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2、黒水晶(規律と守護)モリオン
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「どこなのです?それは!」
「十字架を探すのです。」
「十字架……?」
西の塔の魔女の言葉は、あまりにも曖昧なもので、私は思わず聞き返してしまった。
「そうです……これ以上は私が言わずとも、きっと自然に導かれていくはずです。
あなたは今とても大きな運命の渦に飲み込まれている。
その渦は大きすぎて、あなたを今助け出すことは出来ないけれど、そのうちきっと抜け出す機会が現れます。
それまでは、流れに逆らわず、自然に身を任せるのが一番良い方法なのです。」
「……わかりました。
いろいろとありがとうございました。」
納得したわけではなかったが、きっとこれ以上は、何を訊いても無駄なような気がした。
「いいえ…手の込んだことをしてごめんなさいね。
あなたとはまたいずれ出会うことになるでしょう。」
「あ…あの…」
別れ間際になって、サリーがおずおずと前へ進み出た。
「つまらないことなんですが…」
「なぁに?」
「西の塔っていうのはどこにあるんですか?
だって、あの…あなたは『西の塔の魔女』って呼ばれているでしょう?」
西の塔の魔女は、静かに微笑みながら答えた。
「それは誰かが勝手に作り出したもの……私には家なんてあってもなくても良いものだから、決まった住処と言う物は持たないのですよ。
この世には、勝手に作り出されたものがうんざりするほどたくさんあるわね…」
西の塔の魔女はそう言って小さく笑った。
「十字架を探すのです。」
「十字架……?」
西の塔の魔女の言葉は、あまりにも曖昧なもので、私は思わず聞き返してしまった。
「そうです……これ以上は私が言わずとも、きっと自然に導かれていくはずです。
あなたは今とても大きな運命の渦に飲み込まれている。
その渦は大きすぎて、あなたを今助け出すことは出来ないけれど、そのうちきっと抜け出す機会が現れます。
それまでは、流れに逆らわず、自然に身を任せるのが一番良い方法なのです。」
「……わかりました。
いろいろとありがとうございました。」
納得したわけではなかったが、きっとこれ以上は、何を訊いても無駄なような気がした。
「いいえ…手の込んだことをしてごめんなさいね。
あなたとはまたいずれ出会うことになるでしょう。」
「あ…あの…」
別れ間際になって、サリーがおずおずと前へ進み出た。
「つまらないことなんですが…」
「なぁに?」
「西の塔っていうのはどこにあるんですか?
だって、あの…あなたは『西の塔の魔女』って呼ばれているでしょう?」
西の塔の魔女は、静かに微笑みながら答えた。
「それは誰かが勝手に作り出したもの……私には家なんてあってもなくても良いものだから、決まった住処と言う物は持たないのですよ。
この世には、勝手に作り出されたものがうんざりするほどたくさんあるわね…」
西の塔の魔女はそう言って小さく笑った。
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