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居酒屋にて

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「ポッキーの日だと?
みんな、間違ってやがる。
本当は、ポッキー&プリッツの日なのに。」

「そもそも、その言い方だって間違いだ!
プリッツ&ポッキーの日にすべきだろう。
俺たちの方が三年も先輩なんだから。」

「そうだ、そうだ!」

ある裏ぶれた居酒屋では、プリッツたちが集まり、くだを巻いていた。
普段から積もりに積もった、ポッキーへの恨み言は、なかなか止まらない。



「チョコとかいちごとか、チャラチャラしたもん、まといやがってよ。
自信があるなら、裸で勝負しろってんだ!」

「……でも、そのせいでプリッツには男しかいない。
ポッキーには女子もたくさんいるのに…」

「おまえ、そんなにポッキーが良いなら、あっちに行けよ!」

ひとりのプリッツが声を荒らげた。



「行きたくても、プリッツに生まれた奴はポッキーにはなれないじゃないか!」

「似てるようでも、俺たちとポッキーは違うからな…」

「て、てめぇら!!」

プリッツは赤い顔をして立ち上がった。



「こらこら、仲間うちで喧嘩するんじゃねぇ!」

年配のプリッツが間に入り、男をなだめた。



「人間たちの中にも、ポッキーよりプリッツの方が好きだって言ってくれる奴だっているんだしよぅ。」

「そりゃ、人間の中でも変わり者って呼ばれる奴たちだろうな。」

「プリッツの方がカロリーが低いのに、体型を気にする女子にも人気がないのは辛いよな。」

「いいじゃねぇか。変わり者でもなんでも。
俺たちはプリッツとして生きていくしかねぇんだ。
どうせなら、誇りを持って生きようぜ。
さ、とにかく今夜は飲もう!
みんなで仲良くな!」



11月11日は、ポッキー&プリッツの日。



いつの日か、プリッツ&ポッキーの日と呼ばれる日を夢見て、プリッツは、酒を飲む。
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