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2、黒水晶(規律と守護)モリオン
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「な、なにを…」
「まぁ、黙って座っていなされ。
こう見えても、この子はすごい力の持ち主でな。」
サリーは、ぶつぶつと小声で文句を言ってたが、それがおさまると胸の前で手をあわせ、呪文のようなものを唱え始めた。
そのうちにサリーの顔が別人のように引き締まっていき、まわりに張り詰めた空気がたちこめる。
私は、なにやら得体の知れぬ緊張感がひしひしと伝わって来るのを感じていた。
サリーはおもむろにカードを取り出し、それをシャッフルすると、小さなテーブルの上に裏向けに並べ始めた。
それは、タロットカードと呼ばれるものだ。
占いにはあまり関心のない私にも、そのくらいの知識はあった。
サリーはカードを並べ終えると、一度深く息を吸ってから、神妙な面持ちで一枚一枚、表に返していく。
裏向きのカードが表を向くにつれ、サリーの顔から血の気がひいていく。
ふと見ると、ピェールの表情もサリーと同様に怯えたような顔に変わっていた。
私にはタロットカードの意味はわからない。
しかし、何かとても良くない結果が出ていることは、二人の様子やカードの不気味な絵柄をみれば、容易に察しがついた。
さらに強まる緊迫感……
最後のカードを返した時、サリーは一瞬、気を失ったかのようにテーブルに突っ伏し、数枚のカードがばさりと床に舞い散った。
「サリー!しっかりしろ!」
ピェールがサリーの上体を揺さ振る。
意識を取り戻したサリーの瞳はぼんやりと見開き、その顔は色を失い、まるで死人のようだった。
「サリー…」
「ピェール……だめだよ。これは、あたしの手には負えないよ。」
「手に負えんじゃと?
一体、どういうことなんじゃ?!」
サリーはそれには答えず、私に哀れみを込めた瞳を向けた。
「……あんた…
…大変なことになってるよ…」
「まぁ、黙って座っていなされ。
こう見えても、この子はすごい力の持ち主でな。」
サリーは、ぶつぶつと小声で文句を言ってたが、それがおさまると胸の前で手をあわせ、呪文のようなものを唱え始めた。
そのうちにサリーの顔が別人のように引き締まっていき、まわりに張り詰めた空気がたちこめる。
私は、なにやら得体の知れぬ緊張感がひしひしと伝わって来るのを感じていた。
サリーはおもむろにカードを取り出し、それをシャッフルすると、小さなテーブルの上に裏向けに並べ始めた。
それは、タロットカードと呼ばれるものだ。
占いにはあまり関心のない私にも、そのくらいの知識はあった。
サリーはカードを並べ終えると、一度深く息を吸ってから、神妙な面持ちで一枚一枚、表に返していく。
裏向きのカードが表を向くにつれ、サリーの顔から血の気がひいていく。
ふと見ると、ピェールの表情もサリーと同様に怯えたような顔に変わっていた。
私にはタロットカードの意味はわからない。
しかし、何かとても良くない結果が出ていることは、二人の様子やカードの不気味な絵柄をみれば、容易に察しがついた。
さらに強まる緊迫感……
最後のカードを返した時、サリーは一瞬、気を失ったかのようにテーブルに突っ伏し、数枚のカードがばさりと床に舞い散った。
「サリー!しっかりしろ!」
ピェールがサリーの上体を揺さ振る。
意識を取り戻したサリーの瞳はぼんやりと見開き、その顔は色を失い、まるで死人のようだった。
「サリー…」
「ピェール……だめだよ。これは、あたしの手には負えないよ。」
「手に負えんじゃと?
一体、どういうことなんじゃ?!」
サリーはそれには答えず、私に哀れみを込めた瞳を向けた。
「……あんた…
…大変なことになってるよ…」
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