったんですね!」

 
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