上 下
16 / 34
パソコン(おとめ座)

しおりを挟む
パソコンを開き、メールソフトを立ち上げる。
これが、私の帰宅後最初の作業。



(来てる、来てる)



メールの受信を確認すると、私は服を部屋儀に着替え、ちょっとした雑用を済ませて、再び、パソコンの前に座った。



「そろそろそっちも涼しくなって来た頃かな?
こういう時期は風邪ひきやすいから注意してよ。
じゃ、また後で…待ってるね!」


たったこれだけの短いメールでも彼と繋がってることが感じられ、私は大きな安心感を覚える。



「こっちはこのごろ急に寒くなったよ。
だから、会社でも風邪ひいてる人が増えて来てる。
私は今の所大丈夫だけどね。
じゃあ、いつもの時間にね!」



(さてと…ごはんでも作るかな…)

メールの返信を終えた私は、ちょっと良い気分で台所へ向かった。







「そっか~…
それは、酷いね。
麻衣が怒るの無理ないよ。
でも、そんなの気にしちゃだめだよ。
そんな奴、気にする必要もない奴なんだから。」

「……うん、わかった。
いつもつまんない愚痴ばっかり言ってごめんね。」

「ばーか。
俺は、今、離れた場所にいるけど、こうして麻衣のこと聞かせてもらえるだけで嬉しいんだよ。
それが愚痴だって、全然構わない。」



知史は本当に優しい。
会社の愚痴でもなんでもいやがらずに聞いてくれる。
知史のいる所は、こことは4時間の時差があるからもう真夜中なのに、いつも起きててスカイプの相手をしてくれる。
仕事に差し障りが出たらいけないと気にはなるんだけど、知史はそんなこと気にすることないって、いつも私が満足する程度に話してくれる。



「じゃ…また明日ね。
愛してるよ、麻衣。」

「知史…私もよ、おやすみなさい。」
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

ラッキーアイテムお題短編集7

ルカ(聖夜月ルカ)
ファンタジー
オール1ページの超短編集です。

ラッキーアイテムお題短編集2

ルカ(聖夜月ルカ)
ファンタジー
ラッキーアイテムをお題にした短編集・第2弾です。

ラッキーアイテムお題短編集6

ルカ(聖夜月ルカ)
ファンタジー
星座のラッキーアイテムをお題に書いた短編集です。

ラッキーアイテムお題短編集1

ルカ(聖夜月ルカ)
ファンタジー
ラッキーアイテムをお題にした短編集です。

今日の授業は保健体育

にのみや朱乃
恋愛
(性的描写あり) 僕は家庭教師として、高校三年生のユキの家に行った。 その日はちょうどユキ以外には誰もいなかった。 ユキは勉強したくない、科目を変えようと言う。ユキが提案した科目とは。

保健室の秘密...

とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。 吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。 吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。 僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。 そんな吉田さんには、ある噂があった。 「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」 それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。

1ページ劇場①

ルカ(聖夜月ルカ)
ファンタジー
お題に沿って、(ほぼ)1ページで書いたお話たち。

獣人の里の仕置き小屋

真木
恋愛
ある狼獣人の里には、仕置き小屋というところがある。 獣人は愛情深く、その執着ゆえに伴侶が逃げ出すとき、獣人の夫が伴侶に仕置きをするところだ。 今夜もまた一人、里から出ようとして仕置き小屋に連れられてきた少女がいた。 仕置き小屋にあるものを見て、彼女は……。

処理中です...