110 / 449
5、藍晶石(豊かな想像力)カイヤナイト
26
しおりを挟む
「良い報せだ。
ミカエルさんのおかげで、ジャンの家にキャストライトを売りに来ていた行商の方の手がかりがわかったのだ。」
「えっ!本当ですか?」
「ヴェール、良かったね!」
「これからその人の手がかりを求めて出掛けることにしよう!」
「手がかりって…まだ、その人がみつかったわけじゃないのかい?」
「それはまだなのだが…」
せっかく盛り上がりかけた話がサリーの一言で、また沈みかけた。
「おっと、忘れるところだった。」
そう言うと、ミカエルは地図と手紙を持ち出し、レヴの前に差し出した。
「これを元締めに渡しな。ここからはちょっと遠いんだがそれほど込み入った道じゃないから迷いはしないと思う。
念のため地図描いといたからこれがありゃあ大丈夫だな。」
「何から何まで、本当にありがとうございました。」
「何を言ってんだい。
わしに生きる希望を与えてくれたのはあんたじゃないか。
礼をいうのはこっちの方さ!」
「何?何?何の話?」
サリーは興味深げに二人の話に割り込む。
「用事がすんだらまたここに立ち寄ってくんなよ。
今度来た時、ここはきっとレストランになってるからな!」
「えっ?!おじいちゃん、レストラン始めるの?」
「レストランは言いすぎか…
ま、そんなたいした店じゃないけど、食べ物屋を始めるつもりでな。」
「へぇ~…おじいちゃんの腕ならやってけるよ!
こんなにおいしいんだもん!
そうだ!用が片付いたら、あたしが店を手伝ってあげるよ!」
「そいつはたのもしいや。
あんたみたいなべっぴんさんに手伝ってもらったら、繁盛間違いなしだな!」
「その代わり、私の給金は高いよ!」
サリーとミカエルは顔を見合せ、大きな声で笑う。
サリーが今までどんな暮らしをしていたのかはわからないが、本当にここでミカエルの手伝いでもしながら穏やかに暮らしていければ良いかもしれない…
私はふと、そんなことを考えた。
ミカエルさんのおかげで、ジャンの家にキャストライトを売りに来ていた行商の方の手がかりがわかったのだ。」
「えっ!本当ですか?」
「ヴェール、良かったね!」
「これからその人の手がかりを求めて出掛けることにしよう!」
「手がかりって…まだ、その人がみつかったわけじゃないのかい?」
「それはまだなのだが…」
せっかく盛り上がりかけた話がサリーの一言で、また沈みかけた。
「おっと、忘れるところだった。」
そう言うと、ミカエルは地図と手紙を持ち出し、レヴの前に差し出した。
「これを元締めに渡しな。ここからはちょっと遠いんだがそれほど込み入った道じゃないから迷いはしないと思う。
念のため地図描いといたからこれがありゃあ大丈夫だな。」
「何から何まで、本当にありがとうございました。」
「何を言ってんだい。
わしに生きる希望を与えてくれたのはあんたじゃないか。
礼をいうのはこっちの方さ!」
「何?何?何の話?」
サリーは興味深げに二人の話に割り込む。
「用事がすんだらまたここに立ち寄ってくんなよ。
今度来た時、ここはきっとレストランになってるからな!」
「えっ?!おじいちゃん、レストラン始めるの?」
「レストランは言いすぎか…
ま、そんなたいした店じゃないけど、食べ物屋を始めるつもりでな。」
「へぇ~…おじいちゃんの腕ならやってけるよ!
こんなにおいしいんだもん!
そうだ!用が片付いたら、あたしが店を手伝ってあげるよ!」
「そいつはたのもしいや。
あんたみたいなべっぴんさんに手伝ってもらったら、繁盛間違いなしだな!」
「その代わり、私の給金は高いよ!」
サリーとミカエルは顔を見合せ、大きな声で笑う。
サリーが今までどんな暮らしをしていたのかはわからないが、本当にここでミカエルの手伝いでもしながら穏やかに暮らしていければ良いかもしれない…
私はふと、そんなことを考えた。
0
お気に入りに追加
3
あなたにおすすめの小説
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
人生を共にしてほしい、そう言った最愛の人は不倫をしました。
松茸
恋愛
どうか僕と人生を共にしてほしい。
そう言われてのぼせ上った私は、侯爵令息の彼との結婚に踏み切る。
しかし結婚して一年、彼は私を愛さず、別の女性と不倫をした。
愚者による愚行と愚策の結果……《完結》
アーエル
ファンタジー
その愚者は無知だった。
それが転落の始まり……ではなかった。
本当の愚者は誰だったのか。
誰を相手にしていたのか。
後悔は……してもし足りない。
全13話
☆他社でも公開します
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
【完結】仰る通り、貴方の子ではありません
ユユ
恋愛
辛い悪阻と難産を経て産まれたのは
私に似た待望の男児だった。
なのに認められず、
不貞の濡れ衣を着せられ、
追い出されてしまった。
実家からも勘当され
息子と2人で生きていくことにした。
* 作り話です
* 暇つぶしにどうぞ
* 4万文字未満
* 完結保証付き
* 少し大人表現あり
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
10年間の結婚生活を忘れました ~ドーラとレクス~
緑谷めい
恋愛
ドーラは金で買われたも同然の妻だった――
レクスとの結婚が決まった際「ドーラ、すまない。本当にすまない。不甲斐ない父を許せとは言わん。だが、我が家を助けると思ってゼーマン伯爵家に嫁いでくれ。頼む。この通りだ」と自分に頭を下げた実父の姿を見て、ドーラは自分の人生を諦めた。齢17歳にしてだ。
※ 全10話完結予定
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
〖完結〗その子は私の子ではありません。どうぞ、平民の愛人とお幸せに。
藍川みいな
恋愛
愛する人と結婚した…はずだった……
結婚式を終えて帰る途中、見知らぬ男達に襲われた。
ジュラン様を庇い、顔に傷痕が残ってしまった私を、彼は醜いと言い放った。それだけではなく、彼の子を身篭った愛人を連れて来て、彼女が産む子を私達の子として育てると言い出した。
愛していた彼の本性を知った私は、復讐する決意をする。決してあなたの思い通りになんてさせない。
*設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。
*全16話で完結になります。
*番外編、追加しました。
![](https://www.alphapolis.co.jp/v2/img/books/no_image/novel/love.png?id=38b9f51b5677c41b0416)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる