十五の石の物語

ルカ(聖夜月ルカ)

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13、薔薇輝石(結ぶ愛)ロードナイト

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「待たせた…」

 「何か、お祈りして来たのかい?」

 「……あぁ…」

 「そっか。良かったね。きっと叶うよ。」

 「レヴさん、このあたりは、とても気持ちの良い所ですから、少し散策していきませんか…?」

 「…そうだな…」

 薔薇の花は、洞窟のまわり以外には咲いていなかったが、そのあたりには木や花がとても多く、空気さえもがおいしく感じられた。



 「本当に良い所ですね~…」

 「そうだね。
ジネットはこういう場所好きだよね。
……ねぇ、ところでジネットはさっき何をお祈りしたのさ?
やっぱり例の人のこと?」

またサリーの悪い癖が始まった。



 「もちろん、それもあります……
でも、それだけじゃありませんわ。」

 「何?何?
 他にはなにをお祈りしたのさ?」

 「母のことや、皆さんのこと……その他にもいろいろですわ。」

 聞きたがるサリーに、ジネットの口は重い。



 「いろいろかぁ……」

 「じゃ、ヴェール、あんたは?」

 「私ですか?
 私も……まぁ、いろいろですね。」

 「何だい。二人共、いろいろ、いろいろ…って……」

 「レヴさんは?」

 「……私も……いろいろ…だな……」

 「もうっっ!!」

サリーは子供のように頬を膨らませる。



 日が暮れるまであたりを散策し、私達はゆっくりと宿に戻った。

けっこう歩いたはずなのに、この晩もまた私は食が進まず、あまり話す気分にもなれなかった。



 「ヴェール、ちょっと飲みに行かない?」

 「私はアルコールは……」

 「いいから、いいから。」


サリーは気乗りしない様子のヴェールの背中を押し出すように、強引に外に連れ出した。 
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