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9、十字石(中心的な存在)スタウロライト
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私達の新たな旅が始まった。
今回の旅はまさにあてのない旅。
どこへ行くべきかがわからないまま進むのは、旅の始まりの頃と同じだった。
「このあたりって環境は最高だよね!緑が一杯だし、空気もおいしい…!」
「……緑以外にはなんにもありませんね…」
う~んと伸びをして、気持ちよさそうにするサリーに向かって、ヴェールが水を差すような言葉をぽつりと呟いた。
やはり、ヴェールはジネットのことがひっかかっているのだろう。
だから、気が晴れないのだ。
ヴェールが気落ちするのは無理もない話だ。
旅立つ日にさえ、彼女は現れなかったのだから…
ヴェールにとってはあれが初恋のようなものだったのだろう…
初めて抱いた淡い恋心…
もともと諦めていた想いだとはいえ、彼女の態度はあまりにもつれないものだった。
彼は私が思う以上に深く傷付いているのかもしれない。
出来るだけ気遣ってやらなければ……
今回の旅はまさにあてのない旅。
どこへ行くべきかがわからないまま進むのは、旅の始まりの頃と同じだった。
「このあたりって環境は最高だよね!緑が一杯だし、空気もおいしい…!」
「……緑以外にはなんにもありませんね…」
う~んと伸びをして、気持ちよさそうにするサリーに向かって、ヴェールが水を差すような言葉をぽつりと呟いた。
やはり、ヴェールはジネットのことがひっかかっているのだろう。
だから、気が晴れないのだ。
ヴェールが気落ちするのは無理もない話だ。
旅立つ日にさえ、彼女は現れなかったのだから…
ヴェールにとってはあれが初恋のようなものだったのだろう…
初めて抱いた淡い恋心…
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