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ポッキーゲーム
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(どうか、松本さんと…!!)
私は一心に祈った。
今日は、久しぶりの婚活パーティー。
全く期待はしてなかった。
なんというか…ここ数年、ろくな出会いがなかったから、諦めの境地っていうか…
誘われたから来てみたものの、今日も良い出会いなんてあるはずがないと思ってた。
だけど、奇跡が起きた。
一目惚れする男性がいたんだ。
それは、営業マンの松本瞬さん。
有象無象の今日のメンバーの中で、彼だけが輝いて見えた。
彼と仲良くなりたい!お付き合いがしたい!
でも、今日の女子メンバーはきっとみんな松本さんを狙ってる。
それは、みんなの目を見ればわかる。
どうすれば良い?
どうすれば、皆を出し抜いて松本さんと仲良くなれるんだろう?
今日の女子メンバーは、皆、似たようなレベルの子ばかりだ。
あぁ、こんなことなら、もっとおしゃれをしてくれば良かった。
でも、今更、そんなことを言ってももう遅い。
「じゃあ、今からポッキーゲームをしましょう!」
ポッキーゲーム?
なんてベタなことを…
でも、もしも、松本さんと出来たら…
(きゃーーー)
その光景を想像したら、幸福感で顔が熱くなった。
「まずは、女性、山下さん……男性は野田さん。」
名前を書いた紙の入った箱から、男性、女性1名ずつが選ばれた。
歓声の中、二人のポッキーゲームが始まった。
少しずつ、二人の距離が近付いて…
「あ!山下さんが口を離しました。野田さん、勝利!」
男性軍から拍手がわきあがる。
「次は、女性、渡辺さん、男性、有田さん!」
次々と名前が呼ばれ、呼ばれてないのはあと二人となった。
私も松本さんもまだ呼ばれてない。
私が松本さんとあたる確率は2分の1!
「次、女性、大橋さん……男性、松本さん。」
(や、やった!!)
喜んだのも束の間…
「あ、失礼。男性は松木さんでした!」
私はハートがひび割れる音を聞いた。
それと同時に、松木だなんて紛らわしい苗字のその男性に理不尽な憎しみを滾らせた。
(くそー!なんで、こいつなんだ!)
私は松木を睨みつけていた。
興奮で鼻息も荒くなる。
(なんで、私の相手がこんな奴なのよ!)
怒りで体がぶるぶる震えた。
「あわわ……」
「松木さんが口を離しました。
大橋さんの勝ち~!」
勝ったからって、何なんだ!?
松本さんと他の女性とのポッキーゲームなんて見たくない。
私はそっと会場を後にした。
私は一心に祈った。
今日は、久しぶりの婚活パーティー。
全く期待はしてなかった。
なんというか…ここ数年、ろくな出会いがなかったから、諦めの境地っていうか…
誘われたから来てみたものの、今日も良い出会いなんてあるはずがないと思ってた。
だけど、奇跡が起きた。
一目惚れする男性がいたんだ。
それは、営業マンの松本瞬さん。
有象無象の今日のメンバーの中で、彼だけが輝いて見えた。
彼と仲良くなりたい!お付き合いがしたい!
でも、今日の女子メンバーはきっとみんな松本さんを狙ってる。
それは、みんなの目を見ればわかる。
どうすれば良い?
どうすれば、皆を出し抜いて松本さんと仲良くなれるんだろう?
今日の女子メンバーは、皆、似たようなレベルの子ばかりだ。
あぁ、こんなことなら、もっとおしゃれをしてくれば良かった。
でも、今更、そんなことを言ってももう遅い。
「じゃあ、今からポッキーゲームをしましょう!」
ポッキーゲーム?
なんてベタなことを…
でも、もしも、松本さんと出来たら…
(きゃーーー)
その光景を想像したら、幸福感で顔が熱くなった。
「まずは、女性、山下さん……男性は野田さん。」
名前を書いた紙の入った箱から、男性、女性1名ずつが選ばれた。
歓声の中、二人のポッキーゲームが始まった。
少しずつ、二人の距離が近付いて…
「あ!山下さんが口を離しました。野田さん、勝利!」
男性軍から拍手がわきあがる。
「次は、女性、渡辺さん、男性、有田さん!」
次々と名前が呼ばれ、呼ばれてないのはあと二人となった。
私も松本さんもまだ呼ばれてない。
私が松本さんとあたる確率は2分の1!
「次、女性、大橋さん……男性、松本さん。」
(や、やった!!)
喜んだのも束の間…
「あ、失礼。男性は松木さんでした!」
私はハートがひび割れる音を聞いた。
それと同時に、松木だなんて紛らわしい苗字のその男性に理不尽な憎しみを滾らせた。
(くそー!なんで、こいつなんだ!)
私は松木を睨みつけていた。
興奮で鼻息も荒くなる。
(なんで、私の相手がこんな奴なのよ!)
怒りで体がぶるぶる震えた。
「あわわ……」
「松木さんが口を離しました。
大橋さんの勝ち~!」
勝ったからって、何なんだ!?
松本さんと他の女性とのポッキーゲームなんて見たくない。
私はそっと会場を後にした。
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